Blender 3.4が正式リリース!パスガイド、マスキングツール、UV編集ツール、ジオメトリノードの新ノードの追加など

CGソフト

2022年12月7日(現地時間)- Blender Foundationとオンライン開発者コミュニティは、Blender 3.4 を発表しました。また、詳しくは触れませんが、Blender 3.3 LTSの新しいリリースバージョン3.3.2も同時にリリースされています。

新機能ハイライト

この最新リリースでは、Cyclesでのパスガイド、新しいスカルプトとペイントマスキングツール、ジオメトリノードビューポートオーバーレイ、新しいUV編集ツール、パフォーマンスの改善などの新機能が追加されました。次の動画ではざっと新機能を確認できます。

Path Guiding – Cycles

パスガイディング(Path Guiding)

Blender 3.4では、Intel の Open Path Guiding ライブラリが統合され、通常のパストレーシングでは光のパスを見つけることが困難なシーン、例えば小さなドアの隙間から光が入る部屋などで、CPUでのパスガイドをサポートし、ノイズを減らすことができるようになりました。

ガイド機能は、Diffuse BSDFを持つサーフェスと、等方性および異方性散乱を持つボリュームでサポートされています。重要な光の方向は、時間をかけて学習され、より多くのサンプルを取得するにつれて改善されます。この機能は、レンダリングプロパティのサンプリングパネルで見つけることができます。

Path Guidingのより詳しい情報はこちらから

Cyclesのその他の新機能

サンプリング

グラフィックドライバー

  • Windows版Intel Arc:ドライバがバージョン101.3430以降にアップグレードされ、ユーザーインターフェイスのクラッシュが修正
  • AMD HIP (Linux): ROCm 5.3以降にアップグレードされ、VegaおよびRDNA1グラフィックスカード上のテクスチャに関する問題が修正
  • Apple Metalでは、macOS 13からIntel GPUレンダリングがサポートされるようになりました。

自動マスキング

Sculpt モードの自動マスキングの設定に、3D ビューポートのヘッダからアクセスできるようになりました。Cavy、Viewpoint、Area による自動マスキングの新しい方法が追加されています。

手動ではなく、自動マスキングオプションを使用すると、Cavity でのペイントやスカルプトをより速く行うことができます。特に、特定の角度から選択的にペイント/スカルプトする場合に最適です。“Create Mask“ ボタンを押すと、編集したり、視覚化したりするために自動マスクを通常のマスクアトリビュートに変換することが可能です。

「Inverted」、「Factor」、「Blur」、「Custom Curve」によって、キャビティマスクを微調整することができます。

さまざまな方法を組み合わせることで、細かい部分のスカルプトやペイントを簡単に行うことができます。

視野角に応じた自動マスク。
ブラシカーソルの法線方向をストロークの開始位置から使用。
突き出ているメッシュの部分をスカルプトまたはペイントできます。

自動マスキングのより詳しい情報はこちらから

スカルプトのその他の新機能

UV編集

リラックスツール

ジオメトリベースの新しいリラックスブラシは、UVを3Dジオメトリに近づけることで、UVマッピングの品質を向上させるのに役立ちます。

UV Editor グリッドの改良

UV Editor のグリッドには、次のようないくつかの改良点があります。

回転の整列

3D ビューポートのジオメトリの向きに合わせて UV を回転させたり、選択したエッジに合わせたり、最適な向きを自動的に推測したりすることができます。

アイランドのランダム化

選択されたUVアイランドのスケール、回転、オフセットにランダムな値をすばやく設定することが可能です。

その他のUV編集の新機能

ジオメトリノード

Viewer ノード

最終結果に影響を与えることなく、アトリビュートをプレビューできるViewerノードが追加されました。

オーバーレイの強度は、3D ビューポート ヘッダーのオーバーレイ ポップオーバーから調整できます。

Viewer ノードのより詳しい情報はこちらから

サンプルUVサーフェス

UV座標に基づいてアトリビュート値を取得するためのシンプルなコンセプトの新しいノードです。

上記の動画のサンプルファイルはこちらからダウンロード可能です。

新しいノード

メッシュノード

Face Set Boundaries

新しいFace Set Boundariesノードは、面の異なるパッチの間のエッジを見つけます。

Corners of Face/Vertex

FaceのCornersは、面を構成するコーナーを検索し、VertexのCornersは、頂点に接続された面コーナーを検索します。

Edges of Corner/Vertex

Edges of Cornerは面のコーナーの両側のエッジを、Edges of Vertexは各頂点に接続するエッジを取得します。

Face of Corner/Offset Corner in Face

Face of Cornerは、各面コーナーが含まれる面を取得します。Offset Corner in Faceは、面内の隣接するコーナーを取得します。

Vertex of Corner

各面のコーナーが接続されている頂点を取得します。

 

カーブノード

Curve of Point/Points of Curve/Offset Point in Curve

Curve of Pointは、コントロールポイントが含まれるカーブを取得。Points of Curveは、カーブ内の点インデックスを取得。Offset Point in Curve(曲線内の点をオフセット)は、 カーブ内のコントロールポイントのインデックスをオフセットします。

Set Curve Normal

Set Curve Normalで、カーブの法線評価モードを選択できます。

Sample Curve

カーブサンプル(Sample Curve)ノードにカーブインデックスとサンプルするカスタム値の入力が追加されました。

一般ノード

Self Object

トランスフォームを取得するための現在のモディファイアオブジェクトを取得します。

Sample Index

特定のジオメトリ要素からインデックスでデータを取得します。

Sample Nearest

最も近いジオメトリ要素からインデックスを取得します。

Sample Nearest Surface

フィールド入力をメッシュサーフェス上の最も近い位置に補間します。

Distribute Points in Volume

ボリュームグリッドの中に点を作成します。

その他のジオメトリノードの新機能

Grease Pencil

塗りつぶしツールの改良

塗りつぶしツールは、新しいオプションやショートカット、ギャップを埋めるための新しいアルゴリズムが導入され、大幅に改良されました。

新しい方法では、円周の半径を使用して、塗りつぶしのためのストロークの距離を決定します。この新しい方法は、ストロークの以前の方法(現在はExtendと改名)で行われた拡張で交差しない場合に非常に効果的です。

マウスホイールまたはPageUp/Downでストロークの長さを調整し、SキーでExtendメソッドを切り替え、DキーでExtendedストロークのコリジョンを切り替えることができます。

塗りつぶしツールのより詳しい情報はこちらから

■その他のGrease Pencilの新機能

その他の新機能

その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから

ダウンロード

Blender3.4は、Windows、macOS、Linuxで利用できます。

Blender の最新版のダウンロードはこちらから

また、今回は発表がなかったのでの紹介していなかったBlender3.4の スプラッシュスクリーンは、Blender Studio の project Heist の画像となっています。ソースファイルはこちらからダウンロード可能です。

Blender の開発をサポート

リリースは開発基金(Development Fund)のメンバーのおかげで行われています。6ドル/月からBlenderの開発をサポートすることができます。

開発基金への参加はこちらから


Blender 3.4 Release

CREDITS

List of developers that contributed to Blender 3.4

Splash artwork by Blender Studio

Path Guiding underwater demo by Andy Goralczyk. Path Guiding room demo by Jesus Sandoval. Sample UV Surface demo by Simon Thommes. Mask from Cavity demo by Julien Kaspar. Sculpt cavity mask model by Steffen Hartmann. Sculpt hand model by Ramil Roosileht. Page design and layout by Pablo Vazquez.
Additional help by Blender Institute and the Blender community.

Huge thanks to everyone involved ♥

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