Blender 3.0 が正式リリース!Cycles X、アセットブラウザ、ジオメトリノードの改善など

CGソフト

2021年12月3日(現地時間)Blender Foundationは、オープンソースの2D / 3Dコンテンツ作成ソフトウェアの最新アップデート Blender 3.0 のリリースを発表しました。

Blender 3.0 新機能

Cycles X

■パフォーマンスが大幅に向上

Cycles GPUカーネルはパフォーマンス向上のために書き直され、レンダリングが2倍から8倍になりました。

また、新しいスケジューリングと表示アルゴリズムにより、ビューポートの反応のが良くなっています。オーバーレイをオンにした場合でも、3Dビューポート内の移動がより反応しやすくなり、ライティングの設定にかかる時間も短縮されます。

■ノイズ除去の改善

OpenImageDenoiseがバージョン1.4にアップグレードされ、ディテールの保存性が向上しました。また、補助アルベド(auxiliary albedo)とノーマルパス(normal passes)のノイズ除去をコントロールするために、新しいプレフィルターオプションが追加されました。

■シャドウターミネーター

これは、ローポリのゲームモデルで発生しがちなシャドウアーティファクトを軽減する新しいオプションです。法線で指定された滑らかな表面の位置に合わせて、平らな表面から光線をオフセットします。

Geometry Offsetオプションは以下のように動作します。

  • 0.0:Disabled
  • 0.001: Only terminated triangles
  • 0.1: Default
  • 1.0: All Triangles Affected

一般的に、1レベルまたは数レベルの細分化を使用すると、以前よりも早くアーティファクトを取り除くことができます。

■シャドーキャッチャー

Blender 3.0のために完全に書き直された新しいシャドウキャッチャーが導入されました。以下の機能があります。

  • より正確な合成のための、間接光と環境光のサポート。
  • 光を含むか含まないか、つまり実在するものか合成されたものかを判断するためのオプション。
  • 新しいシャドウキャッチャーパスで、カラーの間接光や発光を完全に処理できるようになりました。

■SSSの改善

サブサーフェイス・スキャッタリングが、ランダムウォークのための異方性と屈折率に対応しました。 リアルな肌の異方性(anisotropy)は約0.8となります。

■Cyclesのその他のアップデート

最新のCycles Xプロジェクトのアップデート情報は以下の記事でも紹介しています。

Blender Cycles X Project アップデート情報
2021年11月24日(現地時間)Blender 3.0リリースに搭載される Cycles X プロジェクトの最新情報が公開されました。 上記の記...

 アセットブラウザ

新しいアセットブラウザが導入されました。Blender 3.0 のアセットブラウザでは、マテリアル、オブジェクト、ワールドデータブロックがサポートされており、ドラッグ&ドロップで簡単にアセットを追加することができます。次のリリースではさらに追加される予定です。

上の動画のデモがこちらからダウンロード可能可能です。

アセットライブラリ

環境設定でフォルダをアセットライブラリとして定義することで、お気に入りのアセットをいつでもどこでも読み込むことができます。

カタログ

アセットをカタログで整理できます。カタログはアセットが保存されている.blendファイルとは独立しているので、柔軟に対応できます。

タグ

作者、タグ、アセットの説明など、特別なメタデータをアセットに追加できます。

■その他の機能

ジオメトリノード

2.92で導入されたプロシージャルシステム「ジオメトリノード(GEOMETRY NODES)」が拡張され、ノードグループの設計方法が再構築されました。また、新しいアトリビュートシステムや、曲線、テキストデータ、インスタンスなどを操作するための約100の新しいノードが追加されています。

■フィールド

データや関数を受け渡すための新しいコンセプト「フィールド」が導入されました。フィールドを使用することでノードグループを構築することが非常に容易になり、以前よりもうまく連携するようになります。

フィールドについては以下の記事をご覧ください。

Blender 3.0 のジオメトリノードのフィールドについて
Blender 3.0ではジオメトリノードが拡張され、ノードを構築する際の仕様が変更されました。ここでは、Blender 3.0 のジオメトリノードで導入された...

