2025年11月19日 – Adobe は、動画編集ソフト Adobe Premiere Pro の2025年11月アップデート(バージョン 25.6)をリリースしました。
新機能ハイライト
新機能の詳細
Firefly Web版とのシームレスな連携
ブラウザ上の Firefly で生成したAIビデオを、ボタンひとつで Premiere Pro のプロジェクトへ直接送信できるようになりました。
これにより、これまでの「Webで生成してローカルに保存し、再度Premiereに読み込む」という面倒なプロセスが不要がなくなり、ワークフローが効率化されます。

- Webで生成・選択:Firefly Web版の編集メニューから「Premiere デスクトップ版で開く」をクリックします。
- バックグラウンド転送:ブラウザ上で進行状況が表示され、自動的にクラウド経由で Premiere へデータが送信されます。
- 即座に編集開始:Premiere Pro のプロジェクトパネルに「Firefly のダウンロード」ビンが自動生成され、そこに素材が追加されます。品質を落とすことなく、すぐにタイムラインで使用可能です。
アセットがプロジェクトパネルに表示されたら、タイムラインにドラッグしたり、エフェクトを適用したり、他のインポートされたメディアと同様にビンに整理したりできます。移行したメディアは、Firefly からの完全な解像度と品質を保持します。
ローカルへの保存先は「設定」>「クラウドメディアのダウンロード」から任意のフォルダに変更可能です。
- macOS の場合:Premiere/設定に移動し、クラウドメディアのダウンロードを見つけます。
- Windows の場合:編集/環境設定に移動し、クラウドメディアのダウンロードを見つけます。
Media Intelligence 検索
膨大なフッテージの中から目的のクリップを探すのは時間がかかる作業です。新しい Media Intelligence は、AIが映像と音声を解析することで、「人間の感覚」に近い検索を実現しました。メタデータが入力されていなくても、内容で検索可能です。
オーディオ検索
新しい補助 AI アップデートにより、サウンドエフェクトを説明するだけで検索できるようになりました。
「拍手」「波の音」「車のエンジン音」など、探したい音を自然言語で入力するだけで検索できます。効果音ライブラリや長時間の録音データから、必要な瞬間をピンポイントで抽出するのに最適です。
- 検索パネルを開く(右上の拡大鏡アイコン)。
- 探したいサウンドを説明するキーワードを入力(例:「笑い声」)。
- ドロップダウンから、「すべて」の代わりに「オーディオ」を選択します。ビジュアル、メタデータ、またはテキストで検索することもできます。

類似ビジュアル検索
フッテージを手動でスクロールすることなく、選択したフレームに類似したショットを即座に検索できるようになりました。
この機能は「このカットに似た別のテイクが欲しい」「同じ場所で撮影されたBロールを探したい」という場面で活躍します。現在選択しているフレームを基準に、視覚的に類似したショットをAIがリストアップします。
- プログラムモニターで基準にしたいフレームを表示。
- 右クリックして「類似フレームを検索」を選択。
- 検索パネルに候補が即座に表示されます。

一括オーディオクリーンアップ
インタビュー動画や配信コンテンツにおいて、放送禁止用語や個人情報などの「言及してはいけない言葉」を処理するのは骨の折れる作業です。新しい一括クリーンアップ機能は、文字起こしデータ(テキスト)をベースに、タイムライン全体から対象の単語を一瞬で検出し、処理します。
リスト作成と検出
テキストパネルで「検閲済み単語リスト」に対象ワードを登録するだけで、動画内のすべての該当箇所が自動的にフラグ付けされます。ダイアログボックスから単語リストを読み込み や、単語リストを書き出し を行うこともできます。

一括処理の実行
検出された箇所に対して、「ブリープ(ピー音)」を入れるか、「ミュート(無音)」にするかを選択し、一括で適用できます。

Adobe Stock 組み込みパネル
「ウィンドウ」>「Adobe Stock」からパネルを開いてPremiere 内で直接検索し、8億点以上の高品質なビデオ、オーディオ、画像素材に直接アクセスできるようになりました。
- 高度な検索 & フィルター:キーワード検索に加え、解像度、デュレーション、フレームレートなどで詳細に絞り込みが可能。必要なスペックの素材がすぐに見つかります。
- プレビューを即座に使用:透かし付きのプレビュー版をワンクリックでダウンロードし、タイムラインに配置して編集の仮組みを行えます。
- ライセンス取得と置換:使用が決まったらパネル内でライセンスを取得。タイムライン上のプレビュー素材が高画質版へ自動的に差し替わります。

