Maxon、Tencent Cloud との提携を発表!Cinema 4Dに「HY 3D AIエンジン」を統合へ

CGソフト

2026年3月6日(現地時間)- 3Dデザインやモーション・グラフィックス向けのプロフェッショナルソフトウェアを提供するMaxonは、Tencent Cloudとの戦略的パートナーシップを締結したことを発表しました。

Cinema 4Dに「HY 3D AIエンジン」が統合へ

Tencentは、Epic Gamesなどを傘下に持つ中国・深圳(シンセン)に本拠を置くIT大手です。この提携により、Tencentが開発した「HY 3D Global AIエンジン」が、Maxonの主力3Dソフトウェアである「Cinema 4D」に統合される予定です。

新たに統合される「HY 3Dエンジン」は、Tencentが保有する膨大なゲームアセットを学習データとして開発されたものです。Cinema 4Dのユーザーは、テキストプロンプトや画像リファレンスを入力するだけで、ベースとなる3DモデルやUVマップを生成できるようになります。

また生成されたアセットは固定されたものではなく、Cinema 4D内で完全にカスタマイズが可能です。さらに、ZBrushでのスカルプト(彫刻)や、Redshiftによるレンダリングなど、Maxonのエコシステム全体とシームレスに連携し、制作の土台として活用することができます。

Maxon Cinema 4D for iPad + Tencent Cloud HY 3D – With Sound

この取り組みは、MaxonとTencentの長年にわたる協力関係の延長線上にあります。Tencentはこれまでもゲーム開発パイプラインでMaxonの技術を活用してきましたが、MaxonがTencent CloudのAI技術を自社ツールに直接統合するのは今回が初めてとなるとのことです。

アーティストの主体性を重視した設計

生成AIの導入において、Maxonは「アーティストの著作性と創造的な自由を守る」という哲学を強調しています。AIはあくまでアイデアの検証や特定の工程を加速するためのツールであり、最終的な成果物を自律的に生み出すものではないというスタンスをとっています。

Cinema 4DにおけるHY 3Dの利用は完全に任意であり、従来のモデリング手法を好むアーティストはこれまで通りの方法で作業を続けられます。

「私たちの使命は常にアーティストを支援することにあります。今回のパートナーシップは、特に初期段階のアイデア出しやプロトタイピングにおいて、必要に応じて制作を加速させるための新たな選択肢を提供するものです。最終的な成果物のコントロールはあくまでアーティストにあり、AIは反復や試行を助ける存在であって、創作の主導権を奪うものではありません。」

David McGavran (Maxon CEO)

「私たちは完成されたアートを自律的に生み出すシステムを構築しているわけではありません。あくまでアーティスト主導の創作プロセスの中で、特定の工程を加速する技術を提供しているのです。」

— Philip Losch (Maxon Chief Technology兼AI Officer)

データの取り扱いについて

本機能のAIモデルはTencent Cloudによって開発および運用されています。Maxonが独自の生成AIモデルを学習させることはなく、ユーザーの作品やデータをAIシステムの学習に使用することは一切ないと明言されています。

導入スケジュールと価格設定

この機能は、2026年後半にまずiPad版Cinema 4D向けの機能として導入され、その後デスクトップ版アプリケーションへも順次展開される予定です。

Cinema 4D自体の基本価格に変更はありません。ただし、AI対応ツールはクラウドコンピューティングおよびTencent Cloudインフラの利用を伴うため、独自の価格設定が適用される可能性があります。詳細な価格体系は、機能リリース時に発表される予定です。


Maxon and Tencent Cloud Partner to Integrate HY 3D AI Engine into Cinema 4D

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