■カーブノード

ネイティブのカーブデータがジオメトリノードの仲間入りしました。再サンプル(Resample)、塗りつぶし(fill,)、トリム(trim)、ハンドル操作(manipulate the handles)、スプラインタイプの設定(set spline type)、メッシュへの変換(convert to mesh)、カーブプリミティブ(curve primitives)などが追加されています。

  • スプラインにはresolutioncyclic組み込みの属性があります。
  • コントロールポイントには、positionradiustilthandle_leftおよびhandle_rightの組み込み属性があります。
  • 任意の名前やデータタイプのアトリビュートをスプラインや制御点に作成したり削除したりすることができます。
  • 属性は、2つのカーブ領域間で補間できます。

■テキストノード

以下のような新しいノードでStrings(文字列)を操作することが可能となりました。

  • StringからカーブへString to Curves
  • String長String Length
  • StringスライスSlice String
  • 値からStringへ(Value to String
  • String結合(Join Strings
  • String置換(Replace String
  • 特殊文字(Special Characters

■マテリアル

以下の新しいノードを使用してジオメトリノードでマテリアルを設定することができます。

  • マテリアル設定(Set Material
  • マテリアル置換(Replace Material
  • マテリアルで選択(Material Selection
  • マテリアル入力(Material Input
  • マテリアルインデックス(Material Index

■インスタンス

ジオメトリノードがインスタンスを操作する方法が改善され、より直感的に、より速く操作できるようになりました。

  • ジオメトリを直接インスタンス化できるようになりました。
  • ジオメトリノードの後にあるメッシュモディファイアが、暗黙的にインスタンスを実現することはなくなりました。
  • インスタンスはノードに適切に公開され、暗黙のうちに実際のジオメトリに変換されることはなくなりました。
  • インスタンス実体化(Realize Instances)ノードは、インスタンスを実際のジオメトリに明示的に変換することができます。

EEVEE ♥ ATTRIBUTES

Eeveeはジオメトリノードで生成されたものを含むアトリビュートを完全にサポートするようになりました。

■その他のジオメトリノードの新機能

ユーザーインターフェイス

Blender 3.0ではテーマが更新、改良が加えられ、すでに柔軟なレイアウトシステムにさらにカスタマイズするための多くの新しいオプションが追加されました。

■ビジュアルリフレッシュ

テーマの更新は、コントラストの向上に焦点を当てられています。パネルの角を丸くしたり、パネル間のマージンをカスタマイズできるようになり、より明確に区別できるようになりました。また、メニューアイテムの丸みをカスタマイズできるようになるなど、いくつかのウィジェットの一貫性が調整されています。

エリア管理

コーナーアクションゾーンでは、任意のneighborsを結合できるようになり、新しいエリアの作成がより簡単になりました。
さらに、以下のような改善が行われています。
  • コンテキストメニューの新しい「エリアを閉じる(Close Area)」オプション。
  • エリアサイズ変更のヒットサイズが増加しました。
  • Ctrlキーを押したままの領域のスナップが改善されました。
  • 結合ができないときのマウスカーソルのフィードバックを改善

■その他のユーザーインターフェイスの調整

ビデオシーケンサー

■サムネイルプレビュー

ビデオシーケンサーがサムネイルプレビューをサポートしました。

  • オーバーレイポップオーバーを介して有効にできます。
  • 画像とビデオのストリップで動作。
  • 変形中のプレビュー。
  • パフォーマンスのためのスレッドロード。

■ストリップ変形ツール

GIF

3D ビューポートのように、プレビュー領域でストリップを直接変形できるようになりました。

  • 新しい変形ツールとギズモ。
  • G、R、S を押すと素早く変形。
  • 軸スナップをサポート。
  • すべてのピボットポイントがサポート。
  • 新しい2Dカーソルをピボットとして使用できます。

