Autodeskより、3Dアニメーションおよびモデリングソフトウェアの最新バージョンである「Maya 2027」がリリースされました。
新機能ハイライト
Maya 2027では、日々のコンテンツ制作ワークフローを向上させることを目的としたAI搭載ツールの導入や、既存機能の多くのアップデートが含まれています。
MotionMakerでの馬のアニメーション
MotionMakerに新しい標準的な馬のキャラクター(adsk_equine)が追加され、馬のモーション生成が可能になりました。キャラクターはMotionMaker Editorで作成し、生成したモーションをMayaシーンに直接インポートできます。
馬のキャラクターは、タイプ、LOD(詳細レベル)、バリアントの設定オプションをサポートしており、western_horseアクションスタイルが含まれています。モーション生成にはdefaultという学習済みモデルが使用されます。
次のクイックスタート動画では、手足のキーフレームを打つことなく、軌道の定義、タイミングの調整、動作の制御を行うことで、馬のアニメーションを構築しています。その過程で、パスの変更が進行方向にどのように影響するか、タイミングが歩法(歩きや走り)の移行をどのように促すか、そしてジャンプなどのアクションをどのように組み込むかを確認することができます。ユーザーはパスとタイミングの制御を行うだけで、複雑なロコモーション(移動運動)はMotionMakerが自動的に処理します。
MotionMakerのその他の改善点
さらに、MotionMakerにおいて以下の機能改善が行われています。
- パス追従の改善: キャラクターが定義されたパスに、より密接かつ自然に追従するようになりました。位置および時間ベースのスナップを細かく調整するための、新しい「Path Locator(パスロケーター)」アトリビュートが追加されています。
- 追加ホットキーのサポート: MotionMaker Editorが、Mayaのホットキーエディタ(Hotkey Editor)経由での追加のホットキー設定に対応しました。
- コンテキストメニューの追加: MotionMaker Editorに右クリックのコンテキストメニューが追加され、キャラクターキーのコピー、ペースト、スナップ、削除が素早く行えるようになりました。
- ウィンドウ位置の記憶: MotionMaker Editorのウィンドウ位置がMayaのワークスペースに保存されるようになり、Mayaを再度開いた際にも同じ位置に復元されます。
- ツールチップの改善: 「Generate Motion(モーションの生成)」ボタンのツールチップに、割り当てられているホットキーが表示されるようになりました。
Flow Studioへの接続
Autodesk Flow Studio(旧 Wonder Studio)は、クラウドベースの AI 搭載 3D ツールセットで、複雑なセットアップを行うことなく、現実世界の映像を完全に編集可能なパイプライン対応のCGシーンへとシームレスに変換することができます。
Flow Studioの主な機能
- CGシーンの自動生成: モーションキャプチャデータ、カメラトラッキング、アルファマスク、クリーンプレート、キャラクターパスなどの重要なエクスポート要素を自動的に生成します。これらはUSDを介して、Maya、Blender、Unreal Engine、3ds Maxなどの3Dツールですぐに利用できます。
- プロンプトによる生成: テキストや画像のプロンプトを使用して、2D画像や3Dアセットを生成することも可能です。
- Mayaからの直接アクセス: ステータスライン(サインインドロップダウンの隣)にある専用のFlow Studioボタンをクリックすることで、Maya内から直接アクセスできます。
次のチュートリアルでは、AI を活用した Autodesk Flow Studio を使って、ライブアクション映像を編集可能な CG シーンへ変換する方法を見ることができます。撮影からアップロード、モーションキャプチャデータの書き出しまでの流れを順を追って解説しています。
生成したモーションキャプチャデータは、Maya や Blender にインポートして、さらなるアニメーション作業やアーティスティックな調整を行うことができ、これにより、実写と CG を組み合わせた高度な表現を効率的に制作できます。
また、最近Flow Studioには3D生成ツールセットが追加されました。詳細は以下の記事をご覧ください
新しいレイヤーベースのスキニングツール
Maya に、ngSkinTools をベースとした完全統合型の新しいスキニングツールセットが導入されました。この非破壊的でレイヤーベースのアプローチにより、これまで一方向的で柔軟性に欠け、やり直しでフラストレーションの溜まりやすかったキャラクタースキニング作業が、より体系的で効率的なワークフローになりました。
この新しいスキニングシステムでは、ウェイトをレイヤーごとに分離して管理できるため、複雑な部位の調整が格段に行いやすくなります。
たとえば、難易度の高い肩周りのリギングを行う場合、胴体のウェイトをベースレイヤーで保護したまま、鎖骨、上腕、補正シェイプといった要素をそれぞれ別レイヤーに分けて集中的に調整できます。もし調整がうまくいかなかったとしても、そのレイヤーを削除するだけで元の状態を完全に保つことができ、安心して試行錯誤できます。
Skin Toolsのコアコンポーネント
- レイヤーシステム: 複雑なスキニング作業を独立したパーツに分割します。各レイヤーは特定のジョイントのウェイトデータを保持し、マスクを使用して下のレイヤーと柔軟にブレンドできます。
- 高度なブラシ: ウェイトペイントを加速する専用ブラシツールが搭載されています。影響を完全に取り除くことなく弱める「Scale」ブラシや、折り目を定義してディテールを復元する「Sharpen」ブラシが含まれます。また、メッシュの両面を対象とする「Screen」モードや、分離したジオメトリ間でスムージングを行う「Volume」モードも利用可能です。
- インタラクティブミラー: 対称的なキャラクターの片側で作業している間、反対側へリアルタイムかつ非破壊的に変更を自動適用します。完全な対称性を保証しつつ、スキニングの作業負荷を大幅に軽減します。
- レイヤーグループ: 手や足といった解剖学的に複雑な領域を整理する機能です。グループ自体はウェイトを持たず、ネストされたすべてのレイヤーに対して1つの共有マスクを提供するため、特定の部位全体の影響を単一のマスクで制御できます。
実際の運用ワークフローでの使用方法については、Skin Tools クイックスタート チュートリアルで見ることができます。
シーケンサーのインターフェースとワークフローの更新
Maya 2027 では、シーケンサー(Sequencer)のワークフローと操作性が大幅に向上しました。ショット編集、整理ツール、グループ化の挙動、そしてプレイブラスト出力に関して、多数の改善が加えられています。
1. トリムとタイムスケールの改善
ショットのタイミング編集時により明確な視覚的フィードバックと正確な制御を提供するため、エッジベースの操作が導入されました。
- ショットの端(エッジ)をドラッグすることで、インポイントまたはアウトポイントをトリムできます。
- ツールバーの「タイムスケールモード(Time Scale Mode)」を有効にすると、エッジのドラッグでショットのスケール変更が可能になります。
- 操作中のカーソルフィードバックにより、現在トリム操作をしているのか、タイムスケール操作をしているのかが視覚的に判断できます。
2. ショット整理ツールの拡張
複雑なシーケンスを分かりやすく整理するための視覚的なツールが追加されました。
- ショットラベル(Shot Labels): カスタム名と色でラベルを作成し、ショットに割り当て可能。「Label Manager」で管理でき、ショットにカーソルを合わせるとラベル名がツールチップとして表示されます。
- ショットカラー(Shot Colors): ショットに独自の表示色を割り当てられます。プリセットのスウォッチ、またはカスタムカラーから選択できます。
- カスタムサムネイル(Custom Shot Thumbnails): 任意のショットに対してカスタムのサムネイル画像を読み込むことができます。サムネイルはショットの左上に表示され、いつでも削除可能です。
3. ショットグループの挙動の更新
ショットグループの管理がよりシンプルで効率的になりました。
- グループ内にショットが1つしか含まれていない場合、自動的にグループが解散されます。
- グループ化されたショットであっても、独立した開始フレームを保持できるようになりました。
- コンテキストメニューから、グループ内のアクティブなショットを変更できます。
4. プレイブラスト ワークフローの改善
一貫した出力と結果の明確な制御を提供するため、専用のプレイブラストメニューが追加されました。
- 選択したショット、特定のトラック上の全ショット、またはシーケンス全体を選択してプレイブラストできます。
- 「選択したショットを再プレイブラスト(Re-Playblast Selected Shot)」を使用すると、既存のクリップを再生成できます。
- プレイブラスト中に作成されるイメージプレーンが、カメラの「レゾリューションゲート(Resolution Gate)」設定を使用するようになりました。
- ファイル名のテンプレートで
<Scene>キーワードが使用可能になりました。ファイル名に使用できない文字は自動的にアンダースコア(_)に置換されます。
5. 専用のシーケンサーワークスペース
シーケンサーエディタや関連パネルに効率よくアクセスできる 「シーケンサー専用ワークスペース」 が新たに追加されました。これにより、レイアウトの使いやすさと機能の見つけやすさが向上し、シーケンス編集作業をこれまで以上にスムーズに進められるようになっています。

