Luma、動画生成AI「Ray 3.2」とAPIを発表!フレーム単位の制御とHDR出力でプロ映像制作に対応

CGソフト

2026年6月9日(現地時間)- Lumaは、動画生成AIモデルのメジャーアップデートとなる「Ray 3.2」を発表しました。

Ray 3.2 とは

Ray 3.2は、精密さと完全なクリエイティブコントロールを追求して設計された、Lumaの最新かつ最も多用途な動画生成モデルです。

ユーザーはAI動画をフレーム単位で指示できるようになり、シネマティックな品質をそのままプロ向けの制作パイプラインに統合できます。

Lumaはこのモデルによって、創作の主導権を再びクリエイターの手に取り戻すことを目指しており、クリエイターは単にAIへプロンプトを入力するだけでなく、映像を自らの手で“演出(ディレクション)する機能を備えています。

Introducing Ray 3.2

主な特徴と新機能

Ray 3.2は、ハリウッドのスタジオやクリエイティブエージェンシー、企業のマーケティングチームなど、厳格なプロダクション環境で利用されることを想定した「精密なツール」として設計されています。

ポストプロダクションの各段階を向上させるため、以下の機能が実装・強化されました。

  • 最大16キーフレームの制御:1つのクリップ内に最大16個のキーフレーム(I2Vも対応)を配置することが可能になりました。これにより、ディレクターや制作チームは映像のペース配分や動きに対して完全な権限を持ちます。緻密な絵コンテやクライアントの要望に完璧に応えるための、正確なナラティブビート(物語の展開)、カメラパス、視覚的な進行を設計できます。
  • パフォーマンスの完全な保持強化されたパフォーマンストラッキング機能と表情の再現性により、シーンのニュアンスを正確にキャプチャして転写します。フレーム単位で最大8人の顔の表情を同時に追跡できるほか、骨格の姿勢やジェスチャーも保持されるため、複雑な俳優の演技を確実に引き継ぐことができます。また、顔トラッキングをオンにすればリップシンクやセリフのタイミングも維持されます。
  • 合成に最適化された出力データ通常のMP4形式(.mp4、.mov、.wmv対応)での書き出しに加え、ネイティブでのHDR生成とACES2065-1 (AP0) カラースペースによる16ビットEXRでの書き出しに対応。既存のポストプロダクション・パイプラインにそのまま組み込めるように設計されており、ダイナミックレンジを犠牲にすることなくVFXやカラーグレーディングにシームレスに統合できます。
  • 完全な再撮影ではなく、精密な編集を強化されたReframe機能により、撮影後でもショットの再構成が可能です。元のライティングを完璧に維持したまま、各プラットフォームに向けたアスペクト比の変更、フレームの拡張、背景の置き換えを瞬時に実行できます。クライアントの修正指示に対しても、高コストな再撮影や全編の再生成を行うことなく、ピンポイントで効率的な編集が可能になります。
  • 長尺かつシネマティックな生成全ての生成モードで最大1080p出力(360p/540p/720pも選択可能)に対応。T2V/I2Vではネイティブで5秒または10秒のクリップを生成します。Modify Videoでは、低いフレームレートを指定するほど長い動画を生成でき、24fpsで最大20秒、30fpsで15秒、60fpsで7秒のクリップを生成可能です。

ワークフローと実例

Ray 3.2は1つのモデルで以下の4つの主要なワークフローを強力にサポートし、チームが実行するあらゆる工程をシネマ品質で統合します。

  • Modify Video (V2V):既存動画の変換・再構築
  • Image to Video (I2V):画像からの動画生成
  • Text to Video (T2V):テキストからの動画生成
  • Reframe:アスペクト比の変更とフレームの拡張

以下は、新機能を活用したワークフローの実例です。

すべての瞬間を正確にディレクション

マルチキーフレーム機能により、1つのクリップ内に最大16個のキーフレームを設定可能です。

どこを変化させ、どこを維持し、物語のビートをどこに置くかをフレーム単位で正確に構成できます。

既存の素材を新しいストーリーへ変換

「Modify Video」は、壁や衣装などを入れ替えつつも元のライティングや被写体の演技はそのまま維持し、既存の映像を根本から再構築します。

Motion(動き)Structure(構造)、Characters(姿勢や配置)といったパラメーターで映像を高度に制御可能です。
※Modify VideoやReframeでは元の動画のオーディオが保持されます(T2V/I2Vは無音)。

【Modify Videoのベストプラクティス】

安定したカメラワーク、意図的なペースのアクション、背景から明確に区別できる被写体がある映像で最も効果を発揮します。激しいカメラの揺れや、被写体が重なり合っている映像ではトラッキング精度が低下する場合があります。

一度の制作で、あらゆる媒体へ展開

強化された「Reframe」機能は、被写体の動きや俳優の表情のニュアンスを完全に保持したまま動画のアスペクト比を拡張・変更します。

フレーム内のカスタムポジショニングも可能になり、各市場やプラットフォームに向けた素材(9:16、3:4、1:1、4:3、16:9、21:9に対応)を再撮影なしで展開できます。最大16秒のソース動画をサポートし、最大12秒までの動画を生成可能です。

Ray 3.2の活用シーン

Ray 3.2の高い制御力により、以下のような高度な映像処理が可能になります。

Motion Transfer

被写体や素材間のダイナミクス、およびシネマティックなカメラの動きを別のシーンやスタイルに転写します。

Character Transformation

俳優の演技を完全に保持したまま、人物を全く別のキャラクターに変換します。

Environment & Relighting

あらゆる設定、季節、時間帯に合わせて、環境(背景)とライティングを自然に変更します。

Visual Effects

シーンの一貫性を保ちながら、シネマティックなエフェクトや視覚的な変換を作成します。

Product Swap

再撮影や手作業での編集なしに、キャンペーンをまたいで映像内の製品を差し替えます。

Global Campaigns

再撮影なしで、市場(国や地域)に特化したキャンペーンのバリエーションを制作します。

利用料金(クレジット体系)

各種ワークフローと解像度ごとの消費クレジットは以下の通りです。

タスク360p (ドラフト)540p720p1080p
T2V / I2V (5秒)20 credits50 credits100 credits400 credits
T2V / I2V (10秒)60 credits150 credits300 credits1200 credits
V2V (5秒)180 credits240 credits360 credits720 credits
V2V (10秒)360 credits480 credits720 credits1440 credits
Reframe (1秒あたり)10 credits20 credits40 credits120 credits

出力フォーマットのオプション: 上記表はSDR出力(基本料金)の場合です。HDR出力は基本クレジットの2倍、HDR + EXR出力は3倍のクレジットを消費します。

開発者向け:Ray 3.2 APIの提供開始

今回のアップデートに伴い、Ray 3.2の全機能がAPIとしても提供されます。

Introducing Ray 3.2 – API

マルチキーフレーム、パフォーマンストラッキング、EXR出力など、プロ向け機能のすべてが開放されており、開発者、エージェンシー、スタジオはLumaの動画生成モデルを自社の独自ツールやワークフローに直接統合することが可能になります。


Luma Introduces Ray3.2 Model & API: Complete Creative Control for Video Generation

コメント

Translate »
タイトルとURLをコピーしました