2025年11月12日(現地時間) – Chaosは、レンダリングソフトウェアの最新バージョン「Corona 14」をリリースしました。
新機能ハイライト
このアップデートでは、AIによるワークフローのサポート、プロシージャル機能の強化、新たな環境表現機能が特徴です。AIを活用したマテリアル生成や、新しいFabric Material、Night Sky(夜空)機能などが追加されています。
主な新機能
Gaussian Splatsによるリアルな環境の高速作成
詳細でメモリ効率の高い環境をレンダリングする新しい手法 Gaussian splatsのサポートが追加されました。
実世界のデータを基にした「splat」を使用し、複雑な3Dシーンを滑らかな表面、豊かなボリュームディテール、を自然な深度で再構築できます。特に大規模な屋外シーンにおいて、リアリズムをより速く、より簡単に実現することが可能になります。

AIツールによるワークフローの高速化
Corona 14には、アーティストのコントロールを維持しつつ、制作を加速させるためのAIツール群が導入されました。
- AI Material Generator: 任意のサーフェスの写真をアップロードするだけで、数秒でレンダリング対応のPBRマテリアルを即座に生成します。Diffuse、Normal、Roughnessなどの必要なマップがすべて揃っており、手動でのセットアップやサードパーティ製ツールは不要です。リアリティを損なうことなく環境やインテリア空間を素早く構築できます。
- AI Enhancerの高度な制御: 再レンダリングなしでリアリズムを向上させます。この機能は非破壊的に動作し、主要なデザインを変更することなく、植生、人物、地形などのサポート要素のリアリズム、テクスチャ、ディテールを自動的に強化します。人間の特徴や衣服などを微調整するための高度な制御も可能です。
- LightMixの結果をAI Enhancerに送信: ビューティーパスだけでなく、ライティングのバリエーションにも直接AIエンハンスメントを適用でき、迅速なイテレーションと一貫した品質を実現します。
- AI Upscaler: 低解像度のレンダリングを、最大4倍の鮮明な画像に変換し、レンダリング時間を節約します。
- AI機能の有効/無効化: スタジオのポリシーやクライアントの要件に合わせて、AIツールをオンまたはオフに切り替えることができます。Chaos社の倫理的なAIに関する取り組みも公開されています。

これらのAIによる制作・強化機能(AI Material Generator、AI Image Enhancer、AI Upscalerなど)は、3ds MaxとCinema 4Dの両方のユーザーが利用可能です。Coronaプラグインに完全に統合されており、両プラットフォームで一貫した体験を保証します。
新しいNight Sky機能による星空のデザイン
Corona内で直接、夜空の表現をレンダリングできるようになりました。
新しいNight Skyシステムは、Corona Sky環境を拡張し、選択した場所、日付、時刻に基づいたリアルな月光、星、天の川を追加することができます。天体を手動で調整して芸術的な表現を追求したり、Coronaに正確なシミュレーションを任せて現実通りの夜景シーンを作成することも可能です。HDRIは不要で、アニメーションにも完全対応しており、タイムラプスシーケンスや映像制作に適しています。
プロシージャルなFabric Materialによるリアルな布地の表現
リアルな織りのディテールと、織り方、糸、不透明度、バンプ、ディスプレイスメントなどを完全に制御できる新しいプロシージャル Fabric Material が追加されました。
プロシージャルに構築されているため、外部のビットマップや複雑なノード設定は不要で、外部アセットに頼ることなく上質なシルクから粗いリネンまであらゆるものを生成できます。内蔵プリセットですぐに始めることも、詳細なカスタマイズで独自のルックを作成することも可能です。
Scatterの強化(3ds Max)
3ds Maxでは、Scatter同士がぶつからないように計算する機能(Collision Avoidance)が新しく追加されました。
ユーザビリティの向上によるVFBの強化
Corona 14では、アーティストの日常的な操作性を改善するための多くのワークフローとユーザビリティの向上が行われています。
主な強化ポイントは以下の通りです。
- VFB 2は、ナビゲーションが簡素化され、アイコンが分かりやすくなり、よりクリーンで直感的に利用できるようになりました。
- VFB 2のレイアウトとツールに合わせ、リフレッシュされたCorona Image Editor。