スマートベベルの導入
Maya 2027に新しい「スマートベベル(Smart Bevel)」機能が導入され、よりクリーンで複雑なベベル(面取り)処理を簡単に適用できるようになりました。
スマートベベルの仕組み
スマートベベルは、ブーリアン演算などで生成されたエッジ群を基準に、指定した距離だけサーフェスに沿って両方向へ展開する仕組みです。トポロジに沿って新しいサーフェスを生成することで、元のモデル形状に自然に馴染む、滑らかで連続的なトランジション(移行面)を作成することができます。
ブーリアン演算で生成される交差メッシュは、密度が高く不均一になりやすく、従来のツールではきれいにベベルをかけるのが難しい場面が多くありました。スマートベベルを使用すると、こうした交差部分に 新しいブレンドサーフェスが自動生成 され、スムーズな接続が実現します。その結果として、手作業でのクリーンアップ作業が大幅に削減され、より効率的なモデリングができるようになります。
従来の面取りとの違い
従来の面取り(Chamfer)は、基本的に「隣接するポリゴンの範囲内」で処理が完結します。一方、スマートベベルは隣接するポリゴンのみに影響が制限されません。
スマートベベルは エッジを越えて一定距離を維持しながら処理できる ため、複雑なメッシュや不規則なトポロジでもクリーンで一貫性のある結果を得られます。そのため、従来の面取りでは破綻しやすいケースでも、安定したベベル処理が可能です。

