2025年6月20日 – 画像生成AIの分野をリードするMidjourneyが、立て続けに大きな発表を行いました。動画生成機能「Image-to-Video」のリリースに加え、基盤となる画像モデルも最新の「V7」がデフォルトとなりました。
最新モデル「V7」がデフォルトに
6月17日、Midjourneyは最新の画像生成モデル「V7」を全ユーザーのデフォルト設定にしたことを発表しました。
V6.1からメジャーアップデートされたV7は、品質、機能、使いやすさのあらゆる面で大幅な向上を実現しています。
主な進化ポイントは以下の通りです。
- 品質と理解力の向上: より高い画像品質、プロンプト(指示文)への深い理解、そして画像全体の整合性が向上しました。
- キャラクター・オブジェクトの固定化(Omni-Reference):
--oref機能が進化。プロンプトバーに画像をドラッグ&ドロップするだけで、シーンが変わっても一貫したキャラクターやオブジェクトを簡単に登場させることが可能になりました。 - 高速なドラフトモード(Draft Mode):
--draftコマンドやプロンプトバーの専用アイコンで切り替え可能。通常の10倍の速度で画像を生成し、アイデア出しの効率を飛躍的に向上させます。 - 進化したスタイル参照(Style Reference):
--sref機能がV7で刷新され、参照画像のスタイルをより正確かつスマートに理解するように。プロンプト内容と大きく異なる場合でもスタイルを適用しやすくなりました。 - パーソナライズ機能(Personalization Profiles):
--p機能により、ユーザー一人ひとりの好みに合わせた画像を生成します。85%のユーザーがパーソナライズされたモデルを好むという結果も出ています。

Midjourney 初の動画生成機能がリリース!
6月19日に公開されたMidjourney 初の動画機能は、1枚の画像から魅力的な5秒間の動画を生成することができます。
Introducing our V1 Video Model. It’s fun, easy, and beautiful. Available at 10$/month, it’s the first video model for *everyone* and it’s available now. pic.twitter.com/iBm0KAN8uy
— Midjourney (@midjourney) June 18, 2025
基本的な動画の生成方法
動画生成は現在、Midjourneyの公式サイト限定の機能です。
- Midjourney内の画像から: 自身のギャラリーにある画像の「Animate」ボタンをクリックします。「Auto」を選択すれば自動で、「Manual」を選択すればプロンプトを調整して動画を生成できます。

- 外部画像のアップロードから: プロンプトバーの画像アイコンから手持ちの画像をアップロードし、「開始フレーム」として設定します。その後、動きを指示するプロンプトを入力して動画を生成します。

日本のアニメ風スタイルに特化した人気モデル「Niji」で生成した画像も動画化することができます。
生成された5秒間の動画は、さらに延長することが可能です。「Extend」ボタンを押すことで4秒ずつ、最大4回まで延長でき、合計で最長21秒の動画を作成できます。延長時もプロンプトを手動で調整することが可能です。
ビデオ設定
開始フレームとなる画像を選択した後、プロンプトバーの設定アイコンをクリックすると、ビデオ設定にアクセスできます。
ここでは、デフォルトのモーション設定、GPU速度(Fast/Relaxモード)、ステルスモードを制御できます。これらの設定は、画像生成時の設定と同期しています。

モーションとスタイルの制御
より意図に沿った動画を制作するために、以下のパラメータが利用できます。
--motion low(デフォルト): 被写体やカメラの動きが少ない、落ち着いたシーンに適しています。--motion high: 全体的にダイナミックな動きをつけたい場合に有効ですが、不自然な動きになる可能性もあります。--raw: Midjourney独自の美的センスの介入を抑え、プロンプトの指示をより忠実に反映させたい場合に使用します。
技術仕様と注意点
- 解像度: 動画は480p(標準画質)で生成されます。元の画像のアスペクト比によってピクセルサイズは変動します。
- コスト: 動画生成は、通常の画像生成に比べて8倍のGPU時間を消費します。
- 外部画像の利用: 外部の画像をアップロードして使用する際は、利用規約とコミュニティガイドラインを遵守し、必要な権利を自身が所有している必要があります。他者を傷つけるようなコンテンツの作成は固く禁じられています。
外部画像の利用規約と要件を見る
Midjourneyは想像力を解き放つ強力なツールですが、外部の画像を使用して創作活動を行う際には、追加の注意事項があります。外部画像をMidjourneyで使用することにより、利用規約に加えて以下の規則に同意したものとみなされます。
- ガイドライン
- 利用規約に定められた年齢要件を満たす必要があります。
- 適用されるすべての法律、コミュニティガイドライン、その他の方針に従う必要があります。
- Midjourneyは、その裁量によりコンテンツを削除したり、アクセスを制限したりすることがあります。
- あなたの責任
- あなたが入力、作成、共有するすべてのコンテンツについて、あなた自身が責任を負います。
- アップロードする画像を使用するために必要な権利を、あなたが有している必要があります。
- 公人・私人を問わず、虐待的、無礼、攻撃的、中傷的、または扇動的な方法で画像を操作してはなりません。これには性的なディープフェイクも含まれます。
- コミュニティガイドラインに違反しようとする者は、返金なしでアカウントを停止または追放される可能性があります。他者への敬意と思慮をもってこれらのツールを使用してください。
- これらのルールに同意しない場合は、外部画像とともにMidjourneyを使用しないでください。
- モデレーションについて: モデレーションシステムとの間で摩擦が生じる可能性があります。一見無害なプロンプトでもフィルターによってブロックされることがあります。ブロックされたジョブに対してGPU時間は消費されません。GPU時間は、結果が表示された時点でのみ差し引かれます。
料金プランと利用上のヒント
Midjourneyでは、利用頻度や目的に合わせて4つのサブスクリプションプランが提供されています。
プラン比較
| 特徴 | ベーシックプラン | スタンダードプラン | プロプラン | メガプラン |
|---|---|---|---|---|
| 月額料金 | $10 | $30 | $60 | $120 |
| 年間料金 (20%割引) | $96 ($8/月) | $288 ($24/月) | $576 ($48/月) | $1,152 ($96/月) |
| 高速GPU時間 | 3.3時間/月 | 15時間/月 | 30時間/月 | 60時間/月 |
| リラックスモード | – | 画像無制限 | 画像・動画 無制限 | 画像・動画 無制限 |
| ステルスモード | – | – | ✔ | ✔ |
| 同時実行ジョブ数 (Fast/Relax) | 画像: 3 / – 動画: 1 / – | 画像: 3 / 3 動画: 3 / – | 画像: 12 / 3 動画: 6 / 2 | 画像: 12 / 3 動画: 12 / 3 |
- 商用利用: 全てのプランで生成物の商用利用が可能ですが、年間総売上高が100万ドルを超える企業は、ProまたはMegaプランの契約が必要です。
- 追加GPU時間: 全てのプランで、$4/時で高速GPU時間を追加購入できます。
GPU時間を賢く使うには🖋
- 上位プランへのアップグレード: 追加でGPU時間を購入するより、上位プランへアップグレードする方がドルあたりのGPU時間が2倍お得です。
- 年間プランの活用: 年間プランに登録すると、料金が20%割引されます。
- リラックスモードの利用: ProプランとMegaプランでは、動画生成もリラックスモード(待ち時間が発生する代わりに無制限)で利用できます。


























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