Topaz Labsより、ソフトウェアの最新アップデートとなるバージョン1.5.0がリリースされました。
主な新機能
今回のアップデートでは、新しいSDR-HDR変換モデル「Hyperion 2」の追加と、Adobe Premiere Pro向けの専用パネルの導入、そしていくつかのバグ修正が含まれています。
新しいSDR-HDRモデル「Hyperion 2」
「Hyperion 2」は、既存モデルを大幅に強化したアップデート版で、変換時に扱える 色域 と 輝度(nit)レンジ がさらに拡張されています。
これにより、VFX コンポジットでの幅広いカラーグレーディングや、最新の HDR 対応ディスプレイでの再生に適した、より最適な出力が得られるようになりました。
主な特長は以下の通りです。
- 高ビット深度への変換:8ビットの生成AI動画やアーカイブ映像を、プロフェッショナルな仕上げ工程に適したHDRおよび高ビット深度メディアに変換します。
- 階調と色精度の向上:ハイライト、シャドウ、中間調の階調範囲と色精度が拡張され、カラーグレーディングにおける自由度が大幅に向上します。
- 白飛び・黒つぶれの抑制:標準的なダイナミックレンジの映像や生成AIソースでよく見られる、ハイライトの白飛びやシャドウの黒つぶれを防止します。
- バンディングの軽減:プロフェッショナルなコンポジットや色調補正ワークフローのための色情報が拡張され、8ビットのレンダリングで発生しやすいバンディング(階調の縞模様)や圧縮アーティファクトが大幅に軽減されます。
- ディテールの保持:動きの激しい(モーションブラーが強い)領域でも、テキストやテクスチャのディテールを維持します。
- 簡単な操作:調整すべきパラメータはなく、シンプルな「ワンクリック」で完結する設計となっています。(中〜高品質のコンテンツに最適です)
- 対応解像度:入力および出力の最大解像度は 3840×3840 です。
仕様と要件
Hyperion 2の出力仕様、および実行に必要な環境は以下の通りです。
| 出力フォーマット | ProRes形式の動画、またはEXR(Pro版のみ)連番画像 |
|---|---|
| カラースペース仕様 | ProRes: Primaries: BT.2020 PQ / Transfer Function: BT.709 EXR (Pro版): ACESカラー出力に対応(Aces 2065-1) |
| 技術仕様 | 推奨アーキテクチャ: GPU Compute Capability 8.9(GeForce RTX 40シリーズなど) ※Compute Capability 8.6(RTX 30シリーズなど)でも動作する可能性はありますが、公式にはサポートされておらず、理想的な体験が得られない場合があります。 |
| ハードウェア要件 | 対応GPU: Nvidia製GPU専用(現在) VRAM容量: 必須 16GB 以上 / 推奨 24GB |
使用上の注意点
- インターレース素材について:SDRからHDRへの変換はインターレース映像と相性が良くありません。適用前に必ずデインターレースを行ってください。
- 極端な映像への影響:極端に暗く濁った映像や、完全に白飛びしている映像の場合、復元するための情報(ソースレンジ)が限られているため、得られる効果は限定的になります。
- モニター要件:結果を正確に確認するためには、HDR対応のディスプレイが必要です。非対応ディスプレイで表示すると、色が薄く(ウォッシュアウトして)見えます。
- 既知の不具合(制限事項):現時点では、Mac・Windowsともにクラウドへのエクスポート機能はサポートされていません(近日対応予定)。また、ローカルレンダリング時のコーデックの選択肢が限られており、今後オプションが拡充される予定です。
新しいAdobe Premiere Pro用「Topaz Panel」
Adobe Premiere Pro 向けに、無料の UXP パネル「Topaz Labs for Premiere」が新たに提供開始されました。このパネルを使うと、Premiere のプロジェクトから直接 Topaz のクラウド処理システムへメディアを送信し、動画や画像のバッチアップスケーリングを行えます。
操作はとてもシンプルで、ビンやタイムラインからパネルへクリップをドラッグし、使用したい AI モデルを選ぶだけで、HD・4K・8K へとアップスケールできます。
処理はすべてクラウド上で行われるため、PC の CPU/GPU を消費せず、編集作業を続けながらバックグラウンドで変換を進められます。レンダリングが完了したファイルは自動的にプロジェクトへインポートされ、タイムラインにも配置されます。

