NVIDIA、実験的な Generative AI ツールなどOmniverse プラットフォームのアップデートを発表

CGソフト

2023年1月3日(現地時間) – Nvidiaは、CES 2023: NVIDIA 特別講演 で新しいGeForce RTX GPU、新世代の超効率的なラップトップ、新しいOmniverse機能とパートナーシップなどを発表しました。

ここでは、Generative AI ツールなどのOmniverseプラットフォームのアップデート、 RTX Remix と Omniverse ACE の早期アクセスプログラムについてを紹介したいと思います。

Universal Scene Description(USD)フレームワークをベースに、メタバースアプリケーションの開発を可能にする NVIDIA Omniverse プラットフォームは、Blender の機能拡張、3Dアーティスト向けの新しい実験的な Generative AI ツールセットで拡張されました。

これらの機能に加えて、CESでの特別講演では、NVIDIA StudioラップトップへのOmniverseのプリインストールと、3Dワークフローの採用を加速させるための新しい無料のUSDアセットが発表されています。

Blender 3.4 alpha USD branch

Omniverse Launcherで利用可能になったBlender用の新しいリリースである Blender 3.4 alpha USD branch で、ユーザーはジオメトリを修復し、自動 UV を生成し、高解像度の CAD データをより使いやすいポリカウントにデシメーションできます。また、Blender ユーザに 3D Generative AI 機能をもたらします。

新しいパネルでは、Blenderユーザーはシェイプキーやリグ化されたキャラクターを簡単に転送することができ、 オーディオファイルからリアルな表情を自動生成するAI対応ツール「Omniverse Audio2Face」を使用して、リグ化したキャラクターの頭をボタン一つで付け直すことも可能です。

また、シーン最適化のための新パネルにより、マルチアプリケーション3DワークフローにおけるUSDシーンをより簡単に、リアルタイムに作成することができます。

Audio2Face、Audio2Gesture、Audio2Emotionのアップデート

3Dキャラクターアニメーションを瞬時に生成するGenerative AIツールであるAudio2Face、Audio2Gesture、Audio2Emotionは、開発者やクリエイターが現在の3Dパイプラインに容易に統合できるようにパフォーマンスがアップデートされています。

このアップデートにより、キャラクターのインスタントでリアルなアニメーションがより効果的に実現され、Omniverse Audio2Face と Omniverse Machinima で利用できるようになりました。

NVIDIA Canvas

近々、簡単なブラシストロークで 360 度のランドスケープを作成できる新機能を備えた NVIDIA Canvas が、Omniverse Launcher に間もなく登場します。

これにより、ユーザーは環境を 3D アプリにインポートして、さまざまな設定や照明をテストすることが可能となります。さらに、Omniverse Extension Manager で利用できるようになります。

ベースとなる機能は、以前公開された GauGAN360 のデモで試してみることが可能です。

https://cginterest.com/2022/08/10/%e3%83%a9%e3%83%95%e3%81%aa%e3%82%b9%e3%82%b1%e3%83%83%e3%83%81%e3%81%8b%e3%82%898k%e3%80%81360%e5%ba%a6%e3%81%ae%e3%83%91%e3%83%8e%e3%83%a9%e3%83%9e%e3%82%92%e7%94%9f%e6%88%90%e5%8f%af%e8%83%bd/

AI ToyBox に Get3D が追加

GET3Dは、GANVerse3D Image2CarやAI Animal Explorerなど、NVIDIAが公開している既存のジェネレーティブAI研究プロジェクトとともに、NVIDIA Research によって構築された実験的ツールの AI ToyBox

で利用できるようになる予定です。

2D 画像からトレーニング可能な 3D モデルを生成する Omniverse 拡張機能である GET3D は、2D画像、テキスト、数値などのデータから、トポロジー、豊富な幾何学的詳細、テクスチャを持つ3D形状を生成する新しい生成AIモデルで、開発者は独自のデータセットを使用して 3D 仮想世界のモデルを迅速に作成することができるようになります。詳細は発表時の以下の記事もご参考に。

NVIDIA、学習した画像からテクスチャ付き3Dオブジェクトを生成するAIモデル『NVIDIA GET3D』を発表
2022年9月23日(現地時間)- NVIDIA Researchは、学習した画像からテクスチャ付き3Dオブジェクトを生成するAIモデル『NVIDIA GET3...

