Affinity 2026年4月アップデートがリリース!Claudeを活用したAI自動化に対応!その他 DaVinci Resolveなどの新しい連携機能追加など

CGソフト

無料のクリエイティブスイート「Affinity」の最新バージョン(2026年4月号)がリリースされました。

主な新機能

このアップデートでは、AIを活用した作業の自動化やブランド管理の統合といった共通機能の拡充に加え、DaVinci ResolveやCapture Oneといった業界標準ツールとの連携機能が強化されています。

ブランドキットの統合(Canva Brand System連携)

Affinity に Canva Brand System が統合され、ブランドキットを一元管理できるようになりました。これにより、承認済みの色・フォント・画像・ブランドロゴなどをプロジェクト全体で直接活用でき、複数チームにまたがる制作でもデザインの一貫性を保ちやすくなります。

さらに、作成したアセットを Canva へシームレスに移行し、チームや各チャンネル間で共有することも可能です。オリジナルの品質を損なうことなく、体系化された環境での大規模な展開をスムーズにサポートします。

On-brand from first pixel to final publish

ブランドキットの利用に関する詳細仕様:

Affinity では、Canva のブランドキット一覧がパネル内に表示され、使用したいキットを選択できます。ブランドキットの作成・編集は Canva 上でのみ行われ、変更内容は自動的に Affinity 側へ同期されます。

ロゴ、フォント、テキストスタイル、カラー、画像アセットを利用可能ですが、以下の要素はAffinityではサポートされていません:

  • グラフ
  • リンクフォルダー
  • カテゴリガイドライン
  • ガイドライン文書
  • コンポーネント

※モリサワフォントを含む一部のフォントは、ライセンス規約の都合によりAffinityではサポート外となります。

Claudeを活用したAI自動化(Model Context Protocol連携)

Affinity に、コーディングの専門知識を必要としない AI 自動化機能が導入されました。

AI アシスタントがアプリケーションと直接やり取りするためのオープンスタンダード「Model Context Protocol(MCP)」が採用され、Claude Desktop に自然な言葉で指示するだけで、ドキュメント上のタスクを自動実行できます。

この AI Connector 機能は現在ベータ版として提供されており、無料で利用できます。

Automate the tasks. Focus on the craft.

MCP連携の設定と要件

利用には、最新版のAffinity(2026年4月以降)とClaude Desktopの両方をインストールし、同時に起動している必要があります(モバイル版アプリは非対応です)。

  1. Claude側の設定: 設定の「コネクター」から「コネクターの閲覧」を選択し、Affinityコネクタをインストールします。
  2. Affinity側の設定: 「設定」メニューの「Model Context Protocol」から「MCPサーバーを有効にする」をオンにしてアプリを再起動します。
  3. 接続確認: 両アプリを起動した状態で、Claudeのチャットに「Affinity MCP サーバーが見えますか?(Can you see the Affinity MCP server?)」と入力して通信を確認します。

プロンプトの実践例とスクリプトの再利用

タスクを平易な言葉で説明するだけで、自動化ワークフローを構築できます。なお、ゼロからのデザイン生成よりも、既存ドキュメントの修正や調整、一括処理などにおいて高いパフォーマンスを発揮します。

  • 一括処理: 「ドキュメント内のすべての画像に、紫からオレンジへのグラデーションマップ効果を追加します。」
  • レイヤーの整理: 「Affinityドキュメント内のレイヤー名を変更します。」(AIが各内容を認識して自動リネーム)
  • カスタムツールの作成: 「Affinityでベクターパターンを生成し、ユーザーインターフェースを備えたツールを作成します。」

AIに許可を与えれば、完了したワークフローは「スクリプト」として保存されます。Affinityの「スクリプトパネル」([ウィンドウ] > [一般] > [スクリプト])から、いつでもワンクリックで再実行できるため、次回以降はプロンプトを再入力する手間が省けます。

MCP利用に関する補足事項:

  • プライバシーと権限: Affinityの設定パネルから、ファイルアクセス、ネットワーク接続、スクリプトの保存などの権限を細かく管理できます。
  • AI使用枠: Affinity経由でのMCP利用自体は毎月のAI使用枠を消費しません(ただし、設定でCanva AIスタジオのプレミアム機能を有効にした場合や、ご自身のClaudeプランの上限には依存します)。
  • エラー時の対応: 現在ベータ版のため、1回目でタスクが完了しない場合があります。その際はClaudeに再度試行するよう指示すると成功するケースが多く見られます。また、ローカルメモリ機能(タスクヒントの保存)を有効にすると、類似タスクの精度が向上します。

DaVinci Resolveへのコンテンツインポートと自動同期

映像制作ソフトウェア「DaVinci Resolve」とのシームレスな連携機能が追加されました。

DaVinci Resolve側でAffinityのデザインファイル(.afファイル)がネイティブサポートされたことで、事前のファイル変換作業が不要になり、Affinityで作成したドキュメントをビデオプロジェクトのタイムライントラックに直接追加できるようになりました。

