2024年1月25日（現地時間）- Adobe は、撮影した写真やスキャンした画像を3Dテクスチャやマテリアルのアセットに変換することができるフォトグラメトリソフトウェアの最新アップデート Substance 3D Sampler 4.3 をリリースしました。ちなみに、このリリースのバージョンネームは ” EMPANADA（エンパナーダ）” となっています。
新機能ハイライト
Substance 3D Sampler 4.3では、テクスチャジェネレータ、新バージョンの刺繍フィルタ、遠近法クロップツールなどの新しいスターターコンテンツが追加されました。
新しいスターターアセットコンテンツ
Samplerに含まれるマテリアルは、インダストリアルデザインワークフロー、ファッションワークフロー、メディアやエンターテイメントで働くテクニカルアーティストのニーズをより満たすように更新され、テクスチャ作成の技術的側面をよりコントロールできるようになりました。
テクスチャジェネレータ
新しいテクスチャジェネレータにより、パラメトリックノイズ、パターン、グランジオプションを使用することができるようになり、マテリアル作成のコントロールが向上しました。生成されたイメージはマスクやチャンネルマップで使用できるため、技術チームとクリエイティブチームがマテリアルデザインで連携するのがこれまで以上に簡単になります。テクスチャジェネレータは、新しいフィルタリングアイコンを使って簡単に検索できます。
刺繍(Embroidery）
アップデートされたEmbroidery（刺繍）フィルタは、ステッチの精度が向上し、最大8色までサポートするようになりました。さらに、マテリアルの入力がレイヤースタックに戻り、パッチに他のマテリアルを挿入することが可能となりました。
遠近法クロップ（Perspective Crop）
新しいPerspective Cropツールでは、歪んだマテリアルやスキャンを4つのコントロールポイントでトリミングして、パースによるアーティファクトを除去し、タイル可能なアセットを作成できます。
Stylizationフィルタ
Stylizationフィルタを使用して、任意のマテリアルをスタイリングしてハンドペイント風に仕上げることができるようになりました。
塗りつぶし（Fill）フィルタのブレンドモード
Fillフィルターがアップグレードされ、塗りつぶしの値、入力マップ、テクスチャジェネレータを下のレイヤーのチャンネル結果と乗算できるブレンドモードが導入されました。
画像インポートレイヤーの改良
インポート画像レイヤーに複数の画像を追加し、画像のアルファチャンネルから不透明度マップを生成できるようになりました。
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価格とシステム要件
Substance 3D Sampler は、Windows 10 (64bit, version 1909)以降、Mac OS 11 (Big Sur)、Linux CentOS 7.0-7.6、Ubuntu 20.04 LTS (Steam only)で利用できます。
より詳しいシステム要件はこちらから
Substance 3D Sampler は、Adobe Substance 3D アプリのサブスクリプションプランに含まれており、プランと価格は次のようになっています。
- Adobe Substance 3D Texturing プランには、Painter、Designer、Samplerアプリと、月に最大30点の3Dアセット（マテリアルのみ）が含まれ、価格は2,398 円/月（税込）です。
- Adobe Substance 3D Collection プランには、Modeler、Painter、Designer、Sampler、Stagerアプリと、1か月あたり最大50の3Dアセット（マテリアル、モデル、およびライト）が含まれ、6,028円/月（税込）です。
- チーム向けAdobe Substance 3D Collectionプランには、4つのアプリ、100の3Dアセット、1TBのストレージ、と簡単なライセンス管理が含まれ、12,188円/月（税込）となります。
■学生版について
- Substance 3Dは、大学・高等教育機関向けCreative Cloudコンプリートプランに含まれており、追加料金なしで利用できます。高等教育機関向けプランにアセットは含まれていません。また、現在のところ小中高校はこのプランの対象外です。
- 学生・教職員の方は、Substance 3Dテクスチャ作成アプリを無料で使えます（非営利、教育目的での使用のみ）。
https://cginterest.com/2022/10/04/adobe-substance-3d-%e5%ad%a6%e7%94%9f%e3%83%bb%e6%95%99%e8%81%b7%e5%93%a1%e7%94%a8%e7%84%a1%e5%84%9f%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%82%bb%e3%83%b3%e3%82%b9%e3%81%8c%e5%88%a9%e7%94%a8%e5%8f%af%e8%83%bd%e3%81%ab/
■Steam版について
2024年からSubstance 3D Sampler はSteamで販売されなくなりました。
Adobeは、「この1年間、Samplerをご購入いただいた皆様への感謝の気持ちを込めて、
メンテナンス期間を延長し、2024年中、無料アップデートを提供し続ける予定。
(原文：As a show of gratitude for those of you who have purchased Sampler during the past year, we will be extending the maintenance period, and you will keep receiving free updates all throughout 2024.)」としているので、Sampler 2023を購入していた方は、2024年末まで無料アップデートを受けることができるはずです。(投稿時点では、まだSteam版にこのアップデートは来ていません。)
また、Steamから新しいアップデートがリリースされなくても2024年末以降もライセンスは有効となります。その他Steam版の変更は以下の記事をご覧ください。
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