ブーリアン演算で生成される交差メッシュは、密度が高く不均一になりやすく、従来のツールではきれいにベベルをかけるのが難しい場面が多くありました。
スマートベベルを使用すると、こうした交差部分に新しいブレンドサーフェスが自動生成 され、スムーズな接続が実現します。その結果として、手作業でのクリーンアップ作業が大幅に削減され、より効率的なモデリングができるようになります。
USDアセット構築ワークフロー
Maya 2027では、USD for Maya v0.35.0にアップデートされました。これにより、アセット構築ワークフローが導入され、シーン内のオブジェクトを使用して、完全に自己完結型のプロダクション対応の USD アセットを Maya の UI から直接作成できるようになりました。
新しいアセット構築ツール
- Component Creator: Component Creator は、選択したオブジェクトをワンクリックで構造化された USD ステージへ変換できるツールです。オブジェクトを単一のアセットとしてまとめるか、バリアント(バリエーション)として構成するかを選択できます。さらに、テンプレートファイルを適用して生成される Prim(プリム)構造を制御できるため、チーム間で統一された階層構造やパイプライン標準を簡単に維持できます。アセット制作の初期段階から一貫した構造を維持できます。
- USD Variant Manager: アセットがバリアントとして構成されている場合、このマネージャーがその管理を一元化します。すべてのバリアントセットが1つの整理されたインターフェースに表示され、アクティブなバリアントの切り替え、バリアントセットの追加、削除、変更を一箇所でシームレスに行うことができます。

