Vjaceslav T.氏とOmid Ghotbi氏が共同開発したBlender用アドオン「Simply Tear Pro」の最新アップデートバージョン 2.0.17 がリリースされました。
新機能ハイライト
今回の更新では、引き裂き(Tearing)、切断、シミュレーション機能が大幅に強化され、特にアニメーションのタイミングと場所を完全に制御できる「ダイナミック・ティアリング」機能が強化されています。
細分化機能
破断ワークフローの中で、オブジェクトを直接かつ簡単に細分化できるようになりました。
これまでのように編集モードで事前に細分化しておく必要がなく、アドオンのパネル操作だけでスムーズに詳細なメッシュ編集へ移行できます。低解像度のプレーンから作業を始めても、すぐにティアリングに適した十分なメッシュ密度を得られるため、効率的に制作を進めることができます。
Pin機能の強化
頂点のピン留め機能が大幅に改良され、ワークフローに統合されました。ShiftやCtrlキーを使った直感的な選択操作に対応しているため、必要な頂点を素早く指定できます。
最大の特徴は、「Random Tear」や「Dynamic」といった動的な破断手法とシームレスに連携できる点です。例えば、布の上部だけをピン留めして固定し、下部をアクティベーターで引き裂くといった複雑な表現も簡単に実現できるようになりました。
Random Tear Systemの刷新
ランダムの引き裂きシステムが刷新され、専用の制御ウィンドウが表示されるようになりました。
スライダーで「Tear Numbers(裂け目の数)」や「Seed(シード値)」を調整しながら、ビューポート上でリアルタイムに結果を確認(ライブプレビュー)できます。 これにより、試行錯誤の時間を大幅に短縮し、理想的なランダムパターンを素早く見つけることが可能となっています。
Activator & Dummy Activator
破断を発生させるトリガーとなる「Activator」機能が拡張されました。
Mesh Activator
剣や弾丸など、任意のメッシュをトリガーとして設定できます。
Dummy Activator
ビューポート上に空の球体(Dummy)を作成し、これを動かすことで「触れた場所が裂ける」という直感的な制御が可能になります。レンダリングには映らないため、演出用の制御装置として最適です。
高度なシミュレーション設定
クロスシミュレーションの挙動を詳細に制御できるようになりました。
Self Collision(自己衝突)のON/OFF切り替えや、Pressure(圧力)パラメータの追加により、風船のように膨らむ挙動や、複雑に折り重なる布の表現が可能になります。 シミュレーションのリセットや再生もパネルから直接行えます。

UIとパラメータの改善
ユーザーインターフェースが整理され、多くの新機能へアクセスしやすくなりました。

| パラメータ / 機能 | 説明 |
|---|---|
| Methods | Projection(投影)を含む3つのアルゴリズムから選択。 |
| Presets | 一般的な設定のプリセットで素早く開始。 |
| Draw Tear Line | カスタムな裂け目パスを直感的に描画するボタン。 |
| Resolution | 描画ラインから生成されるカーブの解像度制御。 |
| Select Threshold | 裂け目周囲の削除範囲(線の太さ)。 |
| Adaptive Polygons | 裂け目周辺のエッジ自動調整・細分化トグル。 |
| Cut Through | 表面のみか完全切断かの切り替え。 |
| Fast Cloth | 最適化されたシミュレーションメッシュを即生成。 |
チュートリアル
以下は、開発者によるチュートリアル動画が公開されています。ランダムな引き裂きから、アニメーション制御までの一連の流れを確認できます。
平面(Plane)を追加し、編集モードで細分化(Subdivide)を行います。その後「Random Tear」を選択して適用(Apply)。 新しい「Random Settings」パネルで、Tear Numbers(裂け目の数)やSeed(シード値)を調整します。 チュートリアルでは、リアルな表現のために数を増やしすぎず、5程度に設定することを推奨しています。
「Pin」機能を使用します。ShiftまたはCtrlキーを押しながらドラッグして、布の上部などの頂点を選択・固定します。 これにより、シミュレーション開始時に固定された部分以外が垂れ下がる挙動になります。
「Pattern Activator」として「Dummy(ダミー)」を使用します。 再生しながらダミー球体を布に接触させると、触れた部分だけがリアルタイムに引き裂かれる様子が確認できます。 この際、衝突判定(Collision)を無効にし、純粋に「引き裂きのトリガー」としてのみ機能させる設定も可能です。
モンキー(Suzanne)のようなオブジェクトが布を突き破るシーンを作る場合、モンキー自体は「Collision(衝突)」用として使い、引き裂きのトリガーには別途「Mesh Activator」を使用するというテクニックを紹介しています。
- 手順: 衝突用のオブジェクト(モンキー)とは別に、引き裂き範囲を制御するためのActivator(球体など)を用意し、アニメーションを設定します。
- メリット: 衝突判定による予期せぬ挙動を防ぎ、意図したタイミングと場所で正確に引き裂きを発生させることができます。
- 演出: Activatorをアニメーションで拡大させることで、裂け目が徐々に広がる演出を作れます。
完全にランダムではなく、特定の形状に沿って引き裂きたい場合は「Dynamic」モードと「Draw Tear Line」を使用します。
- ビューポートを拡大し、裂きたいラインを手書きで描画します。
- 描画後、Activator(ダミーなど)をそのラインに沿って移動させたり拡大させたりすることで、描いた通りの形状で、かつ任意のタイミングで引き裂くことができます。
- 耳のような特定の部位だけを裂くために、Activatorを特定のボーンやオブジェクトにペアレントする手法も解説されています。
アニメーションやシミュレーションが不要な場合の手順です。 「Cloth」設定から「Pin」を行い、単に静的なダメージ表現としての引き裂きを作成します。 「Sharp」モードなどを使用し、描画して適用するだけで、即座に詳細な引き裂きメッシュが生成されます。
価格とシステム要件
Simply Tear はこのアップデートからライト版とプロ版に分かれました。
新しい価格は以下の通りです。既存ユーザーは購入履歴から差額(約$7未満)でアップグレード可能です。ライト版は静的の引き裂きのみに対応しているようです。
- Static Tearing only
- Freelance / Indie Use
- Full Dynamic Tearing
- Freelance / Indie Use
- Full Dynamic Tearing
- Up to 10 people
- Full Dynamic Tearing
- More than 10 people
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