この3D形状やテクスチャメッシュは、動物や人間の形をとることができ、自動車、椅子、バイク、建物も近々登場する予定です。このため、さまざまな業界のクリエイターが、仮想世界のコンテンツの量と多様性を迅速に拡張できるようになります。

※NVIDIA Omniverseで利用可能なすべてのジェネレーティブ AI 研究プロジェクトとコネクタは、合法的にライセンスされ、購入されたデータセットを使用しているようです。

Unity Omniverse Connector の早期アクセス

Unity Omniverse Connector の早期アクセスが利用可能になりました。

Omniverse Unity Connectorは、UnityユーザーがOmniverse Nucleusサーバーにデータを送信し、ライブシンクするためのUSDサポートを提供するUnityパッケージです。

応募者数には限りがあり、評価とアクセス権付与のため、公式メール認証で登録またはログインする必要があります。

応募はこちらから

Omniverse ACE の早期アクセスが開始

NVIDIA Omniverse Avatar Cloud Engine(ACE)の早期アクセスプログラムに参加するための登録が開始されました。

Omniverse ACEは、アバターの開発を容易にし、あらゆるアバターにインテリジェンスとアニメーションを追加するために必要なAIビルディングブロックを提供し、事実上あらゆるエンジン上で構築され、あらゆるクラウド上に展開されます。これらのAIアシスタントは、業界を問わず組織向けに設計することができ、組織は既存のワークフローを強化し、新たなビジネスチャンスを引き出すことができます。

ACEは、クリエイターが3D世界とメタバースの開発を加速させるのに役立つ、いくつかの生成AIアプリケーションの1つです。このプログラムに参加するメンバーは、NVIDIAのAIマイクロサービスのプレリリース版や、インタラクティブなアバターアプリケーションのためのクラウドネイティブAIワークフローの開発に必要なツールやドキュメントにアクセスすることができます。

NVIDIA Omniverse Avatar Cloud Engine(ACE)については以下の記事もご覧ください。

https://cginterest.com/2022/08/10/%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%bf%e3%83%a9%e3%82%af%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%96%e3%81%aa%e3%82%a2%e3%83%90%e3%82%bf%e3%83%bc%e4%bd%9c%e6%88%90%e3%82%92%e5%ae%b9%e6%98%93%e3%81%ab%e3%81%99%e3%82%8b-nvidia-omn/

NVIDIA RTX Remix  の早期アクセスが間近に

NVIDIA RTX Remixは、完全なレイトレーシング、強化されたマテリアル、NVIDIA DLSS 3およびNVIDIA Reflexを搭載した、Omniverse上に構築された無料の改造(modding)プラットフォームで、改造家がクラシックゲームの#RTXON改造を素早く作成・共有できるようにします。

詳しくは以下の記事をご覧ください

NVIDIA、Omniverse上に構築されたMOD プラットフォーム NVIDIA RTX Remix を発表
2022年9月20日(現地時間) - NVIDIA、Omniverse上に構築されたMOD プラットフォーム NVIDIA RTX Remix を発表しました。...

この NVIDIA RTX Remix 早期アクセスでのリリースが間近に迫っているようです。

新しい無料のUSDアセット

Omniverseのユーザーは、USDベースのNVIDIA RTX Winter World Minecraft体験を含む何千もの新しい無料のUSDアセットにもアクセスできるようになりました。さらに、複雑なシミュレーション構築のための独自のNVIDIA SimReadyアセットを作成することを学ぶことが可能です。。

Omniverseを使用することにより、クリエイターは、Autodesk Maya、Autodesk 3ds Max、Blender、Adobe Substance 3D Painterなどの使い慣れたツールを使って、AI、シミュレーションツール、リアルタイムRTXアクセラレーションレンダリングで既存のワークフローを強化することが可能です。

Omniverse Launcher のアップデート

Omniverseコンテンツとリファレンス・アプリケーションをダウンロードするためのポータルであるOmniverse Launcher では、システムビルダーがプリインストールできるようになります。

これによって、NVIDIA Studio検証済みのノートパソコンで3Dクリエイターに最適化された初期設定不要の体験が可能になりました。GIGABYTEとAORUSは、Omniverse Launcherをプリインストールした2023年発売の最初のラップトップとなり、増え続ける3Dコンテンツクリエイターへのプラットフォームアクセスを拡大します。


NVIDIA Omniverseの、個人での利用は無料です。

NVIDIA Omniverse のダウンロードはこちらから

NVIDIA Opens Omniverse Portals With Generative AIs for 3D and RTX Remix

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