USD 0.35.0のその他の改善と修正
このリリース(v0.35.0)には、全般的な安定性の向上と以下のアップデートが含まれています。
- USD Asset Resolver: プリファレンス処理の全般的な改善と、Mayaトークンのサポートが追加されました。
- USD Export: TimeSamplesのエクスポートに影響を与える可能性があったカーブエクスポートの問題が修正されました。また、OpenUSDのアクセシビリティ機能が新たにサポートされ、アクセシビリティデータはアトリビュートエディタで確認可能です。
- USD Import: インポート後、ブレンドシェイプがチャネルボックスエディタに表示されるようになりました。さらに、ブレンドシェイプのインポートパフォーマンスが向上しています。
- USD Splines: スプラインのインポートおよびエクスポートに関する様々な修正が行われました。
詳細および USD 開発への参加については、オートデスクの公式 Maya USD GitHub コミュニティをご覧ください。
LookdevX 2.0.0 for Maya
LookdevX 2.0.0では、UVエディタ機能の追加、相対パスとアーカイブサポートによるポータビリティの向上、そしてより分かりやすいアイコンへのUI刷新が行われました。これにより、ノードの視認性が高まり、プロジェクトの移行やマテリアル管理のワークフローがより効率的になります。
UVエディタ テクスチャメニューの拡張
UVエディタのテクスチャメニューが拡張され、シェーダーや画像ノードだけでなく、UV座標入力を持つすべてのノードが一覧に表示されるようになりました。
これにより、ランプ、チェッカーボード、タイル状のヘキサゴン、ノイズなどのUVベースのノードをテクスチャメニューから直接扱えるようになり、プロシージャルパターンのプレビューやジオメトリへのマッピング調整がより簡単に行えます。
MaterialXの機能強化と管理性の向上
- 相対パスのサポート: MaterialXドキュメントで絶対パスの代わりに相対パスを使用できるようになり、プロジェクトの移動やチームメンバーとの共有が簡単になりました。アトリビュートエディタのメニューから相対パスと絶対パスの切り替えが可能で、「名前を付けて保存」や「エクスポート」の際にも自動的に更新されます。
- シーンのアーカイブ対応: 「ファイル > シーンのアーカイブ(Archive Scene)」機能がMaterialXを含むシーンに対応しました。関連する MaterialX ファイルと参照テクスチャがすべて自動的に含まれるため、展開先での欠落や不具合を防ぐことができます。(※完全な相対パスワークフローの使用が推奨されます。)
- MaterialX 1.39.4へのアップデート: より表現豊かなシェーディンググラフを作成できるよう、新しいサーフェスモデルの追加やユーティリティ、数式、テクスチャノードの拡張が行われました。従来の1.38ドキュメントからのアップグレードパスもサポートされています。

アイコンとUIの更新
インターフェースの明確さと一貫性を向上させるため、アイコンが更新されました。
ツールバーには生成テクスチャ用に広い領域を素早くマスクできる新しい「Fill(塗りつぶし)」アイコンが追加されました。また、プロパティエディタのプリセット設定アイコンが「3点メニュー」に変更され、プリセットの保存や削除にアクセスしやすくなりました。
Autodesk Assistant(テックプレビュー)
AIを搭載した新しいサポートツール「Autodesk Assistant」が導入されました。Mayaのソフトウェア内から直接、機能やワークフローに関する情報をすばやく検索できます。
テクニカルプレビューを有効にすると、単なる検索を超えた以下のようなAI機能(対応製品による)にいち早くアクセスできます。
- 現在のプロジェクトとの連携: 現在のモデルやシーンについて、「このデザインには窓がいくつありますか?」「この設計に使用される材料は?」など、手動で数えたり検索する代わりにAIに回答してもらうことができます。
- 承認を得たタスクの自動化: 「使用されていない画層をすべて削除して」など、反復的で時間のかかるタスクをAssistantに依頼できます。AIが勝手に変更を加えることはなく、必ずユーザーの確認・承認を得た上で実行されます。
- プロアクティブなインサイト: ユーザーのワークフローに基づいたベストプラクティスや、よく知らない便利な機能、ショートカットなどをAIが提案します。
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回答とガイダンスの取得
タスクの達成方法や機能の見つけ方について質問すると、AIが現在のセッションのコンテキストを解釈し、オートデスクの公式ドキュメントに基づいて明確で会話的な応答を生成します。
質問例:
- 「シーンにカメラを追加するにはどうすればよいですか?」
- 「3ポイントライトのセットアップを作成するにはどうすればよいですか?」
- 「レンダリング設定はどこにありますか?」
- 「USDに書き出すにはどうすればよいですか?」
機能拡張とMCPサーバ
Autodesk Assistantにはモデルコンテキストプロトコル(MCP)クライアントが組み込まれています。MCPサーバに接続することで、外部データソースへの接続や、製品APIとの連携による高度な自動化など、専門的な機能拡張が可能になります。なお、オートデスクは、Assistant 内で有効化の可能な、信頼できる MCP サーバを提供していますが、使用可能なサーバは、製品とサブスクリプションによって異なります。
制限事項と注意事項
Autodesk Assistantは強力ですが、生成AI特有の制限もあります。既定ではインターネットを参照せず、提供される回答は不完全または不正確である場合があります。重要な情報の判断や、AIによるタスク自動化の実行前には、必ず応答内容を確認してください。
※注:現在、MayaのAutodesk Assistantはすべてのプラットフォームでのドッキングをサポートしているわけではありません。
関連ドキュメント
Bifrost 3.0.0.0
Bifrost 3.0.0.0は、新機能とパフォーマンスの向上を含むメジャーリリースです。リジッドボディダイナミクス(RBD)の改善や、高解像度でのリアルな水滴・飛沫を表現する表面張力(Surface Tension)設定などが追加されています。
小規模液体とガイド付き液体
高解像度でのリアルな水滴や飛沫を表現するため、複数の新しい表面張力設定(Explicit、Implicit、SemiImplicit、ImplicitDiffusionなど)が追加されました。また、海面シミュレーションを液体のガイドとして使用し、指定した領域内の波や航跡にスプラッシュや水滴を追加できるようになりました。

