M1 Pro / M1 Max チップに最適化された Final Cut Pro 10.6 と Logic Pro 10.7 がリリース

CGソフト

2021年10月18日(現地時間) Appleは、MacBook Proに搭載されたM1 Pro/M1 Maxチップのパワーとパフォーマンスを最大限に活かせるように最適化された、Final Cut ProLogic Proの最新アップデートを発表しました。

Final Cut Pro 10.6

Final Cut Pro 10.6では次のような新機能があります。

オブジェクトトラッカーとシネマティックモード

新しいオブジェクトトラッカーを搭載したFinal Cut Proは、パワフルな機械学習を使って顔とオブジェクトを検出し、その動きをタイトルやエフェクトにマッチさせます。さらに、iPhone 13のシネマティックモードで撮影されたクリップの焦点ポイントや被写界深度を調整できるようになりました。

オブジェクトトラッカー

オブジェクトトラッカーを使えば、動いている映像にダイナミックテキストや色補正を追加できます。タイトル、グラフィックス、エフェクトをビューアに直接ドラッグすると、パワフルな機械学習が顔や様々なオブジェクトを検出。ワンクリックでApple Neural Engineが被写体のモーションをスピーディーに分析したら、その動きを瞬時にマッチさせることができます。トラッキングデータをほかのテキストやグラフィックスに適用することもできます。

オブジェクトトラッキングの分析は、新しい16インチMacBook Proでは最大5倍の速度で実行され、AppleシリコンのNeural Engineの機械学習機能を活用して、ビデオ内の顔とオブジェクトの検出を高速化しています。

シネマティックエフェクト

Final Cut Proでは、iPhone 13のシネマティックモードで撮影したビデオのルックを変えることができます。クリックでトラッキングできる革新的な機能を使えば、シーン内で焦点ポイントを選んで、その位置を徐々に変化させることができます。インスペクタの新しいスライダでクリップの被写界深度エフェクトを調整したり、キーフレームでビデオのぼかしの強弱を変更することもできます。

パフォーマンス

Appleシリコンのために最適化され、先進的なMetalエンジンが搭載されたFinal Cut Proでは、新しいMacBook ProのM1 Pro/M1 Maxによって実現する大幅なパフォーマンス向上の利点を最大限に活かすことができます。

CPU、GPU、Apple Neural Engineで共有される超高速のユニファイドメモリにより、ビデオエディターは8K ProResの7つのストリームをフル解像度(2億3000万超のピクセル)で再生でき、ProResビデオを従来の5倍を超える速度で書き出せるようになります。

MotionとCompressorのアップデート

Final Cut ProのパートナーになるアプリケーションのMotionとCompressorも、本日アップデートされました。

新しいMacBook ProでMotionを使用すると、複雑なプロジェクトのレンダリング速度が最大で2倍に向上し、5倍のフレームレートで8Kビデオの2つのストリームを再生できます。

CompressorはHEVCビデオのトランスコードを最大2倍の速度で実行でき、ProResビデオのトランスコードは最大10倍の速度で実行できます。Compressorはまた、Canon Cinema RAW Lightビデオファイルをほかのプロ用フォーマット、たとえばProResやH.264などにトランスコードする機能を初めて搭載し、さらにウォッチフォルダを使えば、ファイルシステムの選択したフォルダに置かれたコンテンツの自動エンコードが簡単にできます。

Logic Pro 10.7 新機能

Logic Pro 10.7 では次のような新機能があります。

空間オーディオ

Logic Proを使用すると、統合されたドルビーアトモスツールにより、ステレオ以上に臨場感あふれる空間オーディオのミックスを作成することができ、Apple Musicに対応するドルビーアトモスの音楽ファイルとして、誰でも曲をオーサリングすることができます。

拡張されたサラウンドミキサーと新しい3D Object Panner

ミキサーレベルメーターとサラウンドパンナーが、ハイトチャンネルを含む7.1.4までのドルビーアトモスに対応しました。新しい3D Object Pannerを使えば、リスナーの周囲に一段と正確に音を配置できます。

空間オーディオのために進化したプラグイン

Space Designer、リミッター、ラウドネスメーター、トレモロなど、Logic Pro内の13のプラグインがアップデートされ、ドルビーアトモスで使えるように最適化されました。

Apple Musicに対応したドルビーアトモスミックスの書き出し

制作したプロジェクトを、Apple Musicで配信できるドルビーアトモスファイルとして書き出せます。

新しいサウンドパック

今年の夏にGarageBandで導入された、新しいプロデューサーパックがすべて付属しています。

Logicのユーザーはロイヤリティフリーで自分の曲に使用できる、2,800種類の新しいループ、50種類の新しいキット、120種類の新しいパッチにアクセスできるようになります。

さらに今回のアップデートには、リル・ナズ・Xのヒット曲「Montero (Call Me by Your Name)」のオリジナルマルチトラックプロジェクトが付属しており、このトラックのドルビーアトモス空間オーディオミックスも収録されています。

価格と販売について

Final Cut Pro 10.6は本日より、既存ユーザーは無料アップデートとして、新規ユーザーはMac App Storeを通じて36,800円で提供されます。

Motion 5.6およびCompressor 4.6も本日より既存ユーザーは無料アップデートとして、新規ユーザーにはMac App Storeを通じてそれぞれ6,100円で提供されます。

Logic Pro 10.7も本日より、既存ユーザーは無料アップデートとして、新規ユーザーにはMac App Storeを通じて24,000円で提供されます。

Macユーザーは、Final Cut ProのフリートライアルとLogic Proのフリートライアルに参加することができます。詳細については、apple.com/jp/final-cut-proおよびapple.com/jp/logic-proをご覧ください。学生および教職員は、教育機関向けPro Appバンドルとして24,000円でお求めいただけます。


Final Cut ProとLogic Proのアップデートによる強力な新機能と、M1 Pro/M1 Maxを搭載したまったく新しいMacBook Proでかつてないパフォーマンスを実現

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