2025年10月15日 (現地時間)- Chaos は、建築ビジュアライゼーションとVFXアーティスト向けのリアルタイムツールのメジャーアップデート Chaos Vantage 3 のリリースを発表しました。
リリースから2年が経ち、Vantageは建築ビジュアライゼーション(archviz)とVFXアーティストの両方で使用されるリアルタイムツールとなりました。建築ビジュアライゼーションチームは、デザインのバリエーションを検討・提示したり、モデリング中のシーンのあらゆる側面を確認したり、驚異的なスピードでレンダリングしたりするために使用しています。VFXアーティストは、プリビズ(Pre-visualization)、制作前のレイ・トレーシングビュー、高品質なプレイブラストの作成にVantageを活用しています。
新機能ハイライト
このアップデートでは、ガウススプラッティング、USDおよびMaterialXのサポート、AIによるマテリアル生成、ボリュームエフェクト、5,000以上の新しいCosmosアセットなど多くの新機能が追加されています。
USDとMaterialXのサポート
新しいUSDとMaterialXのサポートにより、アーティストはあらゆるツールで自由に制作し、チーム間で共同作業を行うことができます。
HoudiniなどのDCCツール間でシームレスなデータ交換が可能になり、Vantageのリアルタイム・レイ・トレーシングは、V-Rayの有無にかかわらず、あらゆるパイプラインで機能するようになりました。
さらに大規模なプロジェクトのサポート
膨大な数のユニークなメッシュを含む大規模プロジェクトもスムーズに扱えるようになりました。
複雑なシーンでもリアルタイムで快適にインタラクションできるため、シーンを分割したりパフォーマンスを犠牲にしたりすることなく、自由に編集や探索を行えます。

ガウススプラットサポート
現実世界からキャプチャしたGaussian Splatsを、そのままChaos Vantage上でレンダリングできるようになりました。
自由に3Dオブジェクトを追加・編集しながら、レイトレーシングによるスプラッツ表現を活用してリアリズムを高めることが可能です。すべてリアルタイムで処理されるため、制作フローにシームレスに組み込めます。
ボリュームレンダリング
Vantageで霧、光線、煙、大気効果をレンダリングし、リアリズムと雰囲気を向上させることができるようになりました。ハイエンドなVFXや建築ビジュアライゼーションのシナリオで、よりリアルで雰囲気のある表現が可能になります。
Chaos Phoenixでシミュレーションされたボリュームキャッシュ(.aur)や、業界標準のOpenVDB(.vdb)形式のファイルをサポートしており、色や密度といったパラメータをリアルタイムで調整可能です。
カメラとアニメーションの強化
カメラトラッキング
実際のカメラの動きを記録し、そのままChaos Vantageに反映できるカメラトラッキング機能が追加されました。これにより、手作業でキーフレームを打つ必要がなく、自然で映画的なショットを簡単に作成可能です。リアルなカメラモーションを使うことで、シーケンスの演出や調整をより素早く行えます。

オフセットアニメーション
アニメーション済みのV-Rayシーンを複製し、動きを保持したまま空間的なオフセットを適用できるようになりました。このオフセットは再生中も維持され、各インスタンスを独立して変形できるため、ひとつのシーンから群衆や繰り返し動作、広がりのあるアニメーションを容易に構築できます。
スキャッタークラスタリング
ランドスケープや周囲の環境を、より素早く思い通りに表現できる多彩なクラスタリングモードが追加されました。
- Generateモード:ノイズ計算を用いて自然なクラスターを生成。
- Color Mapモード / Layer Paintモード:3ds Maxからのカラーマップやレイヤーペイントデータを利用し、オブジェクト配置を正確に保持したままレンダリング可能。
マテリアルとテクスチャサポートの強化
マテリアルエディタ
Chaos Vantage内で直接マテリアルのパラメータを編集できるようになりました。
これにより、3D制作ツールに戻る必要がなくなり、プリビズやルックデベロップメントのワークフローが大幅に効率化されます。アーティストはより自由度の高いクリエイティブな調整を、リアルタイムで行うことができます。

