Ehsan Bayat氏によるMayaツール「Vectorify」の紹介です。
Vectorifyとは
アニメーターにとって、アニメーションの経路変更(リパス)は手間のかかる作業の一つです。
Vectorifyは、アニメーションの経路を簡単かつ直感的に変更できる、アニメーターのための強力なMayaツールです。二足歩行や四足歩行のキャラクターが歩いたり走ったりするループアニメーション(サイクル)に最適ですが、その機能はサイクルに限定されません。あらゆる種類のアニメーションのパスを、わずか数クリックで再設定できます。
最新の「V2.8」アップデートでは、「Curve to Surface(カーブをサーフェスに)」機能の大幅な改善が行われたほか、いくつかのバグ修正が含まれており、ツールがより安定し強力になっています。
Vectorifyの主な機能は以下の通りです。
簡単な経路変更と自然な旋回
一時的に生成されるコントロールを操作するだけで、アニメーションの経路を直感的に変更できます。二足歩行や四足歩行のキャラクターを、円形や任意のカーブ形状に沿って自然に方向転換させることが可能です。
地面へのスナップ
平坦な地面はもちろん、傾斜や凹凸のある不均一なサーフェスにも、キャラクターの足が吸い付くようにアニメーションをスナップさせることができます。
地面のメッシュはいつでも差し替えて更新できます。
パスの直線化と方向反転
カーブしたアニメーションパスをワンクリックで直線的なパスに修正したり、アニメーションの進行方向を瞬時に反転させたりすることができます。
・カーブしたパスをワンクリックで直線化。
・アニメーションの進行方向を即座に反転。
パスからパスへのスナップ
作成したパスを、別のカーブやパスに即座にスナップさせ、位置を合わせることが可能です。
柔軟なマスターコントロール
マスターコントロールをキャラクターに追従させるか、あるいは独立して動作させるかを用途に応じて簡単に切り替えられます。
マスターコントロールがキャラクターの動きに追従するモード。
マスターコントロールが独立して動作するモード。
即時ベイク
調整結果に満足したら、すぐにアニメーションをベイク(焼き付け)し、最終的な仕上げの微調整に移ることができます。
使用方法
次の動画で基本的な利用手順を確認することができます。
使用上の注意点
Vectorifyは非常に強力ですが、いくつかの仕様と注意点があります。
⚠️ このツールは、キャラクターが地面(Ground Plane)の上を移動するアニメーションのリパス用に設計されています。完全に垂直な壁面を登る動きや、空中を飛翔するクリーチャーなどには最適化されていません。
開発者によると、ツールは多様なキャラクターやクリーチャーでテストされており、99.99%のケースで問題なく動作するとのことです。
⚠️ パスを作成する際、選択したコントロール(例: キャラクターのルートコントローラー)に、あらかじめ何らかのアニメーションが設定されている必要があります。
⚠️ 地面にスナップする機能を使用する場合、最良の結果を得るためには、アニメーションの移動パス全体をカバーできる、十分な大きさの地面メッシュを使用することが推奨されています。
入手方法と利用規約
Vectorifyは、Maya 2018-2026 で利用可能です。
価格は「$0+」となっており、個人利用(非商用プロジェクト)に限り、無料でダウンロードが可能です(開発者をサポートするための任意の金額を設定することもできます)。商用利用の場合は、ライセンスの確認が必要です。
詳細は利用規約をご確認ください。

 
  
  
  
  

 
               
               
               
               
               
              




















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