Topaz Labsより、画像高画質化ソフトウェアの最新アップデート「Topaz Photo v1.4.0」がリリースされました。
新機能ハイライト
今回のリリースでは、ソフトウェア全体のスマート化や軽量化、そしてセットアップのスピード向上に重点が置かれています。
新たに「Wonder 2」モデル専用の処理モードが追加されたほか、インストーラーのダウンロードオプションが見直され、必要な構成をより効率的に取得できるようになりました。内部処理もアップグレードされており、動作の無駄が減ったことで、全体的なパフォーマンスが向上しています。
Wonder 2の「Auto Mode」による偽解像度・低ディテール対策
画像処理の分野では、「偽解像度(False Resolution)」と呼ばれる厄介な問題があります。これは、画像自体は大きなピクセルサイズにアップスケールされていたりリサンプルされていたりするものの、実際のディテールがそのサイズに見合っておらず、見かけだけ解像度が高いように見える状態を指します。
従来の一般的なアップスケールモデルでは、このような素材に対して満足のいく結果を得ることが難しく、Autopilot(自動解析機能)にもこうした状態を検知して適切な処理を提案する仕組みがありませんでした。重度のブレが発生している画像や、復元可能なディテールがほとんど残っていない画像についても同様で、最適な処理を自動で判断することが困難でした。
Wonder 2 は、低〜中解像度の画像処理に優れたモデルとして知られていますが、通常のスケールやサイズ設定のままでは、偽解像度の画像を適切に扱うことができませんでした。

そこで今回のバージョンでは、Autopilot の解析プロセスに新しい検知モデルが追加され、低ディテールや偽解像度の状態を自動的に見分けられるようになっています。低ディテールや偽解像度が検出されると、Wonder 2を使用する際に自動的に「Auto Mode」が選択されます。
Auto Mode では、名目上のピクセルサイズではなく、画像の中に実際に残っている復元可能なディテール量に基づいて、最適な出力サイズが自動的に決定されます。これにより、偽解像度の素材でも無理に大きなサイズを維持しようとせず、実際の情報量に見合った自然な仕上がりを得られるようになっています。
推奨モデルの選択とオンデマンドでのモデルダウンロード
これまでのTopaz Photoでは、インストール時にすべてのAIモデルを一括でダウンロードする必要がありました。これには特定の状況でしか使用されない大容量の生成系モデルも含まれていたため、インストール作業に長い時間と大きなストレージ容量を要していました。
一般的な編集作業(ノイズ除去、シャープ化、アップスケール、顔復元、ライティング、カラー調整など)をカバーするコアモデルは比較的小容量です。一方、生成モデルは強力な結果をもたらす反面データサイズが大きく、限定的な状況向けに設計されています。これらがすべて同梱されていたことが、インストールのボトルネックとなっていました。
v1.4.0のインストーラーでは、ダウンロードするモデルを選択できるようになりました。

オプション詳細
- 推奨モデル(Recommended models):解析用モデルと、標準的なワークフローに必要なコアGANモデル(Denoise、Sharpen、Upscale、Face Recovery、Lighting、Color)のみをダウンロードします。ダウンロードが早く完了し、すぐに一般的な編集作業を開始できます。
- すべてのモデル(All models):推奨モデルに加え、Remove、Super Focus、Dust & Scratch、Wonder、Upscale – Recover v3、Upscale – Standard MAXなどの大容量生成モデルを含みます。
「推奨モデル」を選択してインストールした場合でも、後から未保存のモデルを必要とする機能を使用する際には、アプリケーション内で自動的に該当モデルがオンデマンドでダウンロードされます。再インストールや手動での管理は不要です。

※注意:初回使用時にモデルのダウンロードが発生する場合、生成モデルの処理完了予想時間(ETA)は不正確になることがあります。オフライン環境で使用する場合や、生成モデルを頻繁に使用することが分かっている場合は、インストール時に「すべてのモデル」を選択することが推奨されています。
Mac環境におけるAutopilotの高速化
画像を開くたびに実行されるAutopilotの解析速度は、特にセッション開始時の最初のファイル読み込みにおいて、ユーザー体験に大きく影響します。開発チームは処理時間のボトルネックとなっていた複数のモデルを特定し、同等の結果を出力できる軽量なモデルへの置き換えや、解析モデルの実行方法の変更を行いました。
こうした最適化の結果、Mac では顕著な改善が確認されており、テスト環境では解析時間が v1.3.3 の約 19 秒から、v1.4.0 では 8 秒以下へと短縮されました。50%を超える改善で、実際の操作感も大きく変わっています。
Windows 環境ではもともと解析処理が高速であったため、今回の最適化による体感的な変化は限定的です。ただし、新たに偽解像度を検知するモデルが追加されたことで、処理内容が増えた分の負荷が相殺され、全体の解析時間は従来とほぼ同じ水準に保たれています。
価格とシステム要件
Topaz Photo は、Windows 10 or 11(intel or AMD)、Windows 11(ARM)、macOS 12 Monterey 以降で利用することができます。
価格は以下の通りです。
- 無制限のローカルレンダリング
- 無制限のクラウドイメージレンダリング
-
標準モデル
ホコリと傷、スーパーフォーカス、削除、ノイズ除去、シャープ化、アップスケール、照明調整、カラーバランス、顔の復元、テキスト保持、修復ブラシ
- Wonder (クラウド) モデル
- Standard MAX (クラウド) モデル
- 2イメージのクラウド同時処理
-
限定的な商用利用
年間収益100万ドル未満の組織向け
- シート管理 (1〜5)
- Wonder (ローカル) モデル
- Standard MAX (ローカル) モデル
- 4イメージのクラウド同時処理
- 完全な商用利用
また、3つのデスクトップアプリが含まれた Desktop Collection や Topaz Studio の一部としても利用することができます。


























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