UVマッピングツール RizomUV 2025 がリリース！待望の「GPUパッキング」「シーンアウトライナー」が追加！

2025年9月15日（現地時間）- Rizom-Lab は、UVマッピングツールの最新アップデート RizomUV 2025 のリリースを発表しました。

新機能ハイライト

このリリースでは、UVワークフローをより速く、よりスマートに、そしてより柔軟にするための改善が多数盛り込まれています。

最大の目玉である待望のGPUパッキングに加えて、RizomUV 2025は安定性と精度のための強力な基盤が導入され、UVを整列・整理するための新しい方法や、日々の使用を簡素化するワークフローツールが追加されました。

さらに、より賢いパッキング戦略や強化されたオリエンテーションシステムから、長らく要望のあったシーンアウトライナーやセッションをまたいだデフォルト設定の保存機能まで様々な強化が行われています。

パッキングの強化

GPUパッキング（初期リリースはWindows CUDAのみ）

新しいGPUパッキングシステムが追加されました。。これは単にCPUアルゴリズムを移植したのではなく、ゼロから再構築されました。

これにより、高速化と堅牢性が向上しただけでなく（GPUによりますが、通常3～4倍の速度向上）、平均的なタイル使用率も2%～4%向上します。特に、アイランド数が少ない場合に、複雑で凹型、入り組んだ形状のアイランドに対して優れた性能を発揮します。

戦略セレクター（全デバイス、全プラットフォーム対応）

GPUとCPUの両方のパッキングで、4つのモードを持つ新しい戦略セレクター（Strategy Selector ）が利用可能になりました。

1. 効率的（Efficient）: 速度を優先しつつ、プロダクションレベルの結果を生成します。迅速なイテレーションやプレビュー、最小限の計算時間で信頼性の高いパックが必要な場合に最適です。
2. パディング最適化（Padding Perfect）: UVアイランド間のパディングを正確に確保し、タイル使用率を積極的に最適化します。利用可能なスペースを最大限に活用したい場合に推奨されます。
3. ピクセル整列（Pixel Aligned）: UVアイランドのバウンディングボックスをピクセルグリッドに整列させ、わずかな非均一スケーリングを許容します。アイランド境界での補間アーティファクトを低減します。
4. ピクセルアート（Pixel Art）: アイランドをピクセルグリッドに合わせてスケーリングし、フィットさせます。このモードは、UVアイランドがピクセルアート特有のブロック状の輪郭を持つ、ピクセルアートスタイルのモデルでのみ正しく機能します。

例えば、NVIDIA RTX 4070 Laptop GPU上で、27万3000以上のアイランドを、オーバーラップはゼロで、4Kマップに1分未満でパッキングすることができます。

3Dに合わせたUV整列

UVアイランドを元の3D空間での向きに合わせて配置できる機能（Align UV to 3D）が追加されました。以前のバージョンと比較して、アルゴリズムが完全に再構築され、より賢い結果が得られるようになりました。

• システムが各アイランドの関連する幾何学的パーツを認識し、ノイズを無視するようになったため、より意味のある向きに配置されます。
• ユーザーは特定の向きのターゲット（+U, -U, +V, -V）を選択できるようになりました。
• 主要な軸が不適切な場合には、カスタマイズ可能なフォールバック軸が一貫した向きを保証します。

この新しい基本オリエンテーションシステム（base orientation system）は、トリムシート機能にも適用されているとのことです。

• 2024年 整列システム
• 20252025年 整列システム

アイランドグループのタイルへのパッキング

マルチタイル／UDIMワークフローにおいて、グループ内のアイランドを自動的にタイルにパッキングできるようになりました。

• 1対1（One-to-One）: 各グループが、アクティブなタイルの中から専用のタイルに自動的に割り当てられます。
• 混合（Mixed）: すべてのグループのコンテンツが、アクティブなタイル全体に分散・混合して配置されます。

シーンアウトライナー

最も要望の多かった機能の一つであるシーンアウトライナーが遂に実装されました。

これにより、シーンのオブジェクト階層が表示され、オブジェクトの表示／非表示や分離が簡単に行えるようになりました。

全設定のデフォルト保存

シェーディングモード、アンラップの更新、UVセットの解像度、パッキングのパディングなど、UI上のすべての設定やモデルのプロパティを以下のように管理できるようになりました。

• Set as default value for model files：次回のセッションやファイル読み込み時のデフォルトとして保存。
• Reset factory setting：いつでも工場出荷時の値にリセット。

プリミティブ選択変換

頂点、エッジ、ポリゴンの選択モードをシームレスに切り替えるための2つの変換モードが追加されました。

• フィル（Fill）: 選択範囲を対応する領域全体に拡張します。（ショートカット: Ctrl+F1, Ctrl+F2, Ctrl+F3）
• 境界線（Border）: 対応する領域の境界線のみを選択します。（ショートカット: Alt+F1, Alt+F2, Alt+F3）

その他の改善点と修正

価格とシステム要件

RizomUV 2025 は、Windows 10 / 11以降(64ビット)、macOS Big Sur 11（またはそれ以上）、Linux Red Hat Entreprise Linux +8.6. で利用可能です。（詳細は製品ページへ）

RizomUV には、Real SpaceとVirtual Spacesの2つの製品があります。

RizomUV Virtual Spacesは、ゲーム、VFX、アニメーションなどの3Dプロフェッショナル向けに設計された強力なUVマッピングソフトウェアです。RizomUV Real Spaceは、3D、工業デザイン、建築、プロトタイピング業界のプロフェッショナル向けに設計されたUVマッピングソフトウェアです。オブジェクトの物理的寸法と材質特性を考慮し、現実世界のスケールに基づいた正確なUVアンラップを作成できます。

価格は以下の通りです。

学術目的で利用できる無料の学生および教育機関向けライセンスも用意されています。

さらに、RizomUVの全機能を15日間無料で試すことができる無料トライアルも利用可能となっています。期間中は保存機能も利用可能です。

より詳しい情報は価格ページへ( Real Space / Virtual Spaces)

RizomUV 2025 – Release Features