2026年5月20日 – Adobe は、画像編集ソフトウェア Photoshop の2026年5月アップデート(バージョン 27.7)をリリースしました。
新機能ハイライト
このアップデートでは、削除ツールにおけるオンデバイスAIモデルのサポート、Firefly ボードとのシームレスな統合が行われています。さらに、また、プレミアム生成AI機能の提供範囲拡大と月間生成クレジットの増量が発表されています。
削除ツール用のオンデバイス AI モデル
これまで削除ツールの処理はクラウドを介して行われてきましたが、今回のアップデートにより、Photoshop はオンデバイス AI モデルをサポートしました。
これにより、インターネット接続が制限されている環境やオフライン時でも、オブジェクトの削除といった高度な編集作業をローカル環境のみで完結させることが可能となります。

オプションがグレーアウトして選択できない場合は、お使いのシステムが最小ハードウェア要件を満たしていません。
ユーザーはワークフローに合わせて「クラウド処理」と「オンデバイス処理」を柔軟に切り替えることができ、オンデバイスモデルを利用する際は、初回時にハードウェアの互換性が自動的にチェックされるほか、モデルのダウンロード、キャンセル、不要になった際の削除といった管理もユーザーの判断で行えるため、効率的なリソース管理が可能です。
この機能は GPU 負荷が高く、クラウド処理なしでオブジェクトの削除を行うには、以下のハードウェア構成およびアプリケーション設定が必要です。
必須の環境設定(Beta版時の説明)
- Photoshop の設定で「グラフィックプロセッサーを使用」を有効にする
- Photoshop の設定で「削除ツール : 高速」を有効にする
- 10 GB 以上の空きディスク領域を確保する(モデルのダウンロードに約 5 GB 必要です)
- Windows 環境
- macOS 環境
| プロセッサー / CPU | 8 コア(Intel Rocket Lake CPU または同等のマルチコアモデル) |
|---|---|
| メモリ (RAM) | 16 GB 以上 |
| ストレージ | 512 GB 以上の SSD |
| NVIDIA GPU | 14 GB 以上の VRAM を搭載した GeForce RTX 30 シリーズ以降 ※最小構成として NVidia RTX 3060 (8 GB RAM) クラス以上の専用GPUも対応 |
| Intel 専用 / 統合 GPU | 専用: 12 GB 以上の VRAM を搭載した Intel Arc GPU 統合: 32 GB 以上の RAM を搭載した Arrow Lake、Lunar Lake 以降 |
| AMD 専用 / 統合 GPU | 専用: 23 GB 以上の VRAM を搭載した AMD RDNA2 以降 統合: 64 GB 以上の RAM を搭載した AMD RDNA2 以降 |
| ドライバー | 最新の GPU ドライバーを推奨 ※2年よりも古いドライバーはサポートされない場合があります。 |
| プロセッサー / CPU | M1 Pro 以降を搭載した Apple シリコン Mac ※Intel製品の場合は8コアの同等モデル |
|---|---|
| OS バージョン | macOS Tahoe(バージョン 26.4)以降 ※最小要件は macOS 14 以降 |
| メモリ (RAM) | 24 GB 以上 ※最小要件は 16 GB 以上 |
| ストレージ | 512 GB 以上の SSD |
| GPU (Intel Macの場合) | 8 GB 以上の RAM を搭載した中間レベルの専用 GPU カード |
Photoshop デスクトップ版と Firefly ボードの統合
制作の初期段階におけるアイデア整理やコラボレーションを円滑にするため、Photoshop と Firefly ボードの連携が強化されました。
共有パネルや書き出しメニューから、任意の Photoshop ドキュメントを Firefly ボードへ直接共有できるようになりました。送信の際は、新しいボードを新規作成するか、既存のボードに追加するかを柔軟に選択できます。
また、現時点で使用方法を確認できていませんが、以下のようなことも可能となっているとのことです。
- バリエーションパネル内に Firefly ボードが送信先として表示されるようになりました。これにより、ムードボードを作成する場所として、あるいは AI によって生成されたバリエーション画像を比較するためのスペースとしてシームレスに活用できます。
- 生成した画像バリエーションに対して「Firefly ボードで観念化」オプションを選択すると、対象の画像が事前設定されたボードレイアウトで開かれます。ユーザーはそこから直感的に、さらなるアイデアの探索や反復生成を行うことができます。
- 新しいガイド付きワークフローが追加され、ムードボードやビジュアルコンセプトの作成に加えて、ブランド・マーケティング素材やSNS向けコンテンツの制作もスムーズに行えるようになりました。

