3Dスキャンアプリ KIRI Engine 4.2 がリリース!3Dガウススプラットからメッシュ変換の品質と速度が向上

CGソフト

2026年4月10日(現地時間)- KIRI Innovationsは、スマートフォン向け3Dスキャンアプリ「KIRI Engine」の最新アップデートとなるバージョン4.2.0をリリースしました。

このバージョンでは、3D Gaussian Splatting(3DGS)技術を用いたメッシュ生成アルゴリズムの大幅な改良と、3Dプリントに向けた寸法調整を容易にする新たなツールが導入されています。

Introducing KIRI Engine 4.2, Turning Gaussian Splatting Into Mesh Just Got Way Better

3DGS to Mesh 3.0 による品質向上と高速化

メッシュ生成アルゴリズムの改良による品質向上

今回のアップデートでは、3D Gaussian Splatting データからポリゴンメッシュを生成するアルゴリズムが 「3DGS to Mesh 3.0」 に刷新されました。

開発チームによると、この新しいアルゴリズムによって、生成されるメッシュの品質がこれまでより大きく向上しているとのことです。

メッシュ品質の具体的な改善点は以下の通りです。

  • 表面の滑らかさの向上: 従来のバージョンで時折見られた、大きな平面や曲面における微細な凹凸(歪み)が軽減され、より滑らかな表面が生成されるようになりました。
  • 全体的な形状の認識精度: オブジェクト全体のシルエットや構造がよりクリーンに出力されるようになり、スキャン対象の元の形状を忠実に再現します。
  • 細かなディテールの保持: 映像ベースのスキャン技術では破綻しやすい「細い支柱」などの繊細なパーツも、メッシュとして維持される能力が向上しています。

様々なシーンでの改善事例

様々な被写体での検証結果が公開されており、従来バージョンと比較して形状がはっきりと出力され、周囲の細い支柱なども正確にメッシュ化されている様子を確認することができます。

  • 室内・リビング空間: 家具がしっかりと形状を維持し、床や壁、カーテンの歪みが大幅に減少。部屋全体の構造がクリーンに出力されます。
  • ハードサーフェス(キャビネットなど): エッジがシャープになり、構造の安定性が向上。対象物周囲の不要なノイズや破綻が減っています。
  • 複雑なディテール(象の彫刻など): 従来は潰れがちだった細かな彫刻の表面パターンも、ディテールを保持したまま読み取れる品質に向上しています。
  • 小物のスキャン: スツールの上に置かれた小さなオブジェクトなども、形状を崩すことなく安定してメッシュ化されます。

3DCG 制作では、「完璧な生スキャンデータ」をそのまま得るのはなかなか難しいものですが、今回導入された 3DGS to Mesh 3.0 によって、Blender などの DCC(Digital Content Creation)ツールへ直接インポートできる、実用的なベースラインに到達したと公式は述べています。

これにより、どうしても必要になるクリーンアップ(修正)作業の負担が大きく減り、すぐにプロダクション向けのワークフローへ移行しやすくなります。

処理速度が20%向上

メッシュ品質の向上に加え、新しい変換アルゴリズムの処理速度は従来と比較して20%高速化されています。これにより、高品質な3Dモデルを取得するまでの待ち時間が短縮され、ユーザー体験の向上が期待されます。

3Dプリントに便利な「計測・リサイズツール」の追加

アプリ内に 「Measuring and Rescaling(計測およびリサイズ)」 ツールが新しく追加されました。これは、特に 3D プリントを目的にスキャンを行うユーザーから寄せられていた要望に応えるものです。

これまでは、スキャンしたモデルをスライサーソフトに読み込んだ際に、実際のサイズと大きくずれていることが判明し、外部ソフトでスケールを調整する手間が発生することがありました。今回の新機能は、こうした作業をアプリ内で完結できるようにすることを目的としています。

新ツールの使用手順

  1. スキャン完了後、アプリ内で「Measure(計測)」オプションを選択します。
  2. 3Dモデル上の任意の2点をタップして選択します。この時点では、AIの推定に基づいたおおよその距離が表示されます。
  3. 「Rescale(リサイズ)」オプションを選択し、先ほど指定した2点間の実際の寸法(現実世界の数値)を手動で入力します。
  4. 入力した数値に基づき、3Dモデル全体が正しいサイズへと自動的にスケーリング(スナップ)されます。
  5. サイズが修正されたモデルをそのままスライサーソフトへ直接エクスポートし、すぐにプリントの準備に入ることができます。

その他のアップデート

バージョン4.2.0では、上記の新機能に加えて、アプリ全体のバグ修正およびパフォーマンスの向上が含まれています。

また、計測・リサイズツールについては、現時点では現実世界の寸法を手動で入力する必要がありますが、開発チームは今後のアップデートで、この一連の作業をより自動化し、シームレスに扱えるようにすることを目指しているとのことです。

料金プラン

KIRI Engineは、基本的なスキャンとエクスポートが無料で利用できる「Basic」プランに加え、プロフェッショナル向けの高度な機能が解放される「Pro」プランを提供しています。

Basic

Free

基本的なスキャン・エクスポート

Pro (年額)

$79.99 / 年

月額換算 約$6.66

Pro (月額)

$17.99 / 月

すべてのプロ機能が解放

※ ご利用のプラットフォーム(iOS、Android、Webブラウザ)や地域によって、利用可能なオプションや価格設定が異なる場合があります。最新かつ正確な情報は公式サイトの料金ページや各アプリからご確認ください。

詳細な機能比較表を見る
機能・特徴 Basic (無料) Pro
3Dスキャン回数 無制限 無制限
エクスポート回数 無制限(無料) 無制限(無料)
フォトグラメトリ(写真スキャン) 対応 対応
LiDARスキャン(部屋、シーン、オブジェクト) 対応 対応
アプリ内クロップ(切り抜き)ツール 対応 対応
アプリ内テクスチャリングツール 対応 対応
ハイポリエクスポートと動的デシメーション 対応 対応
高度なカメラコントロール 対応 対応
Web版へのアクセス 対応(写真スキャンアップロードのみ無制限) 対応(すべての機能が制限なし)
ローカル写真アップロード上限 通常制限 1回につき最大500枚に増加
クラウド処理の速度 通常 高速(優先キュー)
特徴のない物体のスキャン 対応
メッシュ内包3DGSスキャン 対応
PBRマテリアル 対応
クアッドメッシュ(四角形ポリゴン)生成 対応
自動リグ生成 対応

KIRI Engine 4.2 with 3DGS to Mesh 3.0

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