UnityとEpic Gamesが協力を発表! ― 「フォートナイト」への展開やSwitch 2機能「GameShare」対応など、Unite 2025発表まとめ

イベント情報

2025年11月20日(現地時間)- スペイン・バルセロナで開催されたUnityの年次開発者会議「Unite 2025」の基調講演において、信頼できる一つの環境から、あらゆる主要プラットフォーム向けにゲームを開発・展開・成長させることを可能にする革新的な新機能群を発表しました。

ここでは、長年のライバルの協力発表に加えて、Unityが掲げる「Develop Faster」「Deploy Everywhere」「Grow Your Game」という方針のもと発表された新機能やサービスなど、基調講演のハイライトを紹介したいと思います。

UnityとEpic Gamesのパートナーシップ

今年のUniteでは、Unityのマット・ブロンバーグCEOの呼び込みにより、競合であるEpic Gamesの創業者兼CEO、ティム・スウィーニー氏がサプライズゲストとしてステージに登壇。長年のライバル関係にあった両社が、相互運用性とオープンなエコシステムの構築に向けて手を組む姿勢を鮮明にしました。


「ウェブの黎明期と同様に、企業は協力し合い、相互の顧客関係を尊重する必要があると考えています。だからこそ私はここバルセロナに来ました。Epic GamesとUnityは共に、ゲームエコシステムにおける相互運用性の構築に向けて一歩を踏み出します。」

Epic Games CEO ティム・スウィーニー氏

Unity製ゲームを『フォートナイト』へ展開

今回の提携の最大のトピックは、Unityで開発されたゲームを、5億以上のアカウントを持つ巨大プラットフォーム『フォートナイト』のエコシステム内に展開可能にするというものです。開発者はUnityの使い慣れたツールセットを活かしながら、フォートナイトの膨大なプレイヤーベースにアクセスし、フォートナイト クリエイターコミュニティの一員として新たな収益機会を得ることになります。

Unityのコマース機能がUnreal Engineに対応

相互運用性の精神に基づき、Unity側も自社サービスを開放します。Unityのクロスプラットフォーム・コマースプラットフォームがUnreal Engineをサポートすることが発表されました。

これにより、Unreal Engineを使用する開発者も、Unityのソリューションを通じて以下のメリットを享受できます:

  • PC、モバイル、ウェブを横断したデジタルカタログの一元管理
  • StripeやCodaといった決済プロバイダーとの連携およびウェブショップ構築
  • 価格設定、プロモーション、ライブ運営(LiveOps)の管理

この機能は来年初頭にUnreal Engine開発者向けに提供開始される予定です。

Nintendo Switch 2とAndroid XRを「Day 1」サポート

Unityは、次世代ハードウェアへの対応を強化し、Switch 2の新機能「GameShare」やAndroid XRデバイス向け開発をローンチ初日からサポートすることを発表しました。

Nintendo Switch 2の「GameShare」機能に対応

Unityは、KONAMIとのパートナーシップによる『サバイバルキッズ (Survival Kids)』の開発プロジェクトを通じて、エンジンの品質検証を行ってきました。この中で、Nintendo Switch 2のローンチ日サポートに加え、新機能である「GameShare」の技術検証が行われたことが明かされました。

また、2K Gamesとの提携も発表され、HB StudiosのJames Seaboyer氏が登壇。ビデオメッセージで登場したタイガー・ウッズと共に『PGA TOUR 2K25』を紹介しました。Seaboyer氏は「Unityとの提携により、高精細なグラフィックをNintendo Switch 2へも展開できる」と述べ、Unityの技術検証の成果を強調しました。

Android XR対応

没入型テクノロジーの分野でも、UnityはAndroid XRへのローンチ日サポートを発表。開発者は初日から最新のXRデバイスに向けたコンテンツ制作が可能になります。

