2025年8月5日(現地時間)- Chaos は、3Dレンダリングソフトウェア「V-Ray 7 for 3ds Max」の最新アップデートとなる「update 2」をリリースしました。
新機能ハイライト
このアップデートでは、AIによるマテリアル生成やリアリズムの向上、天の川まで再現する夜空、リアルタイム3Dストリーミングなど様々な新機能が追加されました。
AIを活用した新機能
AIエンハンサー(ベータ版)
AIエンハンサーは、特に人物の顔の特徴や衣服の質感、植栽の葉や樹皮のディテールを自動で補正・強調し、最終的なイメージを効果的にアップグレードすることができる機能です。
ワークフローは簡単で、レンダリング前に「V-Ray Enhancer Data」render elementを追加し、レンダリング後に「AI Enhancement」ボタンをクリックするだけです。画像はクラウドで処理され、強化版は元の画像の別バージョンとして保存されるため、A/B比較機能で簡単に見比べることができます。

AI マテリアルジェネレーター(ベータ版)
新しいAI マテリアルジェネレーターにより、Chaos Cosmos内で1枚の画像や写真をアップロードして新しい「Generate」ボタンを押すだけで、レンダリングに即使用可能なPBRマテリアルを数秒で生成できるようになりました。
これにより、テクスチャをゼロから探したり作成したりする手間が省け、リアリズムを犠牲にすることなくデザインプロセスを高速化できます。生成されたマテリアルは、アルベド、ノーマル、ラフネスマップなどを完備した完全なV-Rayマテリアルであり、他のマテリアルと同様にレイヤー化やブレンド、編集が可能です。

リアルな星空を簡単に作成可能に
天文学的に正確でリアルな夜空を簡単に作成できる機能が追加されました。
V-Ray Sunを地平線下に設定し、「Enable Stars」をクリックするだけで、満天の星空が現れます。星の明るさやサイズ、天の川の強さなどを自由に調整可能です。さらに月を有効にし、ビューポート内で直接位置を調整したり、サイズや満ち欠けをカスタマイズしたりすることもできます。
Daylightシステムと組み合わせることで、正確な地理的位置と時間に基づいた星空も再現可能です。

Chaos Cloud の新機能
Chaos Cloud 3Dストリーミング (ベータ版)
プロジェクト全体をクライアントやチームとリアルタイムで共有できるようになりました。
新しいコラボレーションパネルにプロジェクトをアップロードし、共有リンクを送るだけで、受け取った側はブラウザ上で直接シーンを自由に探索できます。 特別な機材やソフトウェアは不要で、スマートフォンやタブレットでも最高品質でシーンを体験可能です。閲覧者はシーン内の特定の場所にピンを立ててコメントを残すことができるので、レビュープロセスを効率化できます。
より高速・低コストになったChaos Cloud GPUレンダリング
インフラの大幅なアップグレードにより、Chaos CloudのGPUレンダリングが大幅に高速化し、コスト効率も向上しました。
次世代ハードウェアと最適化されたRTXレンダリングにより、静止画とアニメーションの両方で、レンダリング時間の大幅な短縮とコスト削減が実現されています。さらに、GPUメモリは24GBに増強され、より大規模なシーンのレンダリングにも対応します。
Gaussian Splatsのクリッピング
3Dスキャンデータ(スプラット)を3ds Max内で直接トリミングし、不要な部分を簡単に除去できるようになりました。
V-Ray Distance Textureを使用してクリッピングマスクを作成することで、スキャンデータとカスタム3Dモデル(建物や植栽など)をシームレスに統合し、自然な合成が可能になります。
Scatterのクラスタリング
Scatterで配置したオブジェクトを自然な集団(クラスター)にグループ化し、環境のリアリズムを即座に向上させることができるようになりました。
クラスターのサイズや回転を制御したり、「Instance Color Map」を使用してテクスチャに基づいた配置を行ったり、「Paint with Instances」機能で手動でアセットを配置したりと、プロシージャル生成の速さとアートディレクションの自由度が両立されています。

ワークフローの改善
日々の作業効率を向上させるための、以下のような改善が行われています。

Chaos Cosmosからの複数アセットのインポート
ワークフローを高速化するため、Chaos Cosmosから複数のアセットを一度にインポートできます。

LightMixで最大256のライトを選択可能に
LightMixで制御できるライトの数が従来の64から256に大幅拡張されました。これにより、何百もの装飾照明や大規模な都市の夜景など、複雑なライティング設定でも、各光源を個別に微調整する柔軟性が得られます。