プレミアム生成 AI 機能の提供範囲の拡大
リリースノートの情報によると、Creative Cloud サブスクリプションに含まれるプレミアム生成 AI 機能の提供範囲が拡大されました。
対象ユーザー層が広がったことに加え、最も重要な変更点として、月間の生成クレジットが従来の25クレジットから100クレジットへと大幅に増量されるようです。投稿時点でドキュメントは更新されていないようですが、こちらから詳細を確認できるようになると思われます。
プレミアム生成 AI 機能について
プレミアム生成 AI 機能とは、動画生成をはじめとする高度なツール群を指します。これらは通常の機能よりも高い処理能力を必要とするため、利用するごとに多くの生成クレジットを消費します。具体的には、Google、OpenAI、ElevenLabs、Topaz などのパートナーモデルを用いた処理がこれに該当します。
| 標準の生成機能 | プレミアム生成機能 |
|---|---|
| 生成塗りつぶし 生成拡張 背景を生成 画像を生成 (テキストから画像生成) 類似を生成 削除ツール* 生成アップスケール** 調和*** *現在、クレジットを消費していません。 **Adobe Firefly モデルを利用した生成アップスケールは、1 クレジット以上を消費し、出力ファイルサイズに基づきます ***調和は標準機能ですが、生成ごとに 5 クレジットを消費します。 | 使用するパートナーモデル: Google Gemini 3(Nano Banana Pro 搭載)、Google Gemini 2.5 Flash Image(Nano Banana)、FLUX.1 Kontext[pro]、FLUX.2 pro による生成塗りつぶし 生成アップスケールと Topaz Labs AI ノイズ除去と Topaz Labs AI シャープと Topaz Labs |
その他のアップデート・修正
編集作業をより快適にするため、インターフェイスの更新に加えて、基本的なパフォーマンスの向上や、ユーザーからのフィードバックに基づいた細かな修正も行われています。
- 編集ワークスペースの統合アカウントメニュー:新しい統合アカウントメニューが導入され、編集ワークスペースから直接アドビアカウント情報の確認、サブスクリプション状況の詳細、および現在の生成クレジット残量をスムーズに表示・管理できるようになりました。これにより、確認のために別画面へ移動する必要がありません。
- 刷新された Web 用に保存ダイアログ:最新のインターフェイスへ更新され、Photoshop の他の機能と操作感の一貫性が向上しました。
- ファイル処理と環境設定:JPEG ファイルをロックされた背景レイヤーではなく通常のレイヤーとして開く設定が追加され、日常的に背景のロックを解除しているユーザーの作業効率を高めます。また、新しいドキュメントをデフォルトで透明なカンバスから作成するオプションも加わりました。
- パフォーマンスとインフラストラクチャ:内部メトリクスモジュールのリファクタリングにより、頻繁に使用するメトリクスのみを処理するよう最適化されました。テレメトリのオーバーヘッドが削減され、通常の操作中の応答性が向上しています。また、カンバス HUD 診断がカンバスコンテキスト領域から表示メニューへ移動され、機能へのアクセスがより直感的になりました。
- ユーザーから報告された修正:
- プロパティパネルで主要なカラープリセットを選択した際に色相・彩度範囲が更新されない問題の修正。
- 過度に長いファイルパスを持つ WebP ファイルを Windows 環境で開く際に、ファイル形式を認識できないエラーが発生していた問題の修正。
- [Win] バージョン 26.2 と 25.12.1 を同時に起動できない問題が解消。
- 既存ユーザーの混乱を避けるため、「背景レイヤーなしで JPEG を開く」設定がデフォルトでオフになりました。
- 生成クレジットの「割り当て量の上限に達しました」というトースト通知に表示される詳細 URL を更新。
価格とシステム要件
ベータ版にはPhotoshopユーザーがアクセスすることができます。さらに、「オブジェクトの回転」などの高度なAI機能を使用すると、上記の追加の生成クレジットが必要となります。
デスクトップ版Photoshopのシステム要件はこちらから確認できます。
Photoshop は、Creative Cloud Standard および Creative Cloud Proプランとフォトプランの一部として、または単体プランとして購入することができます。Creative Cloud ProプランとCreative Cloud Standard プランの詳細はこちらをご覧ください。
価格は以下のようになっています。
■単体プラン
- 年間プラン(月々払い) —3,280 円/月
- 年間プラン(一括払い) — 34,680 円/年
- 月々プラン — 4,980 円/月
■ フォトプラン 1TB
- 年間プラン(月々払い) — 2,380 円/月
- 年間プラン(一括払い) — 28,480 円/年
■ Creative Cloud Standard
- 年間プラン(月々払い) — 6,480円/月
- 年間プラン(一括払い) — 72,336円/年
- 月々プラン — 10,280円/月
■ Creative Cloud Pro
- 年間プラン(月々払い) — 9,080 円/月
- 年間プラン(一括払い) — 102,960円/年
- 月々プラン — 14,480円/月
デスクトップ版PhotoShopにはiPad版のライセンスも付属し、Photoshop web 版もすべての Photoshop プランに含まれています。また、単体プランではAdobeFrescoプレミアム版も利用できます。
生成クレジットの追加プランについて
「オブジェクトの回転」などの高度なAI機能を使用すると、生成クレジットを消費します(例:オブジェクトの回転は1回20クレジット)。各プランには、毎月の生成クレジットが含まれていますが、使い切ると追加プランの購入が必要です。
| プラン(クレジット数) | 月々プラン(税込) | 年間プラン 一括払い(税込) |
|---|---|---|
| 2,000 クレジット | 1,580 円 / 月 | 15,780 円 / 年 |
| 7,000 クレジット | 4,780 円 / 月 | 47,780 円 / 年 |
| 50,000 クレジット | 31,680 円 / 月 | 316,780 円 / 年 |
これらのプランに含まれる内容:
- 生成塗りつぶしやテキストから画像生成などの標準機能への無制限のアクセス
- 動画を生成などのプレミアム機能へのアクセス
- Adobe、Google、OpenAI、ElevenLabs などの AI モデルへのアクセス
- Firefly ボードのカンバスが無制限























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