2023年6月21日 – EpicGamesは、 プロシージャルコンテンツ生成 (PCG) の無料サンプルプロジェクト『Electric Dreams』を公開しました。
無料サンプルプロジェクト『Electric Dreams』が公開
今年の GDC の State of Unreal では、 Unreal Engine 5.2 リリースで発表される新しい実験的機能が初公開されました。Electric Dreams と題されたデモでは、プロシージャル コンテンツ生成フレームワーク (PCG) と Substrate という名前の新しいマテリアル オーサリング システム、そして最新の物理の開発が披露されました。そのデモで披露された環境がサンプルプロジェクトとして公開されました。
Electric Dreams 環境 サンプル プロジェクトでは、少数の Quixel アセットでビルドされたデモのジャングル環境を探索できます。これらのアセットを使用することで、PCG を用いてワールドを迅速かつシームレスに設定できます。また、このワールドは、ゲームプレイやその他の要件に応じてリアルタイムで調整することが可能です。
このサンプルには、PCG だけでなく、新しいマテリアル オーサリング システムである Substrate を探索できるほか、PCG が Lumen、Nanite、Soundscape などの他の UE5 機能とどのように統合されているのかを確認することができます。
7つの環境レベル
Electric Dreams 環境サンプル プロジェクトでは、PCG フレームワークを使用してツールをビルドする方法、ルールを定義する方法、選択した UE アセットを大規模なシーンに追加するパラメータを公開する方法、大規模なワールドを高速、インタラクティブ、効率的に行う方法を確認、理解するために次の 7 つのレベルで構成されています。
- ElectricDreams_Env:マニュアルで作成した領域とプロシージャルな領域の両方、および Substrate シェーダー ボールを含む完全な環境です。
- ElectricDreams_PCG:この 4 km x 4 km のワールドには、GDC デモからプロシージャルに生成されたコンテンツのみが含まれています
- ElectricDreams_PCGCloseRange:これは PCG のみのレベルからの小規模な抽出であり、プロシージャルな川底/入り江エリアと大きな崖の構造のみが含まれています。
- ElectricDreams_PCGSplineExample:この例では、PCG グラフ ロジックを通じて元のアセンブリを拡張することにより、単一のアセンブリをプロシージャルに生成されたパス上で利用する方法を示しています。
- ElectricDreams_PCGLargeAssembly:GDC デモ中にワールドにドロップされた大きな崖の構造物です。ビルドの際に使用されたすべてのアセンブリが含まれています。
- ElectricDreams_PCGDitchAssembly:スプラインのビルドに使用されるすべてのアセンブリを含むスプラインの盛土のルールです。
- ElectricDreams_PCGForestv:小さなランドスケープ パッチ上の PCG の森林で、パラメータ化されています。
PCG とは
プロシージャル コンテンツ生成フレームワーク (PCG:Procedural Content Generation Framework) は、開発初期で Unreal Engine 内で独自のプロシージャル コンテンツを作成するためのツールセットです。 PCG では、アーティストやデザイナー向けに、迅速で反復的なツールと、建造物やバイオームの生成といったアセット ユーティリティから、ワールド全体に至るまでのあらゆる複雑度のコンテンツをビルドする機能が提供されます。
■スケーラブルでインタラクティブなソリューション
このフレームワークは、インタラクティビティを念頭に置いてビルドされています。そのため、アーティスティックなコントロール性を維持しつつ、ワールドをより効率的にビルドできます。
- ライブ編集ツールからの即時フィードバックにより、より高速なイテレーションが可能。
- ランタイム コンポーネントを使用して新しいゲームプレイの機会を創出。
- さまざまなレベルの複雑さでプロシージャル コンテンツを簡単にカスタマイズ、共有、再利用。
- 拡張機能を使用して独自のツールをビルド。
- ジオメトリスクリプト処理などの他の UE 機能との統合を活用。
■複雑なマルチグラフのインタラクション
PCG グラフ内では、アクタからデータを取得したり、他のグラフから出力したりもできます。そして、それらを使用してグラフを構築し、変更されたときにはグラフを再生成できます。
例えば、隣接する盛土の輪郭形状に基づいて地面のサーフェスを構築したり、倒木を周囲に合わせて配置すること、特定の条件が満たされると発生する地滑りといったことができます。デバッグビジュアルを任意のノードに適用し、要件に合わせてカスタマイズすることも可能です。
■Quixel Megascans とアセンブリを活用
プロシージャル コンテンツ生成フレームワークと Quixel の広範な高品質な Megascans アセット ライブラリを組み合わせて使用することで、大規模なワールド プロジェクトを迅速に作成できます。
学習リソース
Epic Online Learning では、このElectric Dreams 環境サンプルに関するチュートリアル(英語)『Electric Dreams Environment: Unpacked』が公開されました。このコースでは、Electric Dreams 環境プロジェクトにおける PCG の仕組み。ツールと既製のコンテンツを使用して独自の世界を構築する方法を学ぶことができます。
Electric Dreams 環境サンプルプロジェクトのダウンロードはこちらから
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