Frame.io 連携とバージョン管理
Frame.io は、ビデオプロジェクトを共有し、フィードバックを収集し、チームと共同作業を行うためのクラウドベースのプラットフォームです。 これには、Premiere および After Effects 用の組み込み Frame.io パネル、フル機能の web アプリ、メディアのレビュー、コメントの投稿、バージョンの管理を簡単にするその他の共同作業ツールが含まれています。
Premiereでは、新しく設計されたネイティブパネルを使用して、Frame.io V4 から Premiere にメディアを移動、表示、読み込むことができるようになりました。
Frame.ioパネルを使用すると、メディアの管理、レビュー担当者への共有、そしてフィードバック(コメント)のタイムライン同期までがPremiere Pro内で完結します。書き出した動画をアップロードし、Webで確認してもらう手間が大幅に軽減されます。
Frame.io は、Creative Cloud サブスクリプションに付属し、次の機能を使用できます。
- コメントとアノテーションをタイムラインに直接インポート
- メディアファイルへのアクセスと整理
- プロジェクトへの共同作業者の追加
- レビュー用のタイムラインとメディアのアップロード
- プレゼンテーションモードでのプロジェクトの共有

A. 使用可能なプロジェクトから選択、またはプロジェクトの追加 B. メディアのアップロードおよびダウンロード C. バージョンの管理 D. 共同作業者の追加 E. プロジェクトの共有
お使いのFrame.ioアカウントのバージョンに合わせて、適切なパネルを選択してください。
- Frame.io V4 アカウント:「ウィンドウ」>「Frame.io」>「Frame.io V4」を使用します。詳しくはこちら
- 従来の V3 アカウント:「ウィンドウ」>「Frame.io」>「Frame.io (Legacy)」を使用します。
高度な共同作業機能を探索するには、Premiere または After Effects の Frame.io パネルから開始してすばやくアクセスし、Frame.io web アプリに切り替えてください。
iPhone からプロジェクト送信 (Beta)
移動中や現場で iPhone 版 Premiere を使ってラフカットを作成し、帰宅後にデスクトップ版で仕上げる。そんなスムーズな連携が可能になりました。プロジェクトファイルと使用メディアがクラウド経由で安全に送信されます。
送信手順
- iPhoneアプリ右上の書き出しアイコンをタップ。
- 「Premiere デスクトップ (Beta)」タブを選択。
- 「プロジェクトを送信」を実行。
- PC版のCreative Cloudからプロジェクトを開く。
制限事項 (Beta)
以下の要素は現在、移行時に引き継がれません:
- テキスト/キャプション
- スピーチを強調
- カラー補正
- 背景削除エフェクト

その他のアップデート
- Nikon N-RAW のネイティブサポート:Premiere Pro で Nikon N-RAW フッテージのネイティブインポートと編集がサポートされ、画質が向上し、トランスコードが不要なより高速なワークフローを実現します。
ベータ版の新機能
デスクトップ版 Premiere Pro (Beta) で試せる新機能が新しく追加されました。今回は、Adobe Max 2025 で発表されていたマスク機能の改善が利用可能となっています。
リデザインされた長方形、楕円形、およびペンツール
リニューアルされた楕円形、長方形、ペンマスクにより、カラーグレードの分離から顔のぼかし、フレーム内の領域の再照明など、エフェクトの操作でよりクリエイティブなコントロールが可能になりました。
長方形・楕円形ツール
長方形と楕円形ツールには、コーナー半径を直接制御できる専用コントロールが備わっています。
これにより追加のエフェクトを使わずに角丸の長方形を作成し、角の滑らかさを自在に調整できます。さらに高さや幅を数値で指定できるため、構図に合わせた正確な寸法のマスクを簡単に再現でき、一貫性のある編集が可能になります。
ペンツール
フリーフォームのマスクを描く際に精度が大幅に向上しました。
Shiftキーを押しながら線を描くと、0°、45°、90°の角度に制約され、幾何学的に整った直線を簡単に作成できます。さらに、ベジェハンドルの制御が改善され、滑らかな曲線や複雑な形状を柔軟に描けるようになりました。
描画後に線を回転させる機能も追加され、マスク全体を描き直すことなく角度を調整できるため、非破壊的で効率的な編集が可能です。
ワークフロー統合
これらのツールはエフェクトコントロールパネルと密接に統合されており、寸法・位置・回転・パスのプロパティを数値で微調整できます。マスク作成から調整までを一つの統一されたインターフェイスで完結できるため、編集作業がより予測可能で正確になります。

その他のベータ版の機能
また、次のような機能が引き続きベータ版となっています。
- オブジェクトマスク:AIが被写体を認識し、特定の領域(人物や物体)だけを分離してエフェクトを適用可能に。
- NPU 対応:Intel Core Ultra プロセッサ等の NPU を活用し、AIオーディオタグ付け処理を高速化。GPU負荷を軽減します。
価格とシステム要件
Premiere Pro は、Windows 10(64 ビット)V20H2 以降、macOS Monterey(バージョン 12)以降で利用できます。
より詳しいシステム要件はこちらから
単体プランの価格は以下の通りです。
- 年間プラン, (月々払い) — 3,280 円/月(税込)
- 年間プラン, (一括払い) — 34,680 円/年(税込)
- 月々プラン — 4,980円 /月(税込)
また、Premiere Pro は、Adobe Creative Cloudプランの一部としても利用可能です。






























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