リジッドボディ・シミュレーション (RBD)
Hinge、Slider、Cone Twist、Springなどの新しいConstraint(コンストレイント)が利用可能になりました。また、ソースジオメトリからの速度継承、開始フレームでのめり込みによる突然の爆発を防ぐ設定、事前に数フレーム計算を進める「Preroll」機能など、より安定したシミュレーション制御が可能です。

リギング
チェーン状や樹木状の階層構造に二次アニメーション(揺れもの)を追加できる新しい「Rod Solver(ロッドソルバー / simulate_rods)」が導入されました。
さらに、眼球の向きに基づいてまぶたの変形を駆動するEye Module(eye_module)や、Tail Module(tail_module)、Rope Module(rope_module)など、カスタムリグを構築するためのモジュールが追加されています。

非同期評価
Bifrost Graph Editorでの作業中に、バックグラウンドの別スレッドでグラフのコンパイルと評価を行う「非同期モード(Async mode)」が追加されました。シミュレーションの計算中もUIがフリーズすることなく、スムーズに作業を継続できます。
トランスフォームとピボット操作
パラメータエディタに直感的なTransform(トランスフォーム)入力ウィジェットが追加されました。
また、ビューポートでBifrostマニピュレータを使用中、「D」キーを長押しすることでインタラクティブにピボットを設定できるようになりました。

内部ノードの視覚化
グラフ内で直接使用することが推奨されない「内部ノード(Internal nodes)」には、通常のノードと区別するためにグレーの境界線が表示されるようになりました。
内部ノードはデフォルトではタブメニューやノードライブラリには表示されませんが、提供されているコンパウンドの中に入ったり編集したりする際に確認できます。

その他の新機能・改善点
- メッシュのサブディバイド(
subdivide_mesh): 頂点と面を追加してジオメトリを細分化する新しいノード(Bilinear、CatmullClark、Loop)が追加されました。 - テクスチャのサンプリング(
sample_texture_on_geometry): 新しいノードにより、手動でUVごとにポイントを作成することなく、様々なジオメトリのテクスチャをサンプリングできます。 - 配列(Array)の改善: 手動で配列を構築せずに単一アイテムを直接接続できるようになったほか、ベクトルや行列型のソートに対応しました。
- ビューポートのパフォーマンス向上: 大量のマテリアルが割り当てられたシーンの更新が高速化され、透過(Transmission)もサポートされました。
- ノードとサンプルの追加: 多数の新規ノードとサンプルグラフがBifrost Browserに追加されています。
- Bifrost 3.0.0.1 バグ修正: メモリプールのデッドロック問題など、重要な不具合を修正したマイナーアップデートも提供されています。
Arnold for Maya 5.6.0
Maya 2027には、最新のコアエンジン「Arnold 7.5.0.0」を搭載した Arnold for Maya (MtoA) 5.6.0 が同梱されています。
Arnold 7.5.0.0 コア自体のアップデート(軽量なUSDインスタンス化、Global Light Samplingの改善、GPUボリュームの高速化、新しいヘアスキャッタリングモードなど)の詳細は、以下のArnold専用記事にて詳しく解説しています。
ここでは、Mayaプラグイン(MtoA)固有のインターフェースや機能の改善に焦点を当ててご紹介します。
Arnold Render Viewのライブレンダーレポート
Arnold Render Viewのログウィンドウに新しいタブが追加され、ライブレンダーレポートがデフォルトで作成・表示されるようになりました。

