2022年5月25日(現地時間) – Autodeskは、AIを活用した3Dモーションキャプチャを開発する『RADiCAL』への出資を発表しました。
これは、最近の Moxion や LoUPE の買収に続いてのコンテンツクリエーター向けのクラウドでのエンドツーエンド制作の民主化に向けた動きとされています。
https://cginterest.com/2022/01/20/autodesk%e3%80%81%e3%83%87%e3%82%b8%e3%82%bf%e3%83%ab%e3%83%87%e3%82%a4%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%81%ae%e3%81%9f%e3%82%81%e3%81%ae%e3%82%af%e3%83%a9%e3%82%a6%e3%83%89%e3%82%bd%e3%83%aa%e3%83%a5%e3%83%bc/
RADiCALについて
RADiCALは、2Dコンテンツから3Dヒューマンモーションを検出・再構築する世界最強のコンピュータビジョン技術を開発するために設立されたニューヨークを拠点とした会社で、AI を活用したクラウド型の3D モーションキャプチャ ソリューションを開発しています。
RADiCAL独自のAIは、最新のディープラーニング戦略、人間のバイオメカニクス、コンピュータグラフィックスを組み合わせ、従来のビデオフィード1つから3Dの骨格関節の回転を推定、追跡、再現することができます。動画からメタバーズまで、このデータを使って3Dキャラクターやアバターのアニメーションを自動化することが可能となります。
RADiCALのクラウドベースのソリューションは、特別なハードウェア、トレーニング、カスタムコーディングを必要としないため、3Dモーションキャプチャやキャラクターアニメーションへの参入障壁を取り除き、いつでも、どこでも、誰でもが利用できる技術にします。
RADiCALで作成したアニメーションは、すぐに使用できるFBX出力を使用するか、プラグインとアドオンをダウンロードしてUnity、UnrealEngine、Blender、Autodesk、iCloneなど独自の3D環境にシームレスに接続することが可能です。
またRADiCALは、昨年 Epic Games のMegaGrantを獲得したり、Omniverse Machinima内でリアルタイムのマルチプレイヤー3Dモーションキャプチャを直接実行できるNVIDIAOmniverse用のコネクターのリリースもしています。
すでに、Aircards、Surreal Events、Savannah College of Art & Design、Full Sail Universityなどの企業や教育機関を含む世界中のコンテンツ制作者がRADiCALを使用してモーションキャプチャを大規模にプロジェクトに組み込んでいるとのことです。
Autodesk が RADiCAL に出資
Autodeskによると、今回の出資は、市場をリードするAIをさらに進化させ、拡大するコミュニティに貢献し、プロのアニメーションおよびVFXワークフローをサポートするRADiCALの取り組みを後押しするものだとしています。
一方RADiCALは、この投資により、AI 機能の拡張、クラウド インフラの拡張、映画、テレビ、ゲーム市場向けのコラボレーション編集機能のアップグレードが可能になるとしており、今後まもなくプラットフォームに多くのものがやってくるとしています。
今回の出資について、Autodesk、RADiCAL 、Surreal Eventsはそれぞれ以下のように述べています。
「RADiCALのアクセス可能で使いやすいソリューションは、新進気鋭のアーティストや次世代コンテンツクリエイターにアピールします。RADiCAL のソリューションに搭載されている高度な AI エンジンを拡張し、コラボレーションによるリアルタイム モーション キャプチャ機能をより多くのプロのクリエイターの手に渡すために、RADiCAL と協力できることを期待しています。 私たちがクラウドベースのコンテンツ制作のビジョンを構築し続ける中で、パートナーはイノベーションを推進する鍵になります。」
– Diana Colella, senior vice president, Autodesk Media & Entertainment.
「我々はメディアとエンターテインメントの技術開発に深く根ざしており、我々の多くはMayaや3ds Maxなどのツールを長年にわたって使用しています。オートデスクが、高速でアクセスしやすい高度な3Dモーションキャプチャーの市場標準になるという我々の使命をサポートしてくれることに感激しています。この投資により、我々のAIの機能を拡張し、クラウドインフラを拡張し、映画、テレビ、ゲーム市場向けの共同編集機能をレベルアップさせることができます。」
– Gavan Gravesen, founder and CEO, RADiCAL.
ウェブベースのバーチャルイベントプラットフォームであるSurrealは、RADiCALを使用してリアルタイムアバターをプロジェクトに組み込んでいます。
「RADiCALの革新的な技術は、Surrealにとって画期的なもので、プラットフォームのプレゼンターが、あたかも現場にいるかのようにライブの聴衆と関わることを可能にします。さらに、RADiCALは、Surrealのユーザーに、たった1台のウェブカメラを使って、アバターの動きをダイナミックにコントロールすることを可能にします。同様に、ユーザーの位置でアニメーション データをキャプチャすることで、ユーザーがコントロールするアニメーションをリアルタイムで実現し、Surreal の体験全体を向上させるインタラクションを最適化することができます。」
– Nick Grant, co-founder and chief product officer, Surreal.
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