パネルの利用に関する詳細
利用料金とクラウドクレジットについて
Topaz Panelの利用自体は無料ですが、AIモデルの処理にはTopaz Labsのユーザーアカウントおよび有料の「クラウドクレジット」が必要となります。なお、Topazのサブスクリプションプランにはあらかじめクラウドクレジットが含まれており、不足した場合はアカウントページから追加購入が可能です。
デスクトップ版「Topaz Video」との違い
デスクトップ版と比較すると、本パネルはPremiere Proでのワークフローに特化している点が大きな違いです。別アプリを立ち上げることなくタイムラインやビンから直接バッチ処理を行えますが、処理は「クラウドレンダリング限定」となり、リアルタイムのプレビュー機能や細かなパラメータの調整機能は搭載されていません。
ローカルでのレンダリング、多様なAIモデルの選択、手ぶれ補正やモーションディブラーといった高度な機能やプレビューが必要な場合は、引き続きデスクトップ版のTopaz Videoを使用する形となります。
After Effectsへの対応状況
現時点では、Adobe After Effectsでの利用には対応していません。
パネルのダウンロードについて
Premiere用パネルのインストーラーは、こちらの直リンクまたは公式の案内ページからダウンロード可能です。(※Topaz Videoアプリ内からのインストーラーへのアクセス機能は近日提供予定です)
Starlight Precise 2.5 のUI変更
前回のアップデートで追加された「Starlight Precise 2.5」が、専用のカテゴリーとアイコンを持つようになりました。これにより、モデルの選択からレンダリングまでのクリック数が減り、よりアクセスしやすくなりました。

また、AMDおよびMac環境でのローカル処理対応版Starlight Precise 2.5についても、現在開発が進行中とのことです(近日公開予定)。
その他の更新
他にも以下のようなバグ修正が行われています。
- Starlight Precise 2.5使用時に、最後のフレームが欠落する問題が修正されました。
- Neuroserverを使用した連番画像のエクスポートが失敗する問題が修正されました。
- Starlight Preciseのクラウドレンダリング時に、予期しない解像度になる問題が修正されました。
- アプリ左上の「Help」タブ内にある「Give feedback…(フィードバックを送信)」のリンク切れが修正されました。
- Windows環境でのデフォルトのプロジェクトフォルダがOneDrive内に設定されないよう仕様変更されました。(デフォルトの場所を変更した際のプロジェクト移行機能も追加されています)
- アプリを再読み込みした際の、モニター上のウィンドウ位置が保持されない問題が修正されました。
価格とシステム要件
Topaz Video は、Windows 10 or 11(intel or AMD)、Windows 11(ARM)、macOS 12 Monterey 以降で利用することができます。システム要件の詳細については、公式のシステム要件ページをご確認ください。
価格は以下の通りです。
- 無制限のローカルレンダリング
-
標準モデル
Proteus, Iris, Nyx, Rhea, Rhea XL, Artemis, Gaia, Theia, Apollo, Chronos, Aion, Themis, SDR to HDR, Stabilization
- Nyx XL モデル
- Starlight (クラウド) モデル
- Starlight Sharp (クラウド) モデル
- 25ビデオクラウドクレジット/月
-
限定的な商用利用
年間収益100万ドル未満の組織向け
- シート管理 (1〜5)
- Starlight (ローカル) モデル
- Starlight Sharp (ローカル) モデル
- 100ビデオクラウドクレジット/月
- 完全な商用利用
また、3つのデスクトップアプリが含まれた Desktop Collection や Topaz Studio の一部としても利用することができます。
詳しい価格オプションはこちらの記事をご覧ください。
またセールも開催中(投稿時点)です。詳細は以下の記事をご覧ください。


























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