- Chaos Vantageへの複数カメラのエクスポート機能により、リアルタイムレンダリングが効率化されます。
- 3ds MaxでVFBをドッキング可能になり、Corona BitmapにTriplanarマッピングコントロールが組み込まれました。
- VFBでレンダリングを水平反転させ、新鮮な視点でディテールを確認できます。

次世代の効率性を目指したパフォーマンスの向上
Corona 14では、ワークフローの速度と応答性を維持するための一連の内部アップグレードが行われました。
- UIのQTへの書き換えの第一段階が完了し、速度と安定性が向上しました。
- ボリュームサンプリングの改善により、霧や光線のレンダリングがより速く、効率的になりました。
- 自動高解像度ダウンスケーリングにより、2倍の解像度でレンダリング後、自動的に縮小され、より少ない時間でクリーンな結果が得られるようになりました。
その他の小規模な改善点
全般 (3ds Max & Cinema 4D)
- AlphaレンダーエレメントにBloom & Glareエフェクトを含めるオプションが追加されました。
- 特に多コアCPUでのパース(解析)速度が大幅に向上しました。
- デフォルトの適応(adaptivity)間隔が1に変更され、2パス目からノイズレベルの推定が可能になりました。
- Light Lister(ライト一覧)がCorona Moonに対応しました。
- 雲による太陽光の影の表現が改善されました(旧シーン用の互換スイッチあり)。
全般 (3ds Max)
- Corona Proxyのアニメーション再生で、プロキシ内のFPSを使用するか、シーンのFPSを使用するかを選択可能になりました。
- Render Settings > Systemタブに新しい「Defaults」メニューが追加されました。
全般 (Cinema 4D)
- Corona Sun、Moon、Skyオブジェクトに時間と場所のサポートが追加されました(C4D Sunタグからの自動変換オプション付き)。
- Sky、Sun、Moonを単一の時間と場所で制御する「Corona Full Sky」メニューコマンドが追加されました。
- すべての天体の「北」方向を指定するオプションが追加されました。
- Corona Sunの回転パラメータが、一般的な方位角(時計回り)に変更されました。
- macOS版のOIDN(デノイザー)がバージョン2.3.3にアップデートされました。
- macOS版OIDNがApple GPUをサポートし、インタラクティブレンダリング(IR)でも使用可能になりました(Apple Silicon搭載機でデフォルト有効)。
- Corona Color CorrectシェーダーがアセットブラウザからのLUT読み込みに対応しました。
- UI応答性を向上させるため、スレッドスケジューリングが改善されました(特にIR時)。
- レンダリング設定のノイズレベル制限がパーセンテージ表示に変更されました。
マテリアル (3ds Max & Cinema 4D)
- Multimap / Multi-shaderおよびMappingRandomizerに「パターンによるランダム化」が追加されました。
- ToonMtl(トゥーンマテリアル)にシャドウ制御とGI(グローバルイルミネーション)抑制機能が追加されました。
- Corona Slicerマテリアルにスライス(切断面)を反転するオプションが追加されました。
マテリアル (3ds Max)
- Corona MultiMapからビットマップを一括読み込みする際、OCIOルールを使用した色空間の自動選択機能が追加されました。
マテリアル (Cinema 4D)
- すべてのOutlineマテリアルに影響する「Sample Count」と「Sharpness Threshold」のグローバルパラメータが追加されました。
- Corona Bitmapがアセットブラウザデータベース内のUDIMパターンを使用したテクスチャ読み込みに対応しました。
Cosmosと変換 (3ds Max & Cinema 4D)
- Physicalマテリアルに、物理ベースではない反射・屈折の色合い(tint)制御機能が追加されました(V-Rayマテリアル変換やCosmosからのインポート互換性向上のため)。
Cosmosと変換 (3ds Max)
- Cosmosからマテリアルをインポートする際、マップが再利用され、複製されなくなりました。
- CosmosマテリアルをSlate Material Editorへ複数ドラッグ&ドロップ可能になりました。
- Cosmosからのマテリアルインポートが改善されました(ノード順序の修正、Triplanarノードのスケーリング修正など)。