ビューポートHUDとFPS制御
Arnold Renderer Viewportの設定に、HUDの不透明度(Opacity)と、インタラクティブ更新時のターゲットFPSを制御する項目が追加されました。また、Arnold Render Viewにもインタラクティブレンダリングの最大更新頻度(FPS)を設定する新しいオプションが追加され、作業時のパフォーマンスと負荷のバランスを調整しやすくなっています。

新しいアセット検索パスエディタ
テクスチャやプロシージャルソースファイル(ASS、USD、ABCなど)を検出するための統合パスエディタが新設されました。以前の検索パス設定は「Legacy Search Paths」セクションに移動しています。

ビューポートでのインスタンス表示
Instancer(インスタンサー)ノードで作成されたインスタンスがMayaのビューポートに表示されるようになりました。これにより、シーンのセットアップやインタラクティブレンダリングの際に、インスタンス化されたジオメトリを視覚的に把握しやすくなり、作業効率が大幅に向上します。
MtoAプラグインの主なバグ修正と安定性向上
コアエンジンの修正に加え、Mayaでの作業に直結するプラグイン側の不具合が多数修正されています。
- マテリアルビューアの安定性向上: LinuxおよびmacOS環境でMaterialViewerがフリーズする問題や、マテリアルビュー内でジオメトリを変更した際のクラッシュが修正されました。
- XgenのUSD連携修正: Maya USDを使用する際、Xgenプロシージャルがエクスポートされない問題や、シェーダーが正しく接続されない問題が解消されました。
- メモリ管理の改善: Render Sequence実行時のメモリリークや、出力デノイジングAOVのメモリリークが修正されました。
- シェーダー変換の修正: 「Convert All Standard Surface to OpenPBR Surface」機能が、シェーダーネットワークの一部として接続されている場合でも正しく既存のシェーダーを置換するようになりました。
その他の新機能
上記の主要機能に加えて、Maya 2027では以下の変更と改善が行われています。
- グラフエディタ (Graph Editor) グラフエディタ内のAuto、Mix、Ease、Customボタンが独立したツールバーグループに整理されました。このグループはデフォルトで折りたたまれています。
- カラーマネジメント カラーマネジメントのライブラリが最新の「OpenColorIO (OCIO) v2.5.1」に更新されました。
- Substance 3.0.5 エンジンバージョン9.0.1を使用するSubstance 3.0.5が組み込まれ、安定性の向上や不具合の修正が含まれています。
- FBXでのユーザー法線インポート FBXインポートオプションに、ユーザー法線(user normals)をインポートする設定が追加されました。
その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから
価格とシステム要件
Maya 2027 は、Windows 11, 10(1809以降)、Linux® Red Hat® Enterprise 8.6 WS、Rocky Linux 8.6とmacOS 13.x,12.x, 11.xで利用することができます。
より詳しいシステム要件はこちらから
価格はサブスクリプション形式で、41,800円/月、332,200円/年、996,600円/3年です。
44,000円/100トークン~の従量課金制のFlexオプションも利用可能です(24 時間ごとに 6 トークン消費)。
価格は投稿時点の価格です。最新価格は公式ページでご確認ください。
またMayaは、AutodeskのMedia & Entertainment Collectionの一部としても利用可能です。
さらに、年間総収入が 1,500 万円未満である方はIndieライセンスを購入することが可能です。価格は53,900円/年。





























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