Develop Faster:開発スピードと品質の向上

開発サイクルの短縮化を目指し、実際の制作現場での検証プロセス導入や、AIによる支援機能の強化が発表されました。

  • 10週間で開発された『PEAK』の衝撃: Landfall GamesとAggro CrabによるクライミングCo-opゲーム『PEAK』の事例が紹介されました。Zorro Svärdendahl氏は「Unity 6でなければ、1年前にはこのゲームを作れなかったかもしれない」と語り、わずか10週間での開発を可能にした高速なイテレーション環境を称賛しました。
  • Production Verification(本番検証): Unity 6シリーズでは、実際のゲーム制作現場(KONAMIなど)と連携して機能を検証するプロセスを導入。これにより、バグの大幅な削減とビルド時間の短縮を実現しています。
  • Unity Core Standards: サードパーティ製ツールの実装をより安全かつ信頼性の高いものにするための、新しい技術基準とガイドラインのセットを展開します。
  • Unity Studio: 産業向け機能として、ブラウザベースで動作する新しいオーサリングツールを発表。
  • AI Gateway: AIエージェントをエディタやワークフローに安全に統合するための機能。プロトタイピングから最適化までAIによる支援を可能にします。

Deploy Everywhere:マルチプラットフォーム展開の簡素化

SDK統合の負担を軽減する新ツールや、データの透明性を高めるフレームワークにより、複数プラットフォームへの展開をスムーズにします。

Platform Toolkit

新しい「Platform Toolkit」パッケージは、マルチプラットフォーム開発の複雑さを劇的に軽減します。以下のような一般的なSDK機能を一度実装するだけで、コンソール、モバイル、PC(Steam含む)など主要プラットフォーム向けに展開可能になります。

  • アカウント管理、実績(アチーブメント)、コントローラー制御、セーブデータなど
  • エディタ内でのテストツールによる、プラットフォーム認証(Certification)通過の支援

Developer Data FrameworkとDiagnostics

データの透明性を高める新しいフレームワークにより、開発者はデータの収集・利用方法をより細かく制御できるようになります。また、「Diagnostics」機能により、特定のデバイス上でのゲームパフォーマンスや安定性を詳細に分析し、調整することが可能になります。

Grow Your Game:収益化とユーザー獲得

ゲームの成長と収益化を支援するエコシステムの強化も発表され、以下の柔軟な決済システムの選択肢や、AIを活用した広告ソリューションにより、ゲームの収益性とユーザー獲得効率を最大化します。

  • IAP(アプリ内課金)の進化: 機能拡張されたIAPソリューションでは、StripeCodaとの提携により、サードパーティの決済システムやウェブショップを柔軟に選択可能に。これによりプラットフォーム手数料を抑え、収益性を高めることができます。早期アクセス登録はこちら
  • Unity Vector: ユーザー獲得(UA)のための広告ソリューション。Homaのゲーム『All in Hole』の事例では、Unity Vectorの導入によりソフトローンチ期間中にインストール数が15-20%増加し、獲得ユーザーによる課金額も最大20%向上したという結果が報告されました。

新たなマルチプレイヤーテンプレート

開発を加速させる、すぐに使える2つの新しいテンプレートが次期バージョンで提供されることが明らかになりました。

基調講演の締めくくりとして、2つの新しいマルチプレイヤーテンプレートが発表されました。

  • TPSサンプル: Netcode for GameObjectsとBuilding Blocksを使用し、迅速な反復開発が可能。
  • FPSテンプレート: 拡張性が高く、デフォルトでネットワークに対応。『Survival Kids』で実証されたGameObjectsとEntitiesのブリッジ技術を活用。

これらのテンプレートは、Unity 6.3のGA(一般提供)リリース時に、Unity Hubを通じて利用可能になる予定です。

まとめ

以上Unite2025の発表内容でした。

特に今回の発表でEpic Gamesとの提携は、業界が「囲い込み」から「オープンな相互運用性」へと舵を切った象徴的な出来事と言えるかもしれません。

なお、イベントの最後には、コミュニティの創造性を称える「Unity Awards 2025」の投票受付(11月21日締切)についてもアナウンスされました。

発表の全容は、以下の基調講演アーカイブ動画でぜひご覧ください。

Unite 2025 Keynote – Live from Barcelona

Unity の開発者は自分のゲームを『フォートナイト』に展開可能に、また Unity の強化されたコマースプラットフォームが Unreal Engine にも対応へ

あらゆるプラットフォームでのゲームの開発・展開・成長を加速

Unite 2025 基調講演のハイライト

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