2021年5月23日(現地時間)Plugin4Dは、Cinema 4D用流体シミュレーションプラグイン Jet Fluids 0.1 をリリースしました。
Jet Fluids について
Jet Fluids は、Doyub Kim氏が開発したJet FrameworkをベースにしたCinema 4D用流体シミュレーションプラグインです。
Doyub Kim氏は、コンピュータ・グラフィックス、計算物理学、地理空間アプリケーションなど、さまざまな分野を専門としており、現在NVIDIAの主席ソフトウェアエンジニアをしているようです。
Jet frameworkについて
Jet frameworkは、コンピュータグラフィックスアプリケーション用の流体シミュレーションエンジンSDKです。このSDKは、Doyub Kim氏が「Fluid Engine Development」という本の一部として作成し、githubで公開されています。コードはC++11で構築されており、g++、clang++、Microsoft Visual Studioなどの一般的なコンパイラでコンパイルすることができます。Jetは現在、macOS(10.10以降)、Ubuntu(14.04以降)、およびWindows(Visual Studio 2015以降)をサポートしています。また、このフレームワークは、より迅速なプロトタイピングのためのPython APIも提供しています。
githubで確認したかぎりでは、Jet Framework自体の更新は2019年を最後に止まってるようです。以下は、Jet Frameworkを使用したデモ動画です。
Jet framework の詳しい情報はこちらから
Jet Fluids 0.10
Jet Fluids の最新バージョンは、Work In Progressで、まだ完成していないとされていますが、Cinema 4D用流体シミュレーションプラグインとしては、比較的安価となっています。以前は無料版もありましたが、現在は利用できなくなっています。
次の動画では、Jet Fluids 0.10 と 0.09に追加された、SPHおよびPCISPHソルバーのサポートやLevelSetソルバーのフィールドサポートなどの最新機能を確認することができます。
■機能一覧
- FLIP、PIC、APIC、LevelSet、Smokeのソルバー
- Emitter Tag.
- Collider Tag.
- Scene Object.
- シミュレーションをC4Dファイルに内部キャッシュ、またはディスクに外部キャッシュ。
- メッシュやパーティクルのシミュレーションでは、各フレームをC4Dファイルとしてキャッシュできます。
- ボリュームや密度グリッドでは、各フレームをOpenVDBファイルとしてキャッシュできます。
- ビューポートでタイムラインをスクラブすることにより、キャッシュされたシミュレーションをインタラクティブに再生することができます。
- LevelSet Solver を使った粘性流体のシミュレーション
- シングルショット、パルス、連続モードでエミッタの方向と速度をアニメーション化できます。
- エミッターは、リジッドボディやアニメーションのヌルやオブジェクトなど、動くオブジェクトから速度を継承することができます。
- Intel TBBを使用したマルチスレッドにより、Intel CPUでのパフォーマンスが向上
価格とシステム要件
Jet Fluidsは、OSXとWindowsのR20、R21、S22、R23、S24に対応しています。
価格は49ドルです。
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