2021年12月8日(現地時間)Autodeskは、3Dアニメーションソフトウェアの最新アップデート Maya 2022.3 をリリースしました。
2022.3 新機能ハイライト
このアップデートでは、いくつかの新しい改良と機能が追加されています。また、USDとの統合がさらに強化、BifrostとSubstanceプラグインのアップデート、MtoAの新機能、パフォーマンスの改善、バグ修正も含まれています。
モデリングの改善
■スカルプトブラシをライブ サーフェスに拘束
Make Live のサポートがリラックス(Relax)、 塗り付け(Smear)、 ピンチ(Pinch)、 グラブ(Grab)、および スムーズ(Smooth)の各スカルプトブラシに追加されました。これにより、スカルプト中に別のサーフェスをコンストレイントとして使用できるようになりました。
サーフェスがライブ サーフェスでない場合は、 スカルプト ツールの設定(Sculpting Tool settings)で、コンストレイントなしまたはサーフェス コンストレイントを選択できます。
■マルチカットツール
マルチカットツール(Multi-Cut tool)に、エッジ ループ全体をカットする割合が表示されるようになりました。これにより、メッシュ上でより正確なカスタムカットを行うことができます。
USD の改善
Maya 2022.3 には、USD Extension for Maya バージョン 0.13.0 が含まれています。
このバージョンでは、チャネルボックスのサポート、ポイントインスタンスの選択、ポイントスナップパフォーマンス、ライトの読み込みと書き出しのサポート、多くの評価更新とバグ修正がされています。
また、VP2 レンダリング代理オブジェクトでのカード描画モードのサポート、既定のマテリアル モードでワイヤフレームとして描画されたパッチ カーブ、カラー管理のサポートの改善などバージョン 0.12.0 の機能も含まれています。
修正と更新の完全なリストについては、「USD for Maya リリース ノート」を参照してください。
公式の Autodesk Maya USD GitHub リポジトリにアクセスすると、いつでも最新バージョンの USD をダウンロードできます。
デフォーマの強化
■ジグルデフォーマジグルデフォーマ(Jiggle deformer)
に、GPUサポート、キャッシュされた再生(Cached Playback)サポートが追加され、デフォメーションのパフォーマンスが向上します。
■モーフデフォーマ
モーフデフォーマに、リターゲティングとミラーリングのための新しいオプションとモードが追加されました。
- モーフ接戦ダンピング
新しい 接線ダンピング(Tangential Damping)スライダが、 アトリビュート エディタ(Attribute Editor)の モーフ デフォーマ コンストレイント オプションに追加されました。これにより、 内方向および 外方向のモーフ コンストレイントを使用して作成された効果を調整できます。これらは、値が同じであれば、エンベロープと同様の効果になります。 - モーフ リターゲット オプション
新しい リターゲット モーフ モードがモーフ デフォーマの モーフ オプションに追加されました。 - モーフ ミラー オプション
新しい ミラー モーフ モードがモーフ デフォーマの モーフ オプションに追加され、ジオメトリを簡単に反射できるようになりました。
■ウェイトの可視化が改善
また、デフォーマのウェイトの可視化が改善され、ジオメトリやコンポーネントが選択されているかどうかを簡単に確認できるようになりました。
Bifrost
このリリースでは、Maya 用の Bifrost の最新バージョンが追加され、最近の MtoA アップデートへの対応や、以下のようないくつかの新機能が追加されています。
- ノードの機能を説明するのに役立つ新しいノードアイコンのセット
- ノードで直接読み込むことができるパラメータを表示する値表示機能の追加
- ジオメトリノードの機能強化
- パフォーマンスの向上
最近追加された機能とバグ修正についてはこちらから
最新バージョンをダウンロードするにはこちらにアクセスしてください。
レンダリング
今回のアップデートでは、、新しい機能が追加され、パフォーマンスの向上とバグ修正が施された MtoA 5.0.0.1 が搭載されています。
MtoA 5.0.0.1 は Arnold 7.0.0.0 を使用します。このバージョンは、Intel の Open Image Denoiser、imager_tonemap の新しいLUT モード、ブライトネスとカラーカーブをコントロールする新しいイメージャなど、イメージャにさまざまな機能強化を追加する機能リリースです。
https://cginterest.com/2021/10/20/arnold-7-0-%e3%81%8c%e3%83%aa%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%80%81intel-open-image-denoise%e3%81%ae%e8%bf%bd%e5%8a%a0%e3%80%81gpu%e6%a9%9f%e8%83%bd%e3%81%ae%e5%bc%b7%e5%8c%96%e3%81%aa%e3%81%a9/
CPU での複数の並列レンダリング セッションの実行、シェーダ ノードの複数の出力の使用、複数の形式およびマルチパーツ EXR ファイルへの AOV の書き込みを実行できるようになりました。このリリースには、VRAM の使用量削減やマットのサポートなどの GPU の機能強化や、Maya で USD の使用効率を高めるための USD サポートの改善も含まれています。
最近追加された機能とバグ修正については、こちらを参照してください。
Substance プラグイン
Substance 2.2.1 用の Substance プラグインが更新されました。Substance 2.2.1には、最新のSubstance Engine 8.3.0が含まれており、Substance 3D Designer、Substance 3D Assets、Substance 3D Samplerのアセットがサポートされています。
最新バージョン版のMtoAを含む複数のバージョンのArnoldを使ってシーンを直接レンダリングできるようになったほか、レンダラーのワークフローを管理および編集できる改良されたユーザ インタフェースを備えています。
新機能のリストはこちらから
その他すべてのMaya 2022.3 アップデート内容の確認はこちらから
価格とシステム要件
Maya2022.3は、Windows 10、Linux RHEL / CentOS 8.2 , 7.6-7.9 とmacOS 11.x、10.15.x、10.14.x、10.13.xで利用することができます。
価格はサブスクリプション形式で、36,300円/月(税込)、286,000円/年(1か月あたり22,734円)、772,000円/3年(1か月あたり20,473円)です。
また、条件にあてはまる方はIndieライセンスを購入することが可能です。価格は42,900円/年です。より詳しい情報は以下の記事をご覧ください。
コメント