7月7日に投稿されたBlenderニュース「Blender by the Numbers – 2020」の紹介です。1年ごとのBlenderの統計データを見ることができます。
この記事の数字の中には、Blender Annual Report 2020の一部として発表されたものもあれば、新しいものもあるとのことです。全体として、Blenderプロジェクトの成長傾向は続いているようです。
すべてではありませんがいくつかの項目をピックアップして紹介したいと思います。
blender.orgウェブサイト
2020年、blender.orgのウェブサイトとそのサブドメインのいくつかには、合わせて2,300万人のユニークビジターが訪れました。これは2019年に比べて35%の増加となります。また、毎月200万人前後の訪問者が訪れています。
blender.orgで最も閲覧されているページは、ダウンロードページで、次いでダウンロード開始後に表示される「サンキュー」ページ、ホームページ、機能ページとなっています。また、Alpha版やBeta版をダウンロードできるBuildbot(builder.blender.org)も非常に人気があるとのことです。
国別のアクセス数では、アメリカ、インド、イギリス、ドイツ、ロシア、ブラジル、日本、中国の8つの国からのウェブサイトのトラフィックの半分を占めています。日本は第7位となっています。
Blenderのダウンロード数
2020年にBlenderはblender.orgから1,400万回以上ダウンロードされました。1年間に4回のメジャーリリースがあったため、1回のリリースにつき平均350万回のダウンロードとなります。やはりWindowsが圧倒的に多いですが、すべてのOSで大幅に増加しています。
Blenderは、blender.orgでだけでなく、Microsoft Store、Steam、Snapcraftといった他のプラットフォームでも提供されていますが、いずれも増加しています。Steam独自のconcurrent usersという指標は3000人近くで、これは昨年の2倍以上の数になっているとのことです。
また、2020年の初め、Blender FoundationはLTSプロジェクトを発表し、Blender 2.83をパイロットリリースとしました。この年のリリースは10回更新され、2021年の間も更新され続ける予定となっています。特定のユーザーを対象としているためか、LTSリリースのインストール数は大幅に少なく、ほとんどがMicrosoft Store、Snapcraft、Steamなどの配布プラットフォームを介して行われているようです。
Development Fund
Blender Development Fund も成長しており、個人メンバーシップでは、高レベルのPlatinumとDiamondを除いたメンバーシップで寄付が増えており、全体の金額でも増えています。企業側では、特に3つの新しいパトロン・レベルのメンバーシップのおかげで、大きな成長を遂げています。
個々のメンバーシップで見ると、blender.orgのトラフィックとダウンロードが30%以上増加しているのに対し、開発基金の寄付は約10%増加するという結果がでています。
コードへの貢献
ソフトウェア面では、2020年にBlenderは108人という前例のない数の新規貢献者を迎え、2019年からの急成長を継続しています。
以上です。全体としては成長が続いているようです。開発者を増やすのも開発基金の成長が必要であり、パトロンレベルになるような大きな企業の数も限られてくるので、伸びも安定化していくかもしれません。
以下のBlenderニュースページでは、より詳しい統計でータを見ることができます。
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