Autodeskより、3ds Max 2027 の最新アップデート がリリースされました。
新機能ハイライト
アップデートでは、スマートベベルの機能強化やデータチャネルモディファイヤの拡張などが行われています。
スマートベベルの機能強化
スマートベベルのアルゴリズムが強化され、より複雑なジオメトリを、より少ないエラーで処理できるようになりました。
この改善により、3ds Max 2027.1 では交差するエッジが多数ある複雑なジオメトリに対してスマートベベルを使用した場合に、手動クリーンアップに費やす時間が短縮されます。
主な改善点は以下の通りです。
カットバック緩和の改善
カットバックの緩和処理が見直され、直線エッジのセグメントがずれる問題が起きにくくなりました。リニアフォームとスムーズフォームを組み合わせたハードサーフェスモデルを扱う際に、より安定した結果が得られます。
コーナーとスパイクの修正
特定のエッジ形状で発生していた、コーナー部分の尖りやギザギザした“のこぎり歯”のような形状が発生しにくくなり、より滑らかな仕上がりになります。
制限の改善
制限処理がすべての交差タイプで適切に機能するようになり、ベベル結果が交差してしまう問題が改善されました。これまで見逃されていた交差も正しく検出されるようになっています。
円弧の連結と分離円弧の削除
円弧の連結処理がより徹底され、選択したエッジの始点・終点や交差箇所で新しい接合が確実に作られるようになりました。以前は見落としていた円弧も補足できるようになっています。また、分離円弧の削除処理もより信頼性が高まりました。
接合面の修正
エッジシーケンスの処理方法が改善され、これまでベベルが適用できなかった箇所でも正しくベベルが生成されるようになりました。これにより、シーケンスに沿った接合部で穴が開いたり、面が失われたりする問題が防止されています。
プリセットのサポート
プリセット機能で「分離した円弧を削除(Remove Isolated Arcs)」の設定を保存できるようになり、同じ作業手順をいつでも再現しやすくなりました。
データチャネルモディファイヤの新しい操作
3 つの新しい「データ チャネル モディファイヤ(Data Channel Modifier)」のオペレータが追加され、ジオメトリデータに対する操作の幅がさらに広がりました。これにより、モディファイヤスタックを離れることなく、より高度なプロシージャルワークフローを構築可能です。
追加された3つの新オペレータは以下の通りです。
Float_to_Point3(データ変換)
単一の浮動小数点(Float)チャネルを Point3 チャネルに変換・マッピングするオペレータです。
スカラー値から位置や法線チャネルを駆動したい場合など、Point3 入力を必要とする演算に浮動小数点データを入力する必要がある場合に活用できます。X、Y、Zの各成分を選択して値をマッピング可能です。
FloatOp(浮動小数点操作)
浮動小数点チャネルに対して、指定した演算タイプ(加算、乗算など)で数値を適用するオペレータです。データチャネル内での浮動小数点データの「設定」「置換」「修正」に使用します。
また、ランダム化設定を使用することで、ジオメトリ全体に対して指定範囲に基づいた値を変化させることができ、有機的なバリエーションを生成するのに適しています。
PointOp (Point3 操作)
Point3 チャネルに対して、選択した演算タイプで数値を適用するオペレータです。FloatOpと同様のランダム化コントロールを備えていますが、X、Y、Zの3成分に対して個別に適用されます。DCMからアクセス可能な「位置」や「法線」などの Point3 データを、オフセット(ずらす)、置換、修正する場合に非常に便利なツールとなります。
Arnold for 3ds Max 5.9.2.0
3ds Max 2027 以降向けの MaxtoA(Arnold プラグイン)がバージョン 5.9.2.0 に更新されました。
Arnoldコアエンジン自体のアップデートについては、以下のコアアップデート記事をご覧ください。
以下は、プラグイン固有の修正と主なハイライトです。
Flow Render テクニカル プレビュー
クラウドレンダリングソリューションである「Flow Render」のテクニカルプレビューが統合されました。Arnoldユーザーのテスト・評価用として、1ユーザーあたり毎月2400分のレンダリング時間が提供されています。
次の動画で使用方法を見ることができます。
tyFlow Volume のサポート
MAXtoA に tyFlow 用のロールアウトが追加され、Arnold ボリューム シェーダを直接設定できるようになりました。