Design in Affinity, keep it moving in DaVinci Resolve

動画制作における主な利点

この機能により、モーションデザイナーやビデオエディターは、デザインアセットを必要とする動画制作ワークフローを大幅に効率化できます。

  • タイムラインのリアルタイム同期: 外部のAffinityでドキュメントを編集して保存すると、DaVinci Resolveのタイムライン上のアセットが自動的かつリアルタイムに更新されます。面倒なエクスポートやインポートの往復作業が不要です。
  • トラックごとのレイヤー分割: Affinity内の各レイヤーを、DaVinci Resolve上で個別のトラックに分割して扱うことができ、細やかな編集コントロールが可能です。
  • キーフレームによるモーション適用: インポートしたアセット(要素)に対してキーフレームを適用し、直接モーションアニメーションを作成できます。

推奨されるデザイン用途

Affinityのプロフェッショナルなデザイン機能をDaVinci Resolve内で拡張することで、以下のような要素の作成に最適です。

  • YouTube等のソーシャルメディア向けエンドスクリーン(エンドカード)
  • イントロ / アウトロ
  • オーバーレイ要素
  • レイヤーマスク(ペイント、グラデーション)
  • タイトルとキャプション(ベクター変形に対応)
  • 注釈ボタン、ロゴ、吹き出し

注意事項

  • 本機能を利用するには、DaVinci Resolve 21 Beta(またはそれ以降)およびAffinity 2026年3月(またはそれ以降)の環境が必要です。

グラフィックデザイン

ベクター塗りブラシツールと消去ツール

アウトライン(輪郭線)を描画することなく、塗りつぶされたベクターカーブを直接描画・編集できる直感的なツールが追加されました。このツールは、筆圧もサポートしています。

ベクター塗りブラシツールとベクター消去ブラシツールを使用して作成されたベクターアートワーク。

ベクター塗りブラシツールは、アウトラインを描かずに塗りつぶし済みのベクターカーブを直接描画できる直感的なツールで、既存のオブジェクトを選択した状態で描くとストロークが交差した部分に自動的に結合され、交差しない場合や未選択の場合は新しい塗りつぶしカーブとして生成されます。シェイプツールやシェイプビルダーツールで作成したオブジェクトにも自然に追加できるため、既存のワークフローにそのまま組み込めます。

一方、ベクター消去ブラシツールは、塗りつぶされたベクターカーブから特定の領域だけを直接削り取るように減算できるツールで、対象オブジェクトを選択している場合にのみ作用するため、周囲のレイヤーを誤って消してしまう心配がありません。また、修飾キーを押し続けることで塗りブラシと消去ブラシを一時的に切り替えられ、描画と削除を行き来しながらスムーズに作業を進められます。

写真・画像編集

Capture Oneからのワンクリック移行と非破壊編集

RAW 現像ソフト「Capture One」が .af ファイルを新たにサポートしたことで、Affinity との連携が大幅に向上しました。Capture One で画像を整理・選択したあと、「Affinity で編集」を選ぶだけで、変換作業なしにワンクリックでファイルを直接開けます。

画像をフラット化(統合)することなく、レイヤー、メタデータ、注釈、オーバーレイ、ガイドなどの編集内容を保持したまま連携できるため、高度なレタッチや合成ワークフローへスムーズに移行できます。

Edit in Capture One, go deeper in Affinity. All in one click.

テクスチャフィルター

テクスチャフィルターは、中間調の値を圧縮することで、肌の質感や布地、髪の毛、細かなパターンといった表面ディテールを際立たせるための新しい機能です。エッジのコントラストを強調するシャープニングや、より広い範囲の中間調を持ち上げるクラリティとは異なり、さらに細かなレベルで処理を行うのが特徴です。

画像全体のトーンバランスを崩さず、不自然なエッジ強調も避けられるため、リアリズムを保ったままディテールを引き出すことができます。写真補正はもちろん、3DCG 用のテクスチャ素材を微調整する際にも非常に有効なツールです。

Before imageAfter image

マルチバンドシャープ化フィルター

果(不自然な縁取り)」を抑え、より自然で美しい仕上がりを実現する高度なシャープ化機能です。ポートレートでは肌の毛穴や顔の微細なディテールを滑らかに整えつつ引き締め、天体写真では星の輝きを飛ばしすぎることなくシャープに描写するなど、幅広いジャンルで効果を発揮します。

このフィルターは、ピクセルレイヤーに直接適用する破壊的編集としても、非破壊のライブフィルターレイヤーとしても利用でき、さらに合成スタジオ内のツールとしても扱えるため、ワークフローに応じて柔軟に使い分けることができます。

Before imageAfter image

複数のサブピクセルガウスサンプリングパスを使用して高度な計算を行うため、システムへの負荷が高くなります。そのため、特にライブフィルターとして使用する場合は、編集ワークフローの「最終段階」で適用することが推奨されています。

