2022年2月10日(現地時間)- Unityは、ARコンパニオンアプリの正式版を無料でリリースしました。
ARコンパニオンアプリとは
このARコンパニオンアプリは、MARS コンパニオンアプリと呼ばれていたものです。このアプリは、モバイルデバイスを使ってオーサリングやデータの取得を簡単に行うことをできるようにするもので、実世界の環境や物体を Unity エディター内でシミュレーションしたり、フォトグラメトリによってソース画像から3Dモデルを作成すること、ARシーンを編集することが可能です。
Unityによると、このアプリの目的は、反復修正にかける時間を減らし、どのようなプロジェクトにおいても最適な AR コンテンツを効率的に開発できるようにすることとされています。
主な機能
ARコンパニオンアプリにはUnityエディターが必要で、Personal から Pro まで、すべてのバージョンの Unity で動作します。一部の機能には MARS サブスクリプションが必要になるので注意してください。ARコンパニオンアプリの機能は以下の通りです。
■環境キャプチャ
AR コンパニオンアプリを使って部屋のスキャンをキャプチャしたり、写真を撮ったり、AR データ(平面)付きの動画を収録したりすることができます。収録したデータはクラウドに保存することができ、エディター内で同期できます。
環境キャプチャには複数のモードがあります。Environment モードでは静的な環境のスキャン(たとえば、フロアプラン)を収録することができ、Data Recording 機能は動画やカメラの軌跡、表面データの収録に使用することができます。収録したデータはすべてエディターにアップロードして、Unity MARSのSimulationビューからアクセスすることが可能です。
■AR シーン編集
AR コンパニオンアプリにはわかりやすいオーサリング機能も搭載されています。この機能を使えばコンテンツの制作やアセット(プリミティブとインポートしたアセットの両方)のレイアウトをデバイスで直接行うことができ、反復修正やデバイス上でのテストの作業をより進めやすくなります。
■クラウドとの同期
データキャプチャと AR シーン編集の両方で、クラウドストレージを介して、データをエディターに送ったり、エディターからデータを取得したりすることができます。この機能により、チームが共同で 1 つのプロジェクトの作業をするとき、同じ場所にいる必要がなくなります。
すでに使用しているクラウドサービスアカウントとプロジェクトのアクセス権限を使って、どのユーザーがどの情報にアクセスできるかを制御することが可能です。。
AR コンパニオンアプリのすべてのユーザーには 1GB のクラウドストレージが割り当てられ、さらに Unity MARS ライセンスを持っているユーザーには MARS シート 1 つにつき 10GB のストレージが割り当てられます。
■オブジェクトキャプチャ
AR コンパニオンアプリには実世界の物体をスキャンし、スキャン結果から 3D アセットを生成できる物体キャプチャ機能が搭載されています。この機能は昨年のAppleのWWDC2021基調講演のとき、最初に公開されていました。
物体キャプチャは、1 つの対象物について複数枚の写真を撮影することで動作します。AR コンパニオンアプリには 3D アセットを作るために適切な種類の写真を撮影できるように、ビジュアルガイドが備えられています。
キャプチャが完了したら、Unity を Mac で開き、AR アプリ用のモデルを生成することができます。写真は iOS と Android のどちらのモバイルアプリでも撮影することができますが、Apple の Object Capture API を使っている関係で、エディターの機能は macOS でのみ提供されていることに注意してください。
Unity MARS サブスクリプションが必要な機能
以下の機能は Unity MARS が使えない場合は利用できません。
- シーン編集フローでのプロキシ作成
- 環境キャプチャ
- データ収録
- イメージマーカー
MARS サブスクリプションをお持ちでない場合でも、デバイス上での AR シーン編集機能を使って、シーン編集フローで物体を配置したり、物体キャプチャ機能(macOSが必要)を利用することができます。
価格について
AR コンパニオンアプリは、お使いの Unity のライセンス種別や、Unity MARS や Unity AR Foundation の使用状況に関わらず無料でダウンロードすることができます。
ダウンロードはこちらから(iOS App Store / Google Play)
Unity MARSの年間プランの一括払いは税込79,200円(1シート)、月払いは税込6,600円(1シート)です。(Unity MARSを使用するにはUnity Personal, Plus, Proのいずれかが必要になります。)
また、45日間の無料トライアルも利用可能です。トライアル期間中にキャンセル手続きをしない場合は、トライアル期間が終了すると自動的に1年契約に切り替わり、ご利用料金が請求されるので注意してください。
Unity MARSのトライアルはこちらから
割引キャンペーン
Unity MARS サブスクリプションの最初の1年間分を半額の税込¥39,600円(1シート)で購入できるキャンペーンが開催されています。割引を受けるにはバウチャーコード「MARSPROMO」を適用してください。
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