カスタムカラータグ

任意のストリップにカスタムカラーを設定できるようになりました。環境設定でカラーパレットを定義できます。

オーバーライトオーバーラップモード

ストリップを他のストリップの上に直接置くと、部分的または完全に上書きされます。

より良いスナップ

プレイヘッド、ストリップ、そしてミュートやサウンドのストリップをフィルタリングできるようになりました。

■その他のシーケンサーの改善

VR

Blender 3.0では、コントローラーを視覚化する機能や、コントローラーの入力を使ってVR内のシーンをナビゲートする機能など、VRコントローラーをベースにした全く新しい機能が追加されました。

3種類のナビゲーション(テレポート、フライ、グラブ)が、内蔵の VR Scene Inspection add-on アドオンで利用できます。

■その他のVRのアップデート

ポーズライブラリー

新しいアセットブラウザを利用して、Blenderのポーズライブラリシステムが大幅に刷新されました。

  • 3Dビューポートから直接ポーズの作成や設定が可能です。
  • クリック-ドラッグで、ポーズにブレンドすることができます。
  • ポーズを右クリックすると、対応するボーンを選択/選択解除できます。
  • クリックするだけでポーズをすばやく反転できます。

この動画のファイルはこちらからダウンロード可能です。

■その他のアニメーション&リギングの新機能

グリースペンシル

2D アニメーションのワークフローは、新しいモディファイアや洗練された描画エクスペリエンスにより、改善され続けています。また、ラインアートのパフォーマンスが前回のリリースから大幅に改善されました。

■ドット-ダッシュモディファイア

この新しいモディファイアを使うと、ストロークにドットダッシュライン(一点鎖線)を自動的に生成することができます。各セグメントには、異なるマテリアルを割り当てることができます。

■その他のグリースペンシル+ラインアートの新機能

クイック保存

gzip の代わりに Zstandard アルゴリズムを使用することにより、圧縮された.blendファイルの読み込みと保存が格段に速くなりました。

インポート/エクスポート

3.0では、PixarのUniversal Scene DescriptionのインポートのサポートとAlembicの改良により、相互運用性が向上しています。

■USDインポーター

USDファイルをインポートすることが可能になりました。3.0では以下をサポートしています。

  • UV座標、頂点カラー、サブディビジョンを備えたメッシュ
  • カメラ、遠近法、正投影。
  • USD BasisとNURBSを含む曲線
  • OpenVDBフィールドアセットとしてのボリューム
  • シェーダーをPrincipledBSDFに変換するための実験的な機能を含むマテリアル
  • ライト、USDドーム、シリンダー、ジオメトリは含まれていません。

■Alembic

  • アニメーション化されたUVマップのエクスポートのサポート。
  • 頂点ごとのUVマップのインポート。
  • 生成されたメッシュ頂点座標(ORCO)のインポートとエクスポートのサポート。
  • 新しいレンダリングおよびビューポート評価モード。

まだまだ多くの新機能や改善があります。

すべてのアップデート内容の確認はこちらから

Credits

List of developers that contributed to Blender 3.0

Blender 3.0 splash and interline images by Blender Studio. Cycles noise comparison by Jesus Sandoval. Grease Pencil artwork by Ikarus. Cycles Shadow Catcher balloons demo by Andy Goralczyk. Asset Browser Cube Diorama by Simon Thommes and Julien Kaspar.

Reel video by Francesco Siddi. Page design and layout by Pablo Vazquez. Features video by SouthernShotty. Additional help by Blender Institute, and the Blender community.

Blender の開発をサポート

リリースは開発基金(Development Fund)のメンバーのおかげで行われています。6ドル/月からBlenderの開発をサポートすることができます。

開発基金への参加はこちらから


Blender 3.0 のダウンロードはこちらから

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