Sony、キャプチャーから編集活用まで、モーションのすべてを扱う統合アプリケーション『XYN Motion Studio』を発表

CGソフト

2025年1月7日(現地時間) – Sony は、空間コンテンツ制作支援を行うソフト・ハードが統合されたソリューション「XYN」(ジン) を発表し、統合アプリケーション『XYN Motion Studio』を発表しました。

「XYN」とは

「XYN」(ジン)は、空間コンテンツ制作支援を行うソフトウェアとハードウェアが統合されたソリューションです。

「XYN」は、ソニーがこれまで培ってきたイメージング、センシング、ディスプレイなどの独自のテクノロジーを活かし、現実空間のオブジェクトや人の動き、背景を正確に捉えて3DCG制作環境で再現し、業界標準の様々な制作ツールに対応することで、3DCG制作における柔軟なワークフローの構築を可能にします。

リアルとバーチャルの融合が加速し、メディア&エンタテインメントや産業分野などにおける3DCG制作ニーズが一層高まる中、「XYN」の提供するソリューション群は、幅広いクリエイターの直感的かつ効率的な空間コンテンツ制作を支援します。Sony は、「XYN」を通して、クリエイターとともに新たな未来のコンテンツを共創していくとしています。

XYN l Concept Video

XYNのソフトウェアとハードウェアとして『XYN Motion Studio』と開発中の『XYN空間キャプチャーソリューション』と『XYN Headset』が発表されています。

●『XYN Motion Studio』

12個の『mocopi®』センサーとの接続や、独自アルゴリズムを活用したモーション自動補間、自動タグ付け機能を備えたWindows版PCアプリ。詳細は後述

●『XYN空間キャプチャーソリューション』(開発中)

ミラーレス一眼カメラで撮影した画像と独自アルゴリズムを用いて、現実の物体や空間から高品質でフォトリアルな3DCGアセットを創り出す『XYN空間キャプチャーソリューション』が開発中です。

●『XYN Headset』 (開発中)

高画質の4K OLEDマイクロディスプレイやビデオシースルー機能を搭載し、直感的な空間コンテンツ制作に対応するXRヘッドマウントディスプレイ『XYN Headset』が開発中。

工業デザインなどの産業分野だけではなく、プリビジュアライゼーション(事前映像化)や3Dキャラクター生成などエンタテインメントを含むさまざまな領域で使われている3D制作ソフトウェアへの対応を予定しており、Sony Pictures Animationとの実証実験が行われています。

『XYN空間キャプチャーソリューション』(開発中)の使用イメージ
『XYN Headset』(開発中)

モーションのすべてを扱う統合アプリケーション『XYN Motion Studio』

Sonyは、「XYN(ジン)」の第一弾として、12個の『mocopi®』センサーとの接続や、独自アルゴリズムを活用したモーション自動補間、自動タグ付け機能を備えたWindows版PCアプリ『XYN Motion Studio』を発表しました。

モバイルモーションキャプチャー『mocopi』は、独自のアルゴリズムにより少ないセンサー個数(6個)とスマートフォンのみで高い精度のモーション計測を実現し、VTuberやVRソーシャルアプリユーザーに加え、ゲーム開発や、2Dの映像・アニメ制作に携わるクリエイターにも活用されています。

『XYN Motion Studio』では、スタジオや専用スーツが不要といった『mocopi』の特長を活かしながら、新たに発売するPC接続用の専用レシーバーを介した12個のセンサーとの接続(プロフェッショナルモード)により、さらに高精度なモーションデータの取得が可能となりました。

また独自のアルゴリズムをモーションデータの編集に応用することで、異なるモーションデータの間を自然な補間データを生成してつなぐ自動補間機能(トゥイーニング)を備え、クラウド上にアップロードしたモーションデータを自動解析しタグ付けを行うことで、テキストによる検索を可能にします。

