Adobe Creative Cloud コンプリートプランが刷新で価格改定！生成AIの利用を制限した安価なプランが登場

2025年7月8日 – Adobe Creative Cloud プランが刷新され、個人向けおよびグループ版のプラン内容と価格体系に大きな変更が加えられることが発表されました。

既存の Creative Cloud 単体プランまたはフォトプランのサブスクリプションについては、価格や毎月の生成クレジットに変更はありません。

本記事では、新しくなったプランの詳細や比較などを紹介したいと思います。

個人向けプランの変更

今回の改定で最も大きな変更点は、従来の「コンプリートプラン」が「Creative Cloud Pro」へと名称変更され、新たに「Creative Cloud Standard」プランが登場したことです。

これにより、ユーザーは自身のニーズに合わせて、より柔軟にプランを選択できるようになります。

新プランの詳細と比較

Creative Cloud Proプラン

「Creative Cloud Pro」（旧コンプリートプラン）は、従来の全アプリが使える基本機能に加え、生成AI関連の機能が大幅に強化されました。

• 標準の生成機能が無制限に：Photoshopの「生成塗りつぶし」など、画像やベクターを生成する機能がクレジットを消費せず無制限に利用可能になります。
• プレミアム生成機能のクレジット増量：Adobe Fireflyの「画像から動画生成」やPremiere Proの「生成延長」など、高度な機能に使える「生成クレジット」が毎月4,000クレジット付与されます。
• Firefly Board (beta)の利用：新しいコンセプト作成ツールで、複数のボードを作成できます。
• アドビ以外の生成AIモデルの利用：Firefly内で、OpenAIのGPTやGoogleのImagenといったサードパーティのAIモデルも利用可能になります。

これらの機能強化に伴い、Proプランの価格は改定されます。

Creative Cloud Standardプラン

新設された「Creative Cloud Standard」は、PhotoshopやIllustratorなど20種類以上のデスクトップアプリは従来通り利用できますが、生成AI機能やWeb/モバイルアプリのプレミアム機能へのアクセスが制限された、より手頃な価格のプランです。

ProとStandardプランの機能比較は以下のようになっています。

※標準の生成機能：Photoshop の生成塗りつぶしなどの機能を使用して画像やベクターを生成
※プレミアム生成機能：Firefly のテキストから動画生成や音声を翻訳、Premiere Pro の生成延長などの機能を使用して、ビデオとオーディオを生成

価格と適用時期

新しい価格は、北米では2025年6月17日以降、その他の地域では2025年8月1日以降の次回更新日から適用されます。

StandardとProプランの比較、旧プランとの比較は以下の通りです。

価格比較（個人向け / 学生・教職員版）

旧コンプリートプランと新Proプランの価格比較（個人向け）

旧コンプリートプランと新Proプランの価格比較（学生・教職員版）

単体プランの変更点

既存のCreative Cloud 単体プランを契約中の方については、価格や毎月の生成クレジットに変更はありません。

ただし、2025年6月17日以降に以下のプランを新規契約する場合、毎月付与される生成クレジットが25に減少します。

• 一部のモバイルプラン（Lightroom Mobile Premiumなど）
• フォトプラン（Creative Cloud フォト 1TB）
• 主要な単体プラン（Photoshop、Illustrator、Premiere Proなど）

※ご自身の契約内容や正確な価格、更新日は必ずアドビアカウントでご確認ください。

グループ版プランの変更

法人向けのグループ版プランも変更が加えられます。コンプリートプランが新しくなるほか、単体プランにも変更点があります。

コンプリートプランは「Pro」と「Pro Plus」に

• Creative Cloud Pro グループ版（旧コンプリートプラン）
• Creative Cloud Pro Plus グループ版（旧Proエディションプラン）

これらのプランにも、個人向けProプランと同様の生成AI機能の強化が含まれます。特に「Pro Plus」では、Adobe Stockの標準アセットが無制限で利用できるなど、より強力な特典が追加されます。

グループ版プラン比較は以下の通りです。

グループ版コンプリートプランの価格

価格改定は、契約形態（Teams Direct, VIPなど）によって適用時期が異なりますが、概ね2025年6月以降の更新日から順次適用される予定です。

旧コンプリートプランと新Proプランの価格比較（グループ版）

※価格は1ライセンスあたりのものです。詳細はアドビの担当者または販売店にご確認ください。

単体プラン（グループ版）の変更点

Creative Cloudの単体プラン（グループ版）については以下の変更があります。

• 価格: 既存および新規の契約者ともに、単体プランの価格に変更はありません。
• 生成クレジット:
  • 既存の契約者: 現在の月間生成クレジット額を維持します。
  • 新規の契約者: 2025年6月17日以降（VIP/VIP Marketplaceは7月1日以降）に契約するほとんどの単体プランでは、毎月付与される生成クレジットが25に減少します。

この変更は、Photoshop、Illustrator、Premiere Proなどの主要な単体プランに適用されます。

まとめ

今回の改定は、アドビが生成AIをクリエイティブワークフローの中核に据え、その価値を価格に反映させるという明確な意思表示と言えるでしょう。

「Creative Cloud Pro」は、生成AIを駆使して最先端の制作環境を求めるプロフェッショナル向けのプランへと進化し、価格も情報しました。一方で、デスクトップアプリが中心で、高度なAI機能を必要としないユーザーには、より経済的な「Creative Cloud Standard」という選択肢が生まれました。

現在コンプリートプランを利用しているユーザーは、次回の更新日までは追加料金なしでProプランの機能を試すことができます。この期間に新しい機能を体験し、自身のワークフローにProプランの価値が見合うか、あるいはStandardプランで十分かをじっくり検討するのがおススメです。

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より詳しい情報は以下からどうぞ

• Creative Cloud 個人版および学生・教職員版のプラン変更
• Creative Cloud グループ版のプラン変更