Borja Rama氏によって開発されたHDRライトテクスチャ生成ツール「Open Light」の紹介です。
Open Light とは
「Open Light」は、VFXおよび3Dライティング向けに、プロシージャルなHDRライトテクスチャを数秒で生成できるスタンドアロンアプリケーションです。
このツールは、写真撮影やスキャンデータを用いることなく、完全なプロシージャル制御によって物理的に正確なライトテクスチャを作成可能です。作成したテクスチャは、Nuke、Houdini、Blender、Maya、3ds Max、Unreal Engineなど、HDRライティングをサポートするあらゆるDCCツールやレンダラーへそのままドロップして使用できます。独自のライティングライブラリを構築したい3Dアーティストにとって、役立つツールです。
主な機能と特徴
10種類のライトモディファイアと高度なカスタマイズ
ソフトボックス、ビューティーディッシュ、アンブレラ、LEDパネル、リフレクター、リングライト、ストリップライト、Kino Flo、ゴボ、グラデーションの合計10種類のモディファイアが用意されています。それぞれ形状やフォールオフ、表面の不完全さ(クロスやディテールなど)、グリッドをコントロールすることができます。
10種類のモディファイアリスト
- Softbox:形状、エッジの硬さ、フォールオフを調整可能
- Beauty Dish:リングパターン、ディフレクタープレート
- Umbrell:透過(Shoot-through)/ 反射(Bounce)
- LED Panel:ディフュージョン付きのエミッターアレイ
- Reflector:ホットスポット制御付きのハードライト
- Ring Light:環状の光源
- Strip Light:リムライトやアクセントライティング用
- Kino Flo:蛍光管バンク(2〜8管で設定可能)
- Gobo:ブラインド、ドット、グリッド、ハニカム、紙吹雪、雲、シェブロンの7パターン
- Gradient:リニア / ラジアル
例えばゴボ機能には「ブラインド」をはじめとする多数のプリセットが用意されており、スケールの変更、ワープ効果の追加、エッジ部分へのテクスチャノイズの追加など、細部にわたる調整が行えます。
高度なポストエフェクトと物理ベースのシミュレーション
このツールは現実世界の光の特性に基づいて設計されているのが特徴です。撮影監督(DP)や実際の照明機材の知識があるユーザーであれば、現実世界に即した正確な設定が可能です。
- 色温度とカラーゲル:1000K〜40000Kの色温度調整に加え、LeeおよびRoscoのライブラリに基づく87種類のプロフェッショナルカラーゲルを搭載。
- CRI/TLCIシミュレーション:タングステン、HMI、LED、蛍光灯、ナトリウムランプなど、実際の光源が持つ演色性(CRI)やテレビ照明一貫性指数(TLCI)をシミュレートします。
- プロシージャルノイズと変形:OpenSimplexノイズを用いた布地・表面テクスチャの生成。さらに、乱流(Turbulence)、波(Wave)、渦巻き(Swirl)、波紋(Ripple)などのワープ変形が可能です。アニメーションシーケンス用にノイズやワープのオフセットをアニメートすることもできます。
- ライトコントロール:ハニカム&エッグクレートグリッドのオーバーレイ、光漏れを制御するバーンドア、ビネット、ディフュージョンなどを追加できます。
高解像度とプロ仕様のフォーマット対応
作成したテクスチャは、最大4096 × 4096ピクセルの高解像度でエクスポートできます。業界標準であるZIP圧縮の32-bit float EXR形式、およびHDR(Radiance RGBE)形式に対応。サムネイル用としてPNG/JPG出力も可能です。
また、カラースペースはsRGB LinearとACEScgをサポートしており、DCCツール側で自動検出されるよう色度メタデータがファイルに埋め込まれます。作成した設定はJSON形式でエクスポート/インポートし、プリセットとして管理できます。

その他の機能
操作画面には、スポイトツール、露出コントロール、Filmicトーンマッピングを備えたリアルタイムプレビュー用のキャンバスが用意されており、結果を確認しながら直感的にパラメータを調整することができます。
- リアルタイムプレビュー:キャンバス上でHDR値を直接サンプリングできるスポイトツールを搭載。
- 操作性:Undo/Redo(元に戻す/やり直し)システムや、作業を高速化するキーボードショートカットに対応。
ダウンロードと入手方法
「Open Light」はWindows 10/11用のスタンドアロンアプリとして提供されています。インストールして起動すると、Webブラウザ上で専用のインターフェースが開く仕様となっています。
Gumroadにて公開されており、価格入力欄に「0」と入力することで無料でダウンロード可能です。投稿時点ではバージョン0.1.0-betaです。v0.xリリースの期間中は無料アップデートが提供されるようです。




























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