2021年8月25日(現地時間)Unityは、AIを活用したマテリアル作成ツールの最新アップデートUnity ArtEngine 2021.10をリリースしました。同時に、価格の改定も行われています。
ArtEngine 2021.10 新機能
最新リリースでは、長らく要望があった機能であるテンプレート、Feature Selector、マテリアルを Unity にエクスポートするための新しいアプローチなどが追加されています。
Unity Direct Link
Unity Direct Link 機能は、マテリアルを Unity プロジェクトに直接出力し、必要に応じて ArtEngine で修正することができる機能です。変更内容は Unity 上でライブで更新されます。
Unity Direct Link は ArtEngine のネイティブ機能で、HD レンダーパイプライン(HDRP)、ユニバーサルレンダーパイプライン(URP)、標準のレンダーパイプラインを含む、Unity のすべてのレンダーパイプラインをサポートします。
この機能には、ArtEngine の出力ノードからアクセスできます。使用している様子を以下の動画で確認することができます。
Library Conversion
ArtEngine からマテリアルを Unity アセットパッケージ としてエクスポートする方法が追加され、Unity プラグインをインストールする必要がなくなりました。HDRP や URP、ビルトインレンダーパイプラインなど、すべてのレンダーパイプラインをまたいでシームレスに動作します。
エクスポート機能は、ArtEngine の出力ノードと、バッチ出力ノードで利用できます。この機能を使うには、エクスポートタイプとして「Unity Package」を選択します。
Templates
ビルトインされたテンプレートを使用すると、複雑なものであってもワークフローを構造化し、独自のテンプレートとして保存して再利用したり、他の人と共有することができます。これにより、作業時間や学習時間を短縮することができます。
ArtEngine に組み込まれているテンプレートは、一般的なマテリアル処理のワークフローを幅広く網羅したものとなっており、あらゆるプロジェクトで使用できます。
利用可能なすべてのテンプレートは、Node Library の隣にある Template ウィンドウに表示されます。テンプレートにはそれぞれ名前と説明がついているので、必要に応じて簡単に整理して探すことができます。ノードグラフにテンプレートをドラッグアンドドロップするだけで使うことができます。
Feature Selector
ArtEngine
での高速AI支援マスク作成を可能にするFeatureSelectorノードが改善され、入力したパラメーターに基づいて複数の選択セグメント(最大3つ)を作成できるようになりました。
また、Feature Selector の新しい AI 支援モードでは、マスクを指定する単純な入力を行うだけで自動的にテクスチャを区画ごとに分けて選択することが出来るようになり、手動で選択領域を作成する必要がなくなりました。このマスクは正確である必要はありませんが、アルゴリズムを画像の異なる部分に適用するためのガイドとして使われることがあります。
すべてのアップデート内容の確認はこちらから
価格とシステム要件
ArtEngine 2021.10、Windows10とWindows8.1でサポートされています。
詳しいシステム要件はこちらから
価格が改定
低価格帯の新しいライセンスが追加されされました。新しいライナップは、ArtEngine、ArtEngine Pro、ArtEngine Studioになります。
【内容】
- 30 日間無料トライアル
- テンプレート
- メールサポート
- マテリアルとプロジェクトの数は無制限
- Unity プロジェクトとのシームレスな統合を実現する ArtEngine Importer
■ArtEngine Pro:月額 12,540円(税込)(104.50ドル/月、1,254ドル/年)
【内容】
- ArtEngine スタンドアロン製品に含まれるすべての機能
- 完全なオフライン機能
- バッチング
■ArtEngine Studio:月額 44,000 円(税込)(366.30ドル/月、4,400ドル/年)
【内容】
- ArtEngine Pro のすべての機能
- コマンドラインインタフェース
- 複数の現場での使用が可能
- アウトソース先のパートナーによる使用が可能
- 専任のサポート
- 四半期ごとの Learn Live セッション
テンプレート機能が加わり、さらに高速に。ArtEngine 2021.10 における Unity のマテリアルワークフロー
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