Cosmosと変換 (Cinema 4D)
- .vrsceneインポートとシーンコンバータが改善されました(V-Ray Environment, V-Ray Color, Mixシェーダーなどのサポート追加)。
- シーンコンバータにV-Rayトーンマッピングの初期変換サポートが追加されました。
- シーンコンバータに旧Corona SkyタグをCorona Skyオブジェクトに変換するオプションが追加されました。
- コンバータダイアログにシェーダーのプレビューが表示されるようになりました。
- V-Ray UVW ChannelシェーダーからCorona BitmapへのUVWチャンネル変換がサポートされました。
VFB 2 (3ds Max & Cinema 4D)
- LightMixレイヤーの全有効化/無効化時の確認ダイアログが削除されました。
- 新しいWhite Balanceオペレータから小数点以下の表示が削除されました。
- VFBタイトルに、表示中のCXRファイルパスを示すプレースホルダー「%cxr」が追加されました。
- AI Enhancerボタンのツールチップにアップロード条件が追加されました。
- Chaos Collaborationが別のダイアログで開くように変更されました。
- VFBでLightMixを表示している場合、Beautyパスの代わりに表示中のLightMixがAI Enhancerにアップロードされるようになりました。
- VFB上部ツールバーの高さが削減されました(56px → 40px)。
- VFBツールサイドバーの幅が削減されました(342px → 300px)。
- UIの名称変更(Collab→Collaboration, Enhance→AI Enhancer)、ボタンデザインが改善されました。
- サイドバー表示ボタンとZoomドロップダウンがメインツールバーの右側に移動されました。
- VFBが画像を半分の解像度で保存するオプションが追加されました。
- アイコンが更新され、主要ツールボタンが左側に移動し、アイコンラベルが折りたたみ可能になりました。
Vantage (3ds Max & Cinema 4D)
- Vantageライブリンク中のビューポートIRテキストが改善されました。
- CoronaからVantageへのGaussian splatsのエクスポートに対応しました。
- Vantageにエクスポートされたマテリアルが、元のシーン(3ds Max / C4D)の名前を保持するようになりました。
Vantage (3ds Max)
- VantageでのCorona MultiTexture Mapがサポートされました。
Scatter (3ds Max)
- 個別のScatter間での衝突計算(Collision Avoidance)機能が追加されました。
- オブジェクトリストとスプラインリストで、複数アイテムを選択して関連プロパティを一括調整可能になりました。
- スクリプトでモデルを追加するための
addModelNode()コマンドが追加されました。 - メッシュオブジェクトをInclude/Excludeモディファイアとして使用できるようサポートされました。
Scatter (Cinema 4D)
- Chaos Scatterの分配ターゲットとして使用されるオブジェクトの子を含めるオプションが追加されました。
価格とシステム要件
Chaos Corona は、 Microsoft Windows 10以降 (3ds Max と Cinema 4D)、macOS 10.14以降で動作する3ds Max2016以降とCinema 4DR17以降で利用できます。
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プランと価格は以下の通りです。
| プラン | 月額 (毎月請求) | 年間 (年払い) | 3年 (3年払い) |
|---|---|---|---|
| Corona Solo | ¥9,340 | ¥61,740 | – |
| Corona Premium | ¥10,600 | ¥74,400 | ¥223,200 |
| ArchViz Collection: Corona edition | – | ¥145,200 | ¥435,600 |
※公式ストア価格
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すべてのユーザーが新機能を試すために30日間のトライアルを利用できます。
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