RAW画像処理の強化

RAW現像プロセスにおいて、プロユーザーの要望に応える多数の機能改善が行われました。特にマスキング機能が大幅に強化されています。

  • 新しいマスクタイプの追加: より精密なマスキングを実現するため、以下のマスクツールが利用可能になりました。これらはマスクパネルで一元管理できます。
    • オブジェクト選択: 機械学習(ML)技術を活用し、画像内の要素からインテリジェントな選択ベースのマスクを自動作成します。
    • 輝度範囲マスク: 画像の輝度(明るさ)の値に基づいて、特定のトーン範囲のみを抽出してマスクします。
    • 色相範囲マスク: 選択した特定の色相(カラー)に基づいて、該当する領域を自動的にマスクします。
    • コンパウンド(複合マスク): 上記を含む複数のマスクを、ブーリアン演算(加算や減算など)を用いて非破壊的に組み合わせます。
  • 現像設定の最適化: RAWファイルを開く際のトーンカーブ処理方法が選択可能になり、シャープ化およびトーンカーブの各種設定値が記憶されるようになりました。
  • 処理プロセスの一貫性: パノラマ合成、HDRマージ、フォーカススタッキングの各操作において、現在設定されている現像プロセスの設定がそのまま適用されます。
  • フォーカスピーキング: 画像の焦点とシャープネスの度合いを視覚的に評価・確認するための補助表示機能が追加されました。

天体写真の改良

天体写真の編集プロセスをサポートする専用の機能が拡充されました。

自動ストレッチ

スタック処理された天体写真の後処理用に設計された新しいフィルターです。手動でストレッチをゼロから構築する手間を省き、ディープスカイ画像の構造を引き出すための迅速な出発点を提供します。なお、この機能はデスクトップ版のAffinityでのみ利用可能です。

  • ハイライトの保護と信号の強調: 微弱な信号を強調して淡い構造を明瞭にしつつ、星や星雲の中心部といった明るい領域が露出オーバー(白飛び)にならないようインテリジェントに保護します。
  • 2種類のストレッチスタイル: 明るい部分のディテールにおいて色味を抑える傾向にある「ニュートラル」と、より多くの色を保持する「バランス」の2種類から、画像データに合わせて選択できます。
  • HDRバリアント: ディテールを高ダイナミックレンジの値までさらに拡張します。HDRワークフローにおいてより鮮やかな結果を引き出し、後から独自のトーンマッピングを適用する際にも高い柔軟性を発揮します。

その他の天体写真向けオプション

  • FITファイルのスタッキング: FITファイルをスタッキングする際に、トーンストレッチを無効化するオプションが追加されました。
  • 自動カラーマッピング: レイヤーの自動カラーマッピング機能が追加され、スタック画像パネル上でカラーマッピングを割り当てることが可能になりました。

その他のアップデート

  • AI品質設定:AIを利用した画像生成・ベクター生成、および生成編集機能に対して、出力品質をコントロールする「AI品質設定」が設けられました。
  • 着色モデル:ペイントミキサーブラシやよごれブラシツールなどにおいて、より自然な色のブレンドを実現する新しい「着色モデル」が採用されています。

ページレイアウト

画像の箇条書き機能

テキストの標準的な箇条書き記号(グリフ)の代わりに、任意の画像ファイルを使用できる機能が追加されました。

多階層の箇条書きリストにも対応しており、オブジェクトのデフォルト設定やテキストスタイルに組み込むことで効率的に運用できます。

特徴

  • 柔軟なスケーリングと配置: 画像はリストのフォントサイズに合わせて自動的に拡大縮小されます。また、フォントサイズに対する画像のスケールや位置(オフセット)を個別に調整可能です。なお、スケーリングは箇条書きの左中心のアンカーポイントを基準に行われます。
  • ベクター品質の保持: 配置されたベクター画像ファイルは、ドキュメントの書き出し時も原則としてベクターのまま保持されます。※複雑なAffinity固有の機能が含まれる場合は、ラスタライズされることがあります。
  • SVGのカラー連動(currentColor): 一部のSVGファイルはフォントの塗りつぶし色と自動的に同期します。SVGの一部をフォント色に合わせるには、テキストエディタでSVGファイルを開き、該当する塗りつぶし(fill)または境界線(stroke)を「currentColor」に設定することで制御可能です。

OpenTypeフォントサポートの改善

文字パネルやテキストスタイルエディターから、OpenTypeフォントに含まれる標準パレットやカスタムパレットを適用できるようになりました。

さらに、カラー、色相、アルファ(透明度)をブレンドしてフォントの色を柔軟に変更する機能も実装されています。

URL貼り付けによるハイパーリンクの作成

テキストを選択した状態で、クリップボードにコピーされているURLを貼り付けるだけで、該当テキストに対して即座にハイパーリンクが作成されるようになりました。

複雑な設定ダイアログを経由することなくリンクを生成できるため、ドキュメント作成時の操作性が大幅に向上しています。

今回紹介した新機能に加えて、ユーザーからのフィードバックに基づく多数の微調整やパフォーマンス改善が行われています。細かなバグ修正のリストについては公式のリリースノートをご確認ください。

ダウンロード

Affinity by Canvaは、サブスクリプション不要で永久に無料のアプリとして提供されています。
これらの最新機能は現在すでに利用可能です。


Affinityの最新情報:ブランドシステムからクリエイティブ職のコネクターまで

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