2021年3月のNVIDIA Studio Driverがリリース、最新クリエイティブアプリのAI機能を最適化

2021年3月17日(現地時間)Nvidiaは、3月のNVIDIA Studio Driverをリリースしました。

3月のNVIDIA Studio Driver アップデート
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3月のNVIDIA Studio Driver アップデート

3月のStudioドライバは、Adobe Camera Raw、DaVinci Resolve 17などのクリエイティブアプリのアップデートをサポートし、AI機能の最適化がされています。

TPS reports of creativityによるとクリエイティブな作業の80%は毎回繰り返し行われているといわれています。AIはこういった負荷を軽減し、面倒な作業を引き受けてくれることで、アーティストはより多くの時間を創作に費やし、雑用に費やす時間を減らすことができます。

今月は、NVIDIA RTX GPUで実行されるトップクリエイティブアプリの新しいAI機能が紹介されています。

高度な画像処理

Adobe Lightroomに搭載されている「Enhance Images」は、機械学習を利用して画像を鮮明にし、画質を向上させる機能で、NVIDIA GPUでは最大5倍の速度で動作します。

Adobe Camera Rawに搭載されている「Super Resolution」は、この夏にLightroomとLightroom Classicに搭載される予定です。

この新機能は、きれいなエッジと重要なディテールを維持しながら写真をインテリジェントに拡大することで、画像の品質を向上させます。超解像機能は、ボタンを押すだけで、10メガピクセルの写真をスムーズに拡大し、40メガピクセルの写真に仕上げることができます。

さらに、NVIDIA GeForce RTX 3070ラップトップGPUのパワーを利用した超解像は、グラフィックス内蔵のラップトップCPUと比較して、27倍という驚異的な速さで画像を処理することがテストで示されています。

自動的に印象的な作品に

Adobe Photoshopのユーザーは、リアルタイムのAI機能の恩恵を受けられるようになりました。

ニューラルフィルターは、アーティストが創造的なアイデアを探求し、画像に驚くほど複雑な調整をわずか数秒で行うことができるAI機能セットです。Photoshopのスマートポートレートでは、スライダーをドラッグするだけで、視線の方向や照明の角度など、顔の特徴を簡単に編集することができます。

このような調整を手作業で行う場合、アーティストは何時間もかけて面倒な作業をしなければなりません。AIを使えば、このような調整をほぼ瞬時に行うことができます。

インスピレーションの自動化

Blackmagic DesignのDaVinci Resolve 17は、時間短縮のためのAIツールをはじめとするエキサイティングな機能を多数搭載した大規模なリリースです。

AIベースのMagic Maskは、DaVinci Neural Engineを使用して、人物全体または顔や腕などの特定の特徴のマスクを自動的に作成します。また、マットフィネスツール、ストロークの追加・削除機能、自動トラッキング機能も搭載しています。

Smart Reframeは、16:9のHDやUltra HDの映像を、自動的にオブジェクトを検出・追跡し、フレーム内に収めることで、手動で行う必要のない、正方形や縦長の映像に素早く編集します。

Scene Cut Detection （シーンカット検出）は、タイムライン上のコンテンツを分析し、個別に編集を加えるのではなく、シーンごとにブレード編集を適用します。

Premiere Proのパブリックベータ版で導入された「Scene Edit Detection（シーン編集検出）」は、NVIDIA GPUによって最適化されており、最終的なビデオファイルのカットを素早く検出してタグ付けすることができます。これにより、手動で編集を行うために長時間のスクラブ作業を行う必要がなくなります。

Auto Reframe（自動リフレーム）機能は、様々なソーシャルメディアのサイズに合わせてアスペクト比を再フォーマットする際に、ショットの最も重要な部分を自動的にフレーム内に保持します。

さらに、書き出しの際には、NVIDIA GeForce GPUに内蔵されたNVIDIAハードウェアエンコーダーが、CPUのみの場合と比べて最大5倍の速さで高解像度のビデオを書き出します。これらにより、作業時間を短縮することができます。