2026年6月10日(現地時間)- Maxonより「Cinema 4D 2026.3.0」がリリースされました。
主な新機能
今回のアップデートでは、UVワークフローの近代化をはじめ、パーティクル管理の専用インターフェース追加、そしてMoGraphにおける新たなディストリビューション(配置)モードの追加が行われました。
再設計されたモダンなUVエディタ
今回のアップデートでは、UV エディタが大幅に刷新されました。ゲーム、VFX、プロダクトビジュアライゼーションなど、幅広い分野のアーティストが、最初のシーム(切れ目)の作成から最終的なパッキングまで、Cinema 4D 内だけで一連の作業を完結できるようになっています。
また、既存のプロジェクトファイルも特別な移行作業を行うことなくそのまま開けるため、ワークフローを中断することなくスムーズに移行できるようになっているとのことです。UVエディタは全体にわたって刷新されていますが、その中でも注目ポイントは以下の通りです。
シーム(継ぎ目)編集
新しいシームタグにより、選択状態に依存しない独立したシーム管理が可能になりました。エッジ選択の変換だけでなく、シームツールを使った直接の描画も直感的に行えます。
座標マネージャーの改善
UVスペース内のアイランドの割合を絶対値(パーセンテージ)で指定できるようになり、テクスチャ領域の特定の位置へ正確に配置する作業が容易になりました。
UVツールの機能強化
ワンクリックでのUVアイランドの整列(Align UV Island)や、Shift/Ctrlキーを用いた中間点での結合(Weld)が可能になりました。さらに、これまで3Dメッシュの有機的な変形に親しまれてきたブラシツールが新たにUVエディタにも対応し、UVを直接なぞって直感的に微調整(スムーズやリラックスなど)を行えるようになりました。
- UVアイランドのワンクリック整列
- 中間点での結合
UDIMサポート
UDIM命名規則に従った画像ファイルをドラッグ&ドロップするだけで、シームレスにUVタイルへインポートし活用できます。
パーティクルプロパティマネージャーの追加
パーティクルシミュレーションの管理を改善する機能として、Particle Property Manager が新たに導入されました。これにより、従来のように複雑な設定階層をたどって目的の項目を探す必要がなくなります。
このマネージャーはインターフェース上の任意の位置にドッキングでき、シミュレーションに関わるプロパティを一覧で確認できます。全体を把握しながら直接編集できるほか、プロパティの出力元・参照先・関連するモディファイアなどの依存関係が整理された形で表示される ため、複雑なパーティクル挙動の確認と調整が行いやすくなっています。
MoGraph / Scene Nodes の新しい高度なディストリビューション
クローナーに対して、これまで手作業では非常に面倒だったり、不可能に近かった正確で応答性の高い配置を可能にする3つの新しいディストリビューション(配置)モードが追加されました。これにより複雑な作業なしで、ジオメトリの特性に沿ったクローンの配置やアニメーションを直感的に行えるようになりました。
Edgeモード
ジオメトリのエッジラインに沿ってクローンを配置します。アニメーションスピードパラメータによる自動的な動きの追加や、中心・両端へのバイアス設定、線に沿ったカラーグラデーションの適用などが可能です。
Rivetモード
既存のエッジに対して平行にクローンを配置します。「仮想ネイルガン」のように機能し、角(コーナー)と中間(インターコネクト)で異なる設定を行ったり、ジッター機能でランダムな回転を加えることができます。SF的なパネルの継ぎ目やネジ・釘などの配置に非常に役立つモードです。
UV-Projectionモード
ジオメトリのUV座標情報を基準にして、サーフェス上にクローンを配置します。正確なループを作成する「Deterministic(決定論的)」モードと、風や乱気流の影響を加える「Dependent(依存型)」モードのアニメーションオプションが用意されており、キャラクターの顔を流れ落ちる水滴や汗のような表現にも応用できます。
マテリアルとノード関連のアップデート
ノードベースのワークフローやマテリアル設定においても、細やかな拡張が行われています。
- テクスチャディスプレイスメントでのBlenderノードサポート: これまで「頂点ディスプレイスメント(Vertex Displacement)」でのみ機能していた「DisplacementBlender(ディスプレイスメントブレンダー)」ノードが、「テクスチャディスプレイスメント(Texture Displacement)」でも使用可能になりました。これにより、複数のディスプレイスメントマップをブレンドする際の設定が、より柔軟に行えるようになります。
- UVコンテキストプロジェクションノードの拡張: UV Context Projection Nodeに、新しい「Hex(六角形)タイリングオプション」が追加されました。
その他の改善・アップデート
主要な新機能に加えて、日々の作業効率を底上げする細やかな改善も多数含まれています。
- モデリングワークフローの最適化: UVエディタの刷新に合わせて、通常のモデリングツール自体にも膨大な数の最適化が行われました。例えば、ループ選択などの挙動が改善され、不要な選択を解除する際の手間(クリック数)が大幅に削減されるなど、モデリング作業全般がより快適になっています。
- パーティクルシミュレーション設定の調整: 専用マネージャーの追加に伴い、パーティクルシミュレーションのプロパティ設定(Particle Property options)自体にも、ワークフローを向上させるための変更が加えられています。
- Redshiftの更新:このリリースには「Redshift 2026.7.0」が含まれています。以前のバージョン(2026.0.0以降)も引き続き互換性がありますが、統合環境の機能強化やパフォーマンスの向上を完全に活用するためには、同梱されている最新バージョンのRedshiftを使用することが推奨されています。
価格とシステム要件
Cinema 4D は、64-bit Windows 10 v22H2、Windows 11、 Apple macOS 14+で利用できます。ARM環境でダウンロードを行う場合は、GPUドライバを最新バージョンに更新することが推奨されています。Qualcomm製の最新ドライバは公式ウェブサイトから入手可能です。
価格は、サブスクリプションで148280円(839ドル)/年または21120円(109ドル)/月です。
また、Cinema 4D 、Redshift 、RedGiant はMaxonの製品が全て利用できるサブスクリプション『MAXON ONE』の一部としても利用できます。
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