V-Ray Multisub Texの機能強化
新しい「Mapping Source」オプションにより、単一のUVW Randomizerノードで全てのサブテクスチャのタイリングや回転を集中管理できるようになりました。
また、「確率」コラムでは、各テクスチャの出現頻度をパーセンテージで正確に定義でき、よりクリエイティブなバリエーション作成が可能です。
レンダリングの強化
レンダリングのコア部分も大幅にパワーアップしています。
分散レンダリング (DR) 2
次世代の分散レンダリングが登場し、速度とパフォーマンスが大幅に向上しました。次世代の分散レンダリングは、「dispatcher」という中央ハブが導入され、複数マシン間の連携が最適化されています。これにより、レンダリングに参加するマシン数が増えるほど、特にバケットレンダリングで飛躍的な速度向上が見込めます。プログレッシブレンダリングのスケーラビリティも向上し、安定したパフォーマンスを提供します。
※DR2 は独立した安定したビルドとして提供されており、ここからダウンロードできます。

V-Ray GPUの機能向上
V-Ray GPUがGaussian Splats、Night Sky、Material Selectレンダーエレメントなどを新たにサポート。GPUコースティクスのパフォーマンスとメモリ使用量も改善され、分散(プリズム効果)にも対応しました。
その他
- 露出レイヤーの新しいコントロール:V-Ray フレーム バッファーの露出レイヤーの調整は、明るいトーン、暗いトーン、および影の新しいコントロールにより、さらに直感的になりました。
- ビューポートのシーン読み込み最適化:多数のVRayProxyオブジェクトを含む重いシーンでも、新しい遅延読み込み機能により、3ds Maxビューポートでの読み込み速度が大幅に向上しました。これにより、すべてのオブジェクトが完全に読み込まれるまで待つ必要がなくなりました。VRayProxyオブジェクトがバックグラウンドで読み込みを続けている間に、すぐに変更を開始できます。
- デノイザーのワークフロー改善:スタンドアロンのノイズ除去ツール(Vdenoise)のノイズ除去効率が向上しました。ノイズ除去に使用された不要なレンダリング要素を自動的に削除することで、より軽量なRaw画像ファイルを活用できます。また、Raw画像ファイルをV-Rayで保存する際に、デノイザーの余分なデータを削除するオプションも追加されました。
- V-Ray 2Sided Tex:新しいVRay2SidedTexを使用すると、法線の向き(前面と背面)に基づいて、サーフェスに異なる色やマップを簡単に割り当てることができます。これは、不透明度スロットで使用することで、背面カリングに便利です。また、ボトルのラベルの前面に印刷されたデザインと、同じラベルの背面に普通紙を割り当て、ボトルのガラス越しに見えるようにする場合にも役立ちます。
- VRayMtlのOpenPBRモード:異なるアプリケーション間でマテリアルの見た目を一貫させるためのOpenPBRシェーディングモデルがサポートされました。
- VRayLightの包含/除外オプションの拡張:ライトの効果を及ぼすオブジェクトを、従来の個別選択に加え、シーン レイヤーやオブジェクトIDでも指定できるようになりました。
価格とシステム要件
V-Ray 7 for 3ds Max は、Windows 10、11で動作する、3ds Max 2019, 2020, 2021, 2022, 2023, 2024, 2025 (64-bit)で利用できます。
詳しいシステム要件はこちらから
新しいライセンスの種類と価格は以下の通りとなります。
| プラン | 月額 | 年間 | 3年 | 含まれる製品 |
|---|---|---|---|---|
| V-Ray Solo 基本的なV-Ray機能とCosmosライブラリを利用可能。個人ユーザーや単体プロジェクト向け。 | ¥12,200 | ¥74,400 | – |
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| V-Ray Premium Soloの内容に加え、クラウドレンダリングや高度なシミュレーションツールが含まれる。プロフェッショナル向け。 | ¥17,900 | ¥106,800 | ¥320,400 |
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| ArchViz Collection or M&E Collection Premiumの内容に加え、リアルタイムビジュアライゼーション(Vantage)やキャラクターアニメーション(Anima)も含む | – | ¥176,400 | ¥529,200 |
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※すべてのライセンスには3ds Max用を含むすべての統合プラグインが含まれています。
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