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Cesium、火星の3Dタイルセット「Cesium Mars」をリリース!Google Maps 2Dタイルも利用可能に

CGソフト

2025年10月2日(現地時間)- Cesium は、同社のプラットフォームの10月のアップデートを発表しました。

このアップデートでは、Cesium ionでGoogle Maps 2Dタイルのサポートなどの新機能が追加されています。また、先月の9月のアップデートでは火星の3Dタイルセットのリリースといった重要な機能強化が行われているので合わせて紹介したいと思います。

火星の3Dタイルセット「Cesium Mars」がリリース

先月、Cesiumは、MicroStationの3D TilesサポートiTwin Activateプログラムの発表と並行して「Cesium Mars」のリリースを発表しました。

「Cesium Mars」は、昨年のCesium Moonのリリースに続く、火星の包括的な3Dタイルセットです。このタイルセットは、NASAのマーズ・グローバル・サーベイヤー搭載のMOLA(火星オービターレーザー高度計)や、ESAのマーズ・エクスプレス搭載のHRSC(高解像度ステレオカメラ)によって取得された正確な地形データと、カラー化された画像を組み合わせて構築されています。

Cesium Marsは、惑星データのデジタルエコシステムを構築するための重要な一歩とされています。これにより、既存および新規の火星データの研究への参入障壁が低減され、将来の火星探査計画の立案、実行、分析が促進されます。特にジェゼロ・クレーターやゲール・クレーター周辺では、より高解像度のデータが利用可能です。

Google Maps 2Dタイルが利用可能に

Cesium ionアカウントを通じて、Google Mapsの2Dタイルが利用可能になったことが発表されました。

この新しいオプションにより、Cesium ionユーザーはCesium World TerrainとGoogle Mapsの高精細なグローバル画像を組み合わせ、3D地理空間アプリケーションに、より正確で視覚的に豊かな背景情報を付加することができるようになります。

Cesium ionには、すぐに利用できる以下のGoogle Maps 2Dタイルのコンテンツアセット一式が含まれています。

  • Google Maps 2D Satellite 
  • Google Maps 2D Satellite with Labels 
  • Google Maps 2D Labels Only 
  • Google Maps 2D Roadmap 
  • Google Maps 2D Contour 

Cesium ion SaaSユーザーは、Asset Depotからすぐにストリーミングを開始できます。

Cesium for UnrealやCesium for Unityで開発している場合、Quick Addパネルから簡単にGoogle Maps 2Dタイルアセットをプロジェクトに追加することが可能です。

また、MicrosoftによるBing Mapsサービスの提供終了が予定されていることを受け、Cesiumはユーザーがスムーズに移行できるよう、代替となる画像オプションの確保に積極的に取り組んでいます。今回のGoogle Maps 2Dタイルの追加はその第一歩となります。なお、利用状況の管理を簡素化するため、Google Maps 2Dタイルの利用量は従来のBing Mapsの月間クォータと統合され、新たに「グローバル画像クォータ」として扱われます。

10月の製品アップデート概要

CesiumJS 1.134

  • Googleマップから画像を読み込むためのGoogle2DImageryProviderが追加されました。
  • 大規模データセットにおける精度問題を修正するため、ボクセルレイマーチングが視点座標に変換されました。
  • 小さなフォントを使用したラベルにおけるグリフの垂直方向のズレが修正されました。
  • 不正確なソート結果によって引き起こされていたガウススプラッティングモデルのちらつきアーティファクトが修正されました。
  • 詳細については、 変更履歴を参照してください

Cesium for Unreal 2.20.0

  • ラインプリミティブを持つglTFのレンダリングサポートが追加されました。
  • UCesiumGoogleMapTilesRasterOverlayが追加されました。
  • UCesiumIonRasterOverlayAssetOptionsプロパティが追加されました。
  • cesium-nativeがv0.51.0からv0.52.0に更新されました。

Cesium ion

Googleマップの帰属表示要件が更新され、「Google」ロゴの代わりに「Google Maps」ロゴが使用されるようになりました。

Design Tiler

  • OBJファイルの読み込み時に、メッシュに誤ったマテリアルがマッピングされる可能性があった問題が修正されました。

Cesium ion for Autodesk Revit

  • v1.3.0がリリースされ、Revit 2026のサポートが追加されました。
  • Revit 2026における一部要素のエクスポート問題や、不正なトランスフォームが修正されました。

3D Tiling Pipeline

  • imagery-tilerterrain-tilerquantizedmeshto3dtilesconverterに火星データのサポートが追加されました。
  • point-cloud-tilerが、任意の数のコメントを含むPLYファイルを処理できるようになり、Draco圧縮使用時の問題が修正されました。
  • imagery-tilerにTileJSON形式のサポートが追加されました。

更新の全リストは、Cesium ion SaaSおよびCesium ion Self-Hostedの変更履歴でも確認できます。

関連リンクとダウンロード

各製品の詳細な変更履歴やダウンロードについては、以下のリンクをご参照ください。


Introducing Google Maps 2D Tiles in Cesium ion

Lift Off to Cesium Mars

Cesium Releases in October 2025

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