KeyShot Studio、Hub、Dock 2025.1 がリリース!レンダリングパフォーマンスの向上、新しいライティングツールなど

CGソフト

2025年3月11日(現地時間)- KeyShot は同社の製品群の最新アップデート KeyShot Studio、Hub、Dock 2025.1 のリリースを発表しました。

現在Keyshotでは、製品デザインから市場導入までを支援する以下のようなツールを開発しています。

  • KeyShot Studio: 高品質な3Dレンダリングを作成し、製品のビジュアライズを支援します。
  • KeyShot Hub: チームのコラボレーションとワークフロー管理を提供し、フィードバックとバージョン管理を効率化します。
  • KeyShot Dock: マーケティングおよび営業チーム向けのデジタルアセット管理システムです。

以下、この度発表された新機能ハイライトとなります。

KeyShot Studio 2025.1

KeyShot Studio 2025.1では、レンダリング性能が向上、新しいライティング機能の追加、ユーザーからのリクエストを反映したUXのアップデートなど、多くの改良が加えられています。

レンダリング性能最大20%高速化

最新バージョンのStudioは、これまでで最も高速なレンダリングパフォーマンスを実現しており、起動した瞬間から、よりスムーズでレスポンスの良い操作感を体験できます。

さらに、バンプやノーマルテクスチャを使用する場合、GPUモードでのレンダリング時間が短縮されました。これにより、フレームタイム(一枚のフレームを生成する時間)が短縮され、ノイズの収束も速くなります。

レンダリング性能の向上幅はシーンの複雑さによりますが、最大20%のパフォーマンス向上が期待できます。

新しいライト「Planar Lights」と配置ツール

新しいライト「Planar Lights」

プロのデザイナーは、リアルなレンダリングを作成する際、フォトグラファーのようにライティングを考えます。実際の写真撮影では、大型のディフューザー(ソフトボックス)がよく使われます。これまでKeyShot Studioでは「エリアライト(Area Light)」を利用することで同様の効果を再現していましたが、完全には再現できませんでした。

そこで、KeyShot Studio 2025.1では「Planar Lights」を新たに導入。これは、リアルなソフトボックスを模したライティング機能で、実際のソフトボックスと同様のバンドア(barn doors)を備えています。バンドアのサイズやシャッター角度を調整することで、実際の撮影スタジオのライティングを素早く簡単に再現できます。

バンドア(barn doors)は、ライトの周りに取り付ける調整可能なパーツで、光の方向や範囲を制御するために使用されます。特に、ソフトボックスやライトの反射を調整するために使われ、光の拡散や遮断を行うことで、より精密なライティングを実現します。

新しいライト配置ツール

最新のStudioでは、ライトの配置や方向を簡単に調整できる新しいツールが搭載されました。

従来の3Dムーブツールに頼ることなく、リアルタイムビュー上でマウスをドラッグするだけで、選択した位置にライトをフォーカスできます。さらに、マウスホイールを回すことでライトを近づけたり遠ざけたりすることが可能です。

KeyShot Quick Tip – New Lighting Tools in KeyShot Studio

新しいエクスポートモード

新たに搭載された「Export Mode」により、GLB、USD、KeyShot Web Viewer形式で3Dビューワブルを生成できるようになりました。3Dビューワブルとは、3Dコンテンツを視覚的に表示できる形式で、ウェブやアプリケーション上で表示される3Dモデルを指します。

このモードにはエクスポート時のプレビュー機能があり、モデルの問題を早期に発見し、マテリアルやテクスチャの調整をスムーズに行えます。

さらに、エクスポートのパフォーマンスも向上。アルゴリズムの最適化により、未変更の部分を再処理せずにエクスポートするため、シーンの複雑さや使用可能なハードウェアにもよりますが、最大60%の高速化を実現しています。

加えて、パーツごとにテクスチャの解像度を調整可能になり、ビジュアル品質とファイルサイズのバランスを微調整できるようになりました。

その他のアップデート・改善点

  • スクリプト対応のリテセレーション(Re-tessellate):スクリプトAPIでリテセレーションツールを実行可能になり、KeyShot StudioをヘッドレスでCADファイルを処理できるように。
  • GPUモードでの「Rounded Edges」修正:現実的な摩耗やエッジの丸みをシミュレートする機能が、GPUモードでも適切に動作するように修正。
  • Solidworks、Alembic、ColladaのCADインポート改善:Solidworks用の新しいプラグインを追加し、Alembicファイルのn-gonsインポート時のクラッシュを解消。Colladaインポーターのセキュリティ問題も修正。
  • アニメーションでパーツを非表示にする「Hide Events」:パーツの可視性を時間経過でコントロールできる新機能を追加。透明度のフェードアニメーションとは異なり、パーツの初期状態を設定する用途にも適用可能。

その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから

KeyShot Hub 2025.1

昨年登場したKeyShot Hubは、デザインチームのワークフローをサポートするために設計されたものです。市場にある多くのデザインツールはアート表現に重点を置いていますが、デザインチームは管理や運営の業務もこなさなければなりません。

KeyShot Hubは、セキュアなファイル共有、自動バージョン管理、フィードバックツールを提供し、ワークフローを最適化。ファイル管理などの手間を省き、より創造的な作業に集中できる環境を実現しています。