AIマテリアルジェネレーター
Chaos Cosmosに搭載されたAIマテリアルジェネレーターにChaos Vantage内からアクセスできるようになりました。
任意の写真をアップロードするだけで、必要なマップをすべて備えたレンダリング可能なPBRマテリアルを即座に生成可能です。特に、細かいアートディレクションを必要としない補助的なマテリアルに最適で、環境やインテリアを短時間でリアルに埋めることができます。外部ツールを使う必要もありません。
テクスチャサポートの拡張
テクスチャの扱いにさらなる柔軟性とコントロールが加わりました。これにより、マテリアルワークフローはよりスピーディかつクリエイティブになります。
たとえば、UVWRandomizerをすべてのサブマップに適用してセットアップを簡略化したり、MultiSubTexの確率コントロールでテクスチャのバリエーションを微調整したりできます。また、表面の表と裏に異なる見た目を割り当てることができるVRay2SidedTexもサポートされました。

ナイトスカイ(星空)
この「Night Sky」機能が追加され、天文学的に正確な夜空を簡単に作成・レンダリングできるようになりました。
リアルな星や月の位相、そして天の川まで再現可能です。日付・時刻・地理的な位置といった実際のパラメータに基づいて夜空を設定することも、個々の要素を自由に調整することもできます。
UI/UXの改善と新しい表示モード
Vantage 3では、新しいウェルカム画面、リサイズ可能なパネル、そして最も重要な機能を集約した専用のビューポートツールバーを備えた、再設計されたUIが導入されました。これにより、より直感的でスムーズなワークフローが実現します。
新しいレンダーモード
最終的なレンダー結果を、セットアップ中から正確に確認できるようになりました。カメラの切り替え、解像度の調整、シーケンスの定義をスムーズに行え、作業の流れを妨げないシンプルで直感的なインターフェースが提供されます。

セレクションマスク(ビューモード)
選択したオブジェクトの白黒マスクを簡単に生成できます。これをそのままコンポジットアプリにコピー&ペーストすることで、ポストプロセスの反復作業をスピードアップし、シームレスな調整や即席のデザインレビューを効率的に行えます。
5,000以上の新しいCosmosアセット
1,300種類以上の人物モデル、2,000種類を超える植生アセット(アジアの植物を厳選したバリエーションを含む)、さらに1,800点以上の家具やアクセサリーが追加されました。
これらはすべて即座に利用可能で、インテリアやエクステリアのシーンにリアルなディテールを加えることができます。

Hydra Render Delegate(近日対応予定)
まもなく、Vantageのリアルタイムレンダリングを任意のDCCツールに直接組み込めるようになります。これにより、ルックデベロップメントやプリビズの段階で即座に高品質なフィードバックを得ることが可能です。追加のアプリケーションや新しい操作を覚える必要はなく、普段使い慣れたツールの中でそのままシームレスにレンダリングできます。
その他の新機能と改善点
- アルファビューモード: シーンオブジェクトを白、環境を黒でレンダリングする新しい表示モードが追加されました。
- UIショートカット: スナップショットのクイック保存ショートカット(Ctrl+P)が追加されました。
- カメラ編集機能: 詳細パネルからカメラオブジェクトのパラメータを直接編集できるようになりました。
- パフォーマンスの向上: 大量のユニークなメッシュを扱う際のパフォーマンスが向上し、スカイライトの大量のインクルード/エクスクルードリストの読み込みが高速化されました。
価格とシステム要件
Chaos Vantage は、Windows 10 Update 2004 (バージョン 10.0.19041) 以降で利用できます。
価格は97,200円/年または16,200円/月です。
また、Chaos Vantageは、ArchViz Collection: V-Rayエディション、ArchViz Collection: Coronaエディション、M&E Collectionにも含まれています。























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