これらの特長により、従来費用面や設備面でハードルが高かったモーションキャプチャーを、映像制作などさまざまな分野で、幅広い層のクリエイターに扱いやすい形で提供します。

『XYN Motion Studio』およびプロフェッショナルモードの提供開始に伴い、両腕・太もも・両手(または両足)にセンサーを装着するためのバンドも発売。また、既存のmocopi PCアプリケーションも、アップデートによってプロフェッショナルモードに対応予定です。

XYN l XYN Motion Studio and mocopi (日本語/Japanese)

主な特長

12個のセンサー接続による、手軽でより高精度のモーションキャプチャーを実現

モバイルモーションキャプチャー『mocopi』は、直径32mm×厚さ11.6mm、重さ8gの小型センサーを6か所(頭部、両手首、腰、両足首)に装着し、専用アプリケーションをインストールしたスマートフォンとBluetooth接続してアバター動画やモーションデータの制作を行います。

プロフェッショナルモードではこれに加えて、両腕・太もも・両手(または両足)に計12個の『mocopi』センサーを装着し、専用レシーバーを介して『XYN Motion Studio』アプリをインストールしたPCと、スマートフォンを介することなく直接接続することで、より精度の高いモーションデータの取得することができるようになります。

センサー情報を用いて足の接地精度を改善する接地補正や、『mocopi』のモーションデータとPCに接続したカメラの映像を組み合わせることで精度を改善する「カメラブレンディング」により、さらなる高精度モーションキャプチャーが脳となります。

専用レシーバーにより
PCと12個のセンサーを接続
カメラブレンディング

モーション補間機能などによる簡単で効率的なモーションデータ編集

『XYN Motion Studio』を使って収録したモーションデータ、およびその他対応するフォーマットのモーションデータをアプリ内で編集できます。

編集機能には、ソニー独自のアルゴリズムにより、2つ以上のモーション間をつなぐ自然な動きを自動で生成する、モーション自動補間(トゥイーニング)が搭載。制作したモーションデータは業界標準のさまざまな編集ツールで使用可能で、クリエイターが自身のワークフローに柔軟に取り入れることができます。

編集画面
モーション自動補間(トゥイーニング)機能

クラウド機能・自動タグ付け機能を搭載

モーションデータをクラウドにアップロードすることで、手元のデータの保管が可能になります。独自のアルゴリズムによりモーションデータを自動解析してタグ付けをする機能が搭載されており、テキストで検索することが可能です。代表的なモーションデータもプリセットとして提供し、モーションデータ編集と活用時の利便性を高めます。

  • 『mocopi』には6個のセンサーが同梱されています。『XYN Motion Studioおよびmocopi PCアプリケーションでプロフェッショナルモードを使用して12個のセンサーを接続する際は、『mocopi』 2セットが必要となります。
  • mocopi PCアプリケーションは一部有料で、すべての機能を利用するには有料版(月額550円 税込)を選択する必要があります。
  • 専用レシーバー一つあたり、6個の『mocopi』センサーと接続できます。12点の『mocopi』センサーを接続時は、専用レシーバー2つが必要となります。
  • BVHとFBX形式のモーションファイルに対応。
  • 『XYN Motion Studio』のご利用にはMicrosoftアカウントが必要です。

価格と提供時期

商品名型名発売日価格
PCアプリ
『XYN Motion Studio』
3月下旬月額1,100円 税込
mocopi
センサーデータレシーバー
QM-PR13月下旬16,500円 税込
ソニーストア販売価格
mocopi
センサーバンド
QM-PB13月下旬9,900円 税込
ソニーストア販売価格

先行体験会が開催

今回発売する商品およびアプリの先行体験会が1月17日(金)および18日(土)に秋葉原コンベンションホールにて開催されます。

詳細はこちらから


モーションデータのクリエイティブ制作における活用を加速するアプリ『XYN Motion Studio』の提供を開始

XYN Motion Studio 公式ウェブサイトへ

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