KeyShot Hub 2025.1 では、以下のような新しい機能が追加されました。

ステークホルダーと3Dプレビューを共有

最新のKeyShot Hubでは、軽量な3Dプレビュー(パン/ズーム/オービット)が利用できるようになり、より直感的にデザインを確認できるようになりました。

同じシーンは、コレクションやWebリンクを通じて外部のステークホルダーとも共有可能になり、3Dでのフィードバックがより簡単になります。

バージョンごとのコメント管理

複数のステークホルダーからのコメントが多すぎると、どの意見がどのバージョンに対するものなのか分からなくなることがあります。

そこでKeyShot Hubは、新しいコメントを対応するファイルバージョンと自動的にリンクする機能が導入されました。

ラベルとメタデータで素早く検索・整理

次の改善により、関連するアセットを一目で識別でき、検索がよりスムーズになりました。

  • アセットのサムネイルに「マテリアル」「環境」「シーン」といったラベルが表示されるようになり、クリックしなくても内容が分かるように
  • メタデータの整理が改善され、特にレンダリング画像のタグ情報が見やすく

KeyShot Dock 2025.1

デジタルアセットマネジメントプラットフォームでは、以下のような新機能が追加されました

3Dアセットをよりリアルに

KeyShot Dockに新たに統合された.glbフォーマットプレビュー機能を活用し、3Dアセットを自在に表示・操作できるようになりました。

  • 回転・ズーム・パンを駆使して、あらゆる角度から製品アセットを確認
  • アセットの整理・タグ付け・共有機能で、チーム間のコラボレーションを強化
  • インタラクティブな3Dアセットを活用し、マーケティング・営業・デザインチームのリアルタイムレビューを可能に

この機能を使えば、フィードバックのスピードが向上し、マーケティングキャンペーンのインパクトを最大化し、3DアセットをKeyShot Dockに保存して管理することで、配信チャネルを将来にわたって保護できます。

Owlstreet統合でMarTechスタックにデジタルアセットを組み込む

まもなく実装されるOwlstreet統合により、3DアセットをEコマースプラットフォームへシームレスに連携できるようになります。

Owlstreetとは

Nexerが開発した統合プラットフォームで、デジタルコマース環境における複数のシステムをスムーズに統合するソリューションです。KeyShot DockとOwlstreetを連携することで、デジタルアセット(3Dアセットを含む)がマーケティングエコシステムと自動同期されます。

Owlstreetに統合されているシステムを見る
  • Shopify
  • Optimizely
  • Inriver
  • Sitecore
  • Adobe Magento
  • Umbraco
  • Contentful
  • WordPress
  • BigCommerce
  • Plytix
  • Pimcore

AIを活用した類似画像検索

新機能 「AI類似画像検索(AI-powered similar image search)」 により、ワンクリックするだけで、ユーザーは視覚的に類似した画像を即座に見つけることができるようになりました。

アセットカードの下にある3つの点をクリックし、「類似画像を表示(Show similar images)」を選択するだけで利用できます。ポップアップで関連画像が表示されるため、手動でスクロールする手間が省け、思いもよらないアセットを発見可能です。

AI顔認識で人物の特定・分類を自動化

企業が著作権やデータ保護規制を遵守するためには、画像内の人物を正確にタグ付け・検証する必要があります。しかし、手作業での処理は時間がかかり、ミスのリスクも高まります。

新しいAI顔認識機能は、画像内の顔を自動分析・識別し、わずか3~4枚の手動認証で以降の判別を自動化。これにより、手作業の負担を軽減し、人的ミスを最小化できます。

キャンペーンやプロジェクトごとにアセットを関連付け

キャンペーンやプロジェクト、その他の用途にまたがるアセット間の関連性を追跡するのに役立つ、新しいアセット関連機能が追加されました

この機能により、アセット間の関連性(relation)を作成することができ、重複した努力や貴重なコンテンツを再利用する機会を逃すことを避けることができます。例えば、新製品を発売する際、製品シート、部品、付属品など、関連するすべてのアセットをメインの製品ファイルに関連付けることで、チーム全体が必要なアセットをすぐに見つけられるようになります。

新しいインサイト機能

コンテンツの最適化やユーザー体験の向上には、パフォーマンス・利用状況・ユーザーデータの分析が不可欠です。

新しいインサイト機能では、事前設定済みのダッシュボードテンプレートとCSV/PNGエクスポートが利用可能になりました。

  • ログイン、アップロード、ダウンロード、アセット、ユーザー、一般的な使用状況などの主要データにすばやくアクセスできる新しいダッシュボード・テンプレート
  • CSV/PNG形式でダッシュボードデータをエクスポートすることで、ExcelやPowerPointなどの外部システムで簡単にデータを共有し、レポートを作成することができます。

価格とシステム要件

KeyShot Studio プロフェッショナルライセンスの価格は、¥14,654/月または¥175,848/年(前払い)、KeyShot Studio ウェブライセンスの価格は、¥5,812/月または¥169,744/年(前払い)です。

KeyShot Hub、Dockはお問い合わせが必要です。

その他より詳しい情報はこちらから

3DモデルをKeyShot にインポートするには、直接インポートする方法とプラグインを使用する方法があります。ネイティブの3Dデータをインポートするのにプラグインは必要ありませんが、より速くデータを転送し、KeyShot とあなたの3Dモデリングソフトウェアとのより緊密な統合を実現するためにプラグインが用意されています。対応ソフトウェアの確認はこちらから


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