炎や煙、爆発などのボリュームレンダリングにおいて、主に以下の3つのプリセットワークフローが利用可能です。
① 標準の Blackbody(黒体物理モデル)設定【既定】
物理的に最も正確なレンダリング方法です。tyFlowの温度(Temperature)チャネルを利用し、ボルツマンの法則(Boltzmann’s law)に基づいて自動的に物理挙動に忠実な火や炎のカラーを再現します。
② インタラクティブ編集が可能な「tyFlow Ramps」
tyFlowで設定した火のカラーや不透明度ランプ(Ramp)の近似値を、3ds Max側で自由に再編集できる「Arnold ランプ」にベイク処理(変換・焼き込み)します。ベイク後はマテリアルエディタ上でインタラクティブに直接調整することが可能です。
③ より正確なルックを再現する「tyFlow Ramps (OSL)」
バックグラウンドでOSLシェーダをオンザフライで自動生成することにより、tyFlow本来のランプ設定を極めて正確にレンダリングに反映します。このOSLシェーダ自体は直接編集できませんが、tyFlow側での見え方に最も近い高品質な結果が得られます。tyFlow側でランプに変更を加えた後は、プリセットボタンを再度プッシュするだけで簡単に最新の状態へ同期・更新可能です。

その他の機能強化と修正
- その他の機能強化と修正
- ボリュームシェーダ用のカスタムAOV書き出し
- MIKKTSpace 法線マッピングへの対応
- Windows環境でのCPUレンダリングの高速化
- その他、多数のバグ修正と安定性の向上。
MAXtoA(プラグイン側)固有の機能改善・バグ修正
- オブジェクトを作成せずに、別の Arnold プロシージャル オブジェクトに切り替えるとクラッシュする不具合が修正されました。
その他の新機能・改善点
- マルチ/サブオブジェクト マテリアルの表示拡張 マルチ/サブオブジェクトマテリアルエディタにおいて、一度に表示できるサブマテリアルのサンプル数が従来の10個から最大30個に拡張されました。高解像度モニターでの作業効率が向上します(3dsmax.iniファイルやMAXScriptから設定可能です)。
- MAXScript のパフォーマンス向上 MAXScriptにおけるプロパティ検索とインターフェース呼び出しが高速化されました。パラメータブロック2を介したアクセス時のオーバーヘッドが削減され、複雑なMAXScriptツールを使用する際のレスポンスが向上しています。
- ファイル操作時の単位処理の改善 [基本設定] > [ファイル]タブに新しいセクションが追加され、ファイル間の単位の違いをどのように処理するかをより細かく制御できるようになりました。「ファイル内のシステム単位を重視」オプションのほか、シーンのロード、合成、外部参照(オブジェクト/シーン)における単位の動作を個別に設定できます。
- スレート マテリアル エディタのトーンマッププレビュー スレートマテリアルエディタ内のマップおよびマテリアルプレビューウィンドウにて、表示に使用するトーンマップを選択できるようになりました。
- 追加の環境変数による柔軟なセットアップ スプラッシュイメージやmaxstartフォルダ、入力データのカスタムパスを定義できる新しい環境変数が追加されました。また、特定のデフォルトフォルダからのプラグイン読み込みをスキップする変数も用意され、スタジオ環境などでの一貫したビルドやカスタムセットアップの管理が容易になります。
- USD for 3ds Max 0.15.0 アセットリゾルバの改善、全体的な利便性の向上、および3ds Max 2027のプラグインエコシステムとの連携強化に重点を置いたアップデートが含まれています。
価格とシステム要件
3ds Max 2027は、64ビットWindows 10,11で利用することができます。
より詳しいシステム要件の確認はこちらから
価格はサブスクリプション形式で、42,900円/月、338,800円/年、1,016,400円/3年です。
50,600円/100トークン~の従量課金制のFlexオプションも利用可能です(24 時間ごとに 6 トークン消費)。
価格は投稿時点の価格です。最新価格は公式ページでご確認ください。
また、3ds Max は、AutodeskのMedia & Entertainment Collectionの一部としても利用可能です。
さらに、年間総収入が 1,500 万円未満である方は 55,000円/年のIndieライセンスを購入することが可能です。
























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