2026年2月28日(現地時間)- Andrew Peele 氏は、無料で利用できるオープンソースの Blender 用アドオン「Home Builder 5」をリリースしました。
Home Builder とは
Home Builder は、部屋、キャビネット、および住宅空間全体をデザインするために開発された、無料で利用できるオープンソースの Blender 用アドオンです。主に空間デザイナー、家具製作者、リフォーム業者などのプロフェッショナルやDIYユーザーに向けて構築されています。
キッチン、バスルーム、クローゼットといった室内空間の設計に特化しており、直感的な部屋の描画ツール、壁へのインテリジェントなスナップ機能を備えたキャビネットの配置機能、そして寸法入りの技術的な図面を生成する機能などを備えています。
将来的には、キャビネットメーカーと連携し、作成したデザインから直接製品を発注・施工手配できる仕組みの提供も予定されるようです。
主な特徴
最新の Home Builder 5 は、Blender 5以降のバージョン向けにゼロから再構築されており、以下の特徴があります。
- 部屋のデザイン : 正確な寸法を入力して壁、ドア、窓を描画できます。また、下絵として用意した既存の間取り図をトレースしてモデリングすることも可能です。ドアや窓の形状は今後Geometry Nodesを利用したシステムへ移行・改善される予定です。
- キャビネットライブラリ: キャビネットのスタイル、表面の仕上げ、ドアの形状などを詳細に設定できる、キャビネットおよび家電製品の充実したライブラリが用意されています。
- 複数部屋のリンクと統合: キッチン、パントリー、洗面所など個別に作成した詳細な部屋のデータを、1つの平面図(フロアプラン)にリンクさせて一括管理することが可能です。
- Blender 5.0 アセットシェルフ対応: Blenderの新機能であるアセットシェルフと連携した「拡張アセットライブラリ」により、シンク、蛇口、コンロなどの装飾品を素早く一覧から呼び出して配置できます。
- 2Dレイアウト図面: モデルデータから、寸法や注釈を含む平面図(Plan)および立面図(Elevation)を作成し、出力することができます。
- オープンソース : 本アドオンは無料で利用できるだけでなく、コードの変更やプロジェクトへの貢献が自由に行えるオープンソースソフトウェアとして提供されています。
主な機能
Home Builderを使用することで、以下のようなモデリング作業やプレゼンテーション準備を大幅に効率化できます。
直感的な配置とレイアウト調整
- スマートな自動配置: キャビネットや家電を配置する際、カーソルの位置に応じて利用可能なスペースを自動的に認識して空間を埋めるように配置されます。
- ショートカットによる微調整: 配置時にキーボードの左右矢印キーを使用して、壁からのオフセット距離(例:右の壁から5インチ離す)を正確に指定できます。また、上下矢印キーで配置するキャビネットの個数を簡単に増減できます。
- ユーザーライブラリの活用: アイランドキッチンなど、複数のキャビネットを組み合わせたグループをライブラリに保存し、他のシーンで呼び出して自由に再配置・回転させることが可能です。
柔軟な選択モードと構成変更
- 5つの選択モード: 作業目的に応じて、「キャビネット全体」「ベイ(区画)」「オープニング(開口部)」「インテリア(内部の棚)」「パーツ(個別部品)」の5つの選択モードを素早く切り替えられます。
- 詳細なカスタマイズ: 右クリックメニューから、特定の区画を「引き出しと2枚のドア」に変更したり、カスタムの垂直・水平分割を作成して棚板の高さを指定したりと、内部構造を自由に変更できます。
- ケージの非表示: パーツ選択モードに切り替えると、編集用の青い選択枠(ケージ)が非表示になるため、モデルの仕上がり確認やプレゼンテーション時に視界を妨げません。
スタイルとディテールの管理
- スタイルの個別割り当て: 木材の種類、ドアの形状(シェーカーやガラスパネル等)、取っ手の位置などの設定は、「Update All」でプロジェクト全体に一括適用できるだけでなく、「Assign Style」機能を使ってアイランド部分だけ異なる色にするなど、特定のキャビネットにのみ個別のスタイルを割り当てることが可能です。
- ディテールの自動生成: クラウンモールディング(天端装飾)を任意のプロファイル(断面形状)で作成し適用できるほか、トーキック(幅木)やカウンタートップを自動計算して追加できます。シンクなどを配置した際には、カウンタートップに自動で穴をあける(Cut hole)機能も備わっています。
プレゼンテーションとレンダリング
- 環境の自動構築: ボタン一つで床と天井のメッシュを生成し、部屋全体の照明(ライト)を自動的に均等配置できます。照明の色温度などを後から調整するこのも簡単です。
- 素早い画像生成: 白い背景(Lit back plate)の設定や、輪郭線を描画するFreestyle機能を手軽に有効化できるカメラセットアップが用意されており、クライアントへの提案に最適なコンセプトレンダリング画像を素早く生成できます。
次の概要動画でHome Builder 5の基本的な機能が紹介されています。
Blender Add-on Overview
Homebuilder 5: 住宅デザイン&キャビネット配置ガイド
トラブルシューティング
アドオンの導入や使用中に問題が発生した場合は、以下の解決方法を確認してください。
色が正しく表示されない
サイドバーの上部に「Object Color Type is not enabled(オブジェクトカラータイプが有効になっていません)」という警告が表示された場合は、警告内にある「Open Recommended Settings(推奨設定を開く)」ボタンをクリックしてください。
Home Builderでマテリアルや色が正しく表示されるためには、Blenderのビューポートシェーディングのカラータイプが「Object(オブジェクト)」に設定されている必要があります。
インストール後にアドオンが表示されない
- お使いのBlenderのバージョンが 5.0 以降 であることを確認してください。
- トップメニューから Window → Toggle System Console(システムコンソールを切り替え)を開き、エラーメッセージが出力されていないか確認してください。
- アドオンを一度削除し、再度インストールを試みてください。
キャビネットが壁にスナップしない
- 対象の壁が、手動で作成した単なるメッシュではなく、Home Builderの Draw Walls(壁を描画)コマンドを使用して作成されたものであることを確認してください。
- キャビネットを配置する際、マウスポインターが壁の表面に沿ってクリックされているか(壁の面をターゲットにしているか)を確認してください。
ダウンロード
Home Builder 5 は、 GPL-3.0 license のもとで提供されており、誰でも無料で使用、改変、再配布が可能です。
ダウンロードやソースコードの確認は、以下のリンクから行えます。
























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