Google、Photorealistic 3D Tiles, 2D Tiles, Street View Tiles の一般提供を開始

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2023年10月27日(現地時間)- Google は、Google は Photorealistic 3D Tiles、2D Tiles、Street View Tiles の一般提供開始を発表しました。

Photorealistic 3D Tiles

Google の Map Tiles APIからアクセスできる Photorealistic 3D Tiles  の一般提供が開始され、開発者が本番環境で没入感のあるマップを作成できるようになりました。

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2023年5月に試験運用版でリリースされて以来、様々な業界の開発者が Photorealistic 3D Tiles  を使用して、ビジュアルマップ体験を作成しています。リアルな3D背景で将来の土地開発を説明するために使用したり、より直感的なマップビューで空間パターンをよりよく伝えるために2Dマップを3Dに拡張したり、ロケーションベースのAR体験を作成したり、ブランド化された没入型マップを作成して顧客エンゲージメントを高めたりしています。

使用例

以下では、開発者が作成したアプリケーションをいくつか紹介します。

不動産および都市計画

欧州の商業用不動産会社であるBNP Paribas Real Estateは、Photorealistic 3D Tilesを使用して、欧州全域の都市の現在と未来を示すデータ・ビジュアライゼーション・エクスペリエンスを作成しました。このソリューションは、自社のデータと公開オープンデータを統合し、都市計画担当者、投資家、商業用不動産顧客に都市の全体像を提供します。

このビジュアライゼーションでは、BNP Paribas Real Estateが提供する、市場に出回っている物件や地域の名所に関する情報と重ね合わせた3Dの都市景観が表示されるのに加えて、交通、建物、市場の予測に基づき、都市が将来どのように変化するかも表示されます。

BNP Paribas Real Estateは、この経験を活かし、不動産顧客やデベロッパーに貴重な市場洞察を提供したいと考えており、今後も、都市の持続可能性、人口密度、生活の質、住宅、経済状況に関連するジオ・データセットを追加していく予定です。

不動産景観と都市インフラが時間の経過とともにどのように変化するかを示すパリ市の 3D ビジュアライゼーション

拡張現実(AR)

地理空間アプリケーションに情熱を注ぐ拡張現実の専門家、Alberto Taiuti氏は、Photorealistic 3D Tilesを使用して、ブラウザからイタリアのフィレンツェのリアルタイムガイドツアーエディタを作成しました。

上記の動画の左側では、アルベルトがフィレンツェの人気スポットにピンをドロップしており、それがリアルタイムで表示されたり動いたりすることで、拡張現実を使ってガイドしています。この動画は、異なる場所にいる人たち(たとえ世界中にいる人たちであっても)をつなぐことができる、共有型マルチプレイヤーマップ体験の可能性を示しています。ゲーム、観光、地域開発プロジェクトのための土地の探索などに応用することも可能です。

建築デザイン

Geopogoは、建築や都市設計のワークフロー向けに位置情報ベースのARツールを開発するソフトウェア企業で、PhotoRealistic 3D Tilesを使用して、建築家、都市プランナー、商業デベロッパーに世界中の都市での設計を視覚化する能力を提供しています。

GeopogoはPhotorealistic 3D Tilesを使って、Magic Leap 2 ARグラスの最新アップデートのための新機能を構築しました。ARオクルージョンレイヤーとしてタイルを使用することで、現実世界で3D ARビルモデルを視覚化することができるようになりました。このアップデートにより、建築家、デザイナー、商業デベロッパーは、従来の芸術的なレンダリングではなく、現実環境のコンテキストでシースルーARの現場で没入型のビジュアライゼーションによる建築モデルのデザイン、レビュー、展示ができるようになります。

Blenderアドオン

Google 3D タイル をBlenderにインポートできる無料アドオン『Blosm for Blender』
Google 3D タイル をBlenderにインポートできる無料アドオン『Blosm for Blender』の紹介です。 Google 3D タイル をB...

上記の記事で紹介した無料アドオン『Blosm for Blender』を使用すると、Googleの 3D Tiles API を介して、高解像度の画像でテクスチャ化されたシームレスな3DメッシュをBlenderにインポートすることができます。

さまざまなレンダラーに対応

Photorealistic 3D Tilesは、Cesium によって作成され、一般的に使用されている Open Geospatial Consortium の 3D Tiles 標準を採用しているため、独自のレンダラー、CesiumJSや deck.gl のような互換性のあるレンダラーやビジュアライゼーションライブラリで使用することができます。

Photorealistic 3D Tiles は グローバルスケールの3Dデータをタイリング、結合、ストリーミングするためのSaaSプラットフォームである Cesium ionでも利用できるようになり、開発者が独自の3D地理空間データとPhotorealistic 3D Tiles を組み合わせて、没入感のある3D地理空間アプリや体験を構築できるようになりました。Cesium ionとPhotorealistic 3D Tilesにより、開発者はCesiumJS、Unreal Engine、Unity、NVIDIA Omniverseなどの3D Tiles対応ランタイムソフトウェアのオープンなエコシステムにアクセスできます。

2D Map TilesとStreet View Tiles

Javascript以外の環境でビルを建設する場合、2D Map TilesとStreet View Tilesを使用することもできます。

  • 2D Map Tilesは、Maps JavaScript APIを通じてすでに提供されている道路地図、地形、衛星画像へのアクセスを提供します。
  • Street View Tilesは、既存のStreet View Service APIと同じパノラマ画像を提供しますが、よりカスタマイズされたStreet View体験を作成するためのメタデータが追加されています。

没入型体験を構築するための包括的な製品ポートフォリオを提供

Photorealistic 3D、2D、Street Viewマップへのアクセスと、どのレンダラーでも動作する柔軟性により、開発者はこれまで不可能だった体験を実現できるようになりましたが、さらに先月、Aerial View APIが一般公開されました。

Aerial Viewは、Google Earthで使用されているのと同じ3Dマップソースで構築されたシネマティックビデオへのプログラムアクセスを提供します。事前にレンダリングされた動画にアクセスしたり、新しい動画を作成したりすることで、開発者は、米国のあらゆる場所で、スケールの大きな没入型体験をすばやく作成できます。

Googleは、これにより、素早くプリレンダリングされたビデオを作りたい場合でも、意思決定に情報を提供するために高度にカスタマイズされたインタラクティブな3Dビジュアライゼーションを作りたい場合でも、スケールの大きな没入型体験を構築するための包括的な製品ポートフォリオを提供できるようになったとしています。

利用料について

Photorealistic 3D Tiles、2D Tiles、Street View Tilesの利用料は従量制となっています。

Photorealistic 3D Tilesについては Root Tile(マップの「セッション」のようなもの)ごとのリクエストに基づき、2D MapとStreet View Tilesについてはタイルごとのリクエストに基づく段階的な価格モデルが反映されます。

Blenderアドオンの紹介記事で4つの詳細レベルをインポートして比較したとき(何度か読み込み直しをして)の8000リクエスト程消費していました。これは48ドル相当となっています。

Google Maps Platform では、 200 ドル分のクレジットが毎月付与されるようなので、それで試してみることができます。また、初めての方は、300 ドル分の無料トライアルも利用可能です。

価格についての詳しい情報はこちらから確認できます。


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