2023年5月3日(現地時間)- Lightmapは、3Dライティングソフトウェアとプラグインの最新アップデート HDR Light Studio 8 をリリースしました。
新機能ハイライト
HDR Light Studioは、既存の3Dソフトウェアに専用のライティングインターフェイスとHDRライティングコンテンツを追加します。独自のHDRIマップやHDRテクスチャ付きエリアライトのセットアップを構築することができます。
このリリースでは、新しいデジタルライトタイプであるScrim Lightが導入されました。実際のスタジオの照明セットを模倣し、写真撮影と同じように3Dモデルを照らすことができ、通常のデジタル技術ではほとんど再現不可能な繊細で美しい効果を生み出すことができます。ユーザーインターフェースの強化やLightPaintのアップデートと合わせて、製品、パッケージ、ジュエリー、車などのマーケティングイメージのためのフォトリアルなスタジオ照明をこれまで以上に簡単に作成することができるようになりました。
Scrim Lights
Scrim Lightとは
Scrim Lighting(スクリム照明)は、舞台照明や写真撮影、映画制作などの照明技術の一つで、スクリムと呼ばれる特殊な布を利用して光の強度や質感を調整する方法です。スクリムと裏側から照らす光源を組み合わせたもので、スクリムの表側から拡散した光が撮影対象物を照らします。スクリムは、一見すると普通の布に見えますが、実際には光を通しやすい特性を持っており、光源としての働きます。
スクリムライトの利点は、スクリムを照らす光源を自由に選択でき(例えば、ソフトボックス、スポットライト、ストリップライト)、スクリムに対して光源を移動するだけで照明効果を制御できることです。
HDR Light Studio 8 の Scrim Lights
HDR Light Studio 8には、コントロールが簡単で、リアルタイムに調整でき、3Dソフトウェアで素早くレンダリングできる方法でScrim Lightingが搭載されています。
Scrim Lightをシーンに追加すると、実際のScrim Lightingのセットアップのデジタル版が作成されます。インタラクティブなトップビューとフロントビューを使って、スクリムの後ろに光源を簡単に再配置できます。また、キーボードショートカットを使ってモードを変更し、ライトのサイズやプロパティを調整できます。
光源をスクリムから遠ざけると、より広く拡散した光になり、近づけると、より小さく明るい光になります。また、光源の広がりを変えることで、照明を柔らかくしたり、硬くしたりすることもできます。このように、照明効果を直接、物理的にコントロールすることができる。
柔軟で高速なレンダリングが可能なライトタイプ
HDR Light StudioのScrim Lightsは、スポットライトとポリゴンライトの両方を光源として使用できる、非常に柔軟性の高いライトです。ポリゴンライトを使えば、長方形のソフトボックス、拡散するラウンドライト、ストリップライトなど、現実世界のあらゆるライトタイプを模倣することができます。スポットライトは、グラデーションランプを追加して、ライトコーンの中心から端まで明るさをコントロールすることができます。ライトのテクスチャを追加して、よりリアルにすることも可能です。
Scrim Lightsが作り出す反射は豪華で繊細なもので、商品画像のフォトリアリズムを新たなレベルに引き上げることができますが、レンダリング速度を低下させることはありません。これらはHDRIベースで、キャンバスに新しいライトテクスチャを適用するか、3Dエリアライトにマッピングします。
ライトペイントの強化
ライトペイント(LightPaint)は、HDR Light Studioが独自に開発した、ライトの位置決め方法です。レンダービューで3Dモデル上をクリック&ドラッグすることで、その表面上のハイライトや反射をインタラクティブに移動させながら、ソフトウェアが対応するライトの位置をリアルタイムで自動的に変更します。
HDR Light Studio 8では、ライトペイントシステムが拡張されました。各レンダービューには、キャンバスと同様にLightPaintモードのドロップダウンが追加され、明るさ、スケール、回転、そしてスクリムライト内のライト配置など、より多くのライトプロパティをコントロールすることが可能になりました。
各ビューで異なるLightPaintモードを使用できるようになったことで、新しい作業方法が生まれました。例えば、3Dモデルをクリックしてライトの位置を変更し、キャンバス上でドラッグしてスケールを調整することができます。
また、キーボードショートカットでLightPaintツールを操作できるようになったので、レンダリングから目を離すことなくショットを照らすことができるようになりました。
LightPaintとScrim Lightを組み合わせることで、製品ビジュアライゼーションや3Dレンダリングのライティングを、これまで以上に素早く、直感的に検討することが可能となります。
その他
- Polygon Content:Polygon contentは、Alpha Multiplyで使用する場合、ライトの形状をコントロールするのに便利です。エッジの柔らかさとコーナー半径のコントロールが含まれています。
- ライトのコピーと貼り付け:選択したライトを、同じルック内、他のルック、プロジェクト間で、コピー&ペーストできるようになりました。ペーストされたライトは、ライトリストの上部に追加されます。
- Reverse Rampボタン:ランプ編集パネルに、ランプを水平反転させるボタンが追加されました。
- プラグイン接続:ほとんどのプラグインは、パフォーマンスの向上やAPIの変更など、アップデートされています。そのため、最新のプラグインにアップデートしてください。
- Maya 2024とDeltaGen 2023のサポートが追加:Patchwork 3D 2023は、レンダーをLightPainting用のHDR Light Studio 8インターフェイスにストリーミングするように更新されました。
その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから
価格とシステム要件
HDR Light Studio 8は、Windows 10, 11以降、macOS 11.4 (Big Sur)以降、Linux Centos 7.9 および互換性のあるディストリビューションで利用できます。
接続プラグインがさまざまなDCCとCADツールで使用できます。サポートされているバージョンとHDR Light Studio機能の一覧は、こちらから
価格は、年間収益10万ドル以下で利用できる Indieライセンスは年間サブスクリプションのみで145ポンド。Proライセンスにはシングルユーザーとマルチユーザーの年間サブスクリプションがあり、それぞれ295ポンドと650ポンドとなっています。
他にもVRED、DeltaGen、Patchwork3DコネクションへのアクセスができるAutomotiveライセンスもあります。
詳しいライセンスの価格はこちらから確認してください。
HDR Light Studio の体験版ダウンロードはこちらから
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