2025年3月26日(現地時間)- Autodeskは、3Dアニメーションソフトウェア の最新アップデートMaya 2026 をリリースしました。
新機能ハイライト
Maya 2026 では、モデリング、アニメーション、リギングなどの基本的な機能が強化され、群衆シミュレーション用の Golaem プラグインの追加、Bifrost 流体シミュレーションが追加されました。また、3dsMaxと同様にシェーダーのデフォルトが OpenPBR に変わり、Arnold や Sunstance プラグインなどの主要なコンポーネントもアップデートされています。
モデリングの強化
Maya 2026 では、ブール演算ノードに新しい「ボリューム(Volume)」メッシュモードが追加されました。また、STL ファイルのインポート・エクスポート時に単位を設定できる新しいダイアログが追加されています。
■ボリュームモデリング
ブール演算ノードに新しい「ボリューム(Volume)」メッシュモードが追加され、ボリュームモデリングが可能になりました。
このモードを使用すると例えば、ブロック状に作成した形状を結合し、クリーチャーやキャラクターのような有機的なモデルを作成できます。
「ボリューム」モードは、元の形状とフォームをアクセス可能で調整可能な状態に保つため、必要に応じて結果を微調整できます。出力メッシュは、Maya 内の他のツール(リトポロジーやスカルプトツールなど)と組み合わせて使用して、トポロジーを整えたり、さらに改良したりできます。
ブール演算ノードの「ジオメトリモード」ドロップダウンから「Volume」を有効にすることができます。「ブール演算スタック」を使用して、入力オブジェクトの表示モードを変更することも可能です
「Volume」を選択すると、オブジェクトはブール演算が計算されるボリュームに変換されます。その後、ブール演算の結果はメッシュ化されたポリゴンに戻されます。ボリュームベースのメッシュは、ユニオン(和集合)、差(A-B)、差(B-A)、交差(積集合)のブール演算のみ利用可能です。
「ボクセルサイズ(Voxel size)」は、メッシュの細かさを調整するパラメータです。値を小さくすると、よりシャープなディテールが得られますが、ポリゴン数が多くなります。デフォルトのボクセルサイズ(1.000)で、通常ほとんどの詳細を捉えますが、ブール演算オブジェクトのサイズによって異なります。極端に小さい値を設定すると、Maya から警告が表示されることがあります。
■単位を設定するための STL インポート/エクスポートオプション
新しい単位変換ダイアログを使用して、STL ファイルをインポートおよびエクスポートできるようになりました。
STL ファイルには事前定義された単位がないため、これらのオプションを使用すると、データは Maya との間で期待どおりに変換されます。
コンテキスト内でアニメート
コンテキスト内でアニメートは、カットをアーティストの作業環境に直接取りこむことができる Maya と Flow Production Tracking を接続する Flow 連携機能です。
この機能により、アニメーターやその他のショットベースのアーティストは、自分の作ったアニメーションが前後のカットとスムーズにつながっているかを確認したり、必要に応じて修正したりすることができるようになります。
また、レイアウトやVFXなど、制作の他の工程の映像も参照できるため、自分の作業が全体の中でどのように位置づけられているかを理解しやすくもなります。
リギングとキャラクターアニメーションの強化
リガーとアニメーター向けに、ユーザーから要望の多かったさまざまなアップデートと改善が行われました。
■ML Deformer の改善
- シェイプトレーニングの改善: デフォーマのトレーニング時に、新しい「トレーニング中に主要シェイプを調整する(Tune Principal shapes during training)」モードが利用可能になりました。これにより、主要シェイプがパラメーター化され、トレーニング中に調整できます。これは、すべてのトレーニングポーズが SVD 分析に適合しない場合に特に、結果を改善できます。
- サーフェスの学習: トレーニングウィンドウに新しい「習サーフェス(Learn Surface)」オプションが追加されました。これにより、ノイズの多い結果を改善できます。
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- ダイナミックローディングがすべてのトレーニングオプションで機能するようになりました。
- カスタマイズ可能なシェイプ解析: ポーズデータの量が割り当てられたメモリ量を超える場合に、「シェイプの解析(Shape Analysis)」を使用して主要シェイプのトレーニング方法をカスタマイズできるようになりました。
- ML Deformer のプリファレンスで、トレーニングポーズデータに特定の量のシステムメモリを割り当てることができるようになりました。
modelPath
がメタデータから削除され、exportSurfaceInformation
、surfaceFrameMap
、surfaceRepresentation
、surfaceFrameSize
、usesPrincipalShapes
、shapeConstructionOption
、modelDefinition
が追加されました。

■メッシュ比較
メッシュ比較を適用(Apply Mesh Compare)を使用して、ヒートマップを使用して 2 つのメッシュ間の違いを視覚化できるようになりました。
これは、元の形状と目標の形状がどれくらい異なっているかを示す場所、またはデフォーマが最も多くの処理を行っている領域を示すことができるため、ML Deformer と組み合わせると特に便利です。
群衆シミュレーションプラグイン Golaem が利用可能に!
Maya 用の群衆シミュレーションおよびキャラクターレイアウトプラグインである Golaem が、Media & Entertainment Collection の一部として利用可能になりました。
Golaem は、昨年Autodesk が買収したツールです。過去15年間、Golaemは、コマーシャル、エピソード作品、長編映画、ゲームなど数々のプロダクションに使用されており、高い評価を受けてエンジニアリングエミー賞も受賞しています。
Golaem を使用することで、戦闘シーン、街中の人込み、スタジアムの観衆など、リアルな群衆やアニメーションキャラクターで3D世界を満たすプロセスを簡略化することができ、ショットに合わせて数人から数千人までの多数のキャラクターやクリーチャーを演出できます。
以下は Golaem の主な機能の一部となります。
- 視覚的な多様性: 独自のキャラクターをインポートしたり、プリセットされたキャラクターを使用したりして、ジオメトリ、シェーディング、体型分布のルールを作ることで、ショットに合わせて数多くのユニークなバリエーションを簡単に作成できます。
- 配置ツール: ワンクリックでの配置や、密度テクスチャのペイントなど、様々な方法でスタジアムの観客や群衆をシーンに簡単に配置できます。
- 行動およびトリガーエディター: 用意された行動パターンをドラッグ&ドロップするだけで、キャラクターに動きを与えたり、障害物を避けさせたりできます。また、特定のエリアや時間に基づいて反応させることも可能です。
- プロシージャルアニメーション: 組み込みのエンジンを使って、キャラクターの体型に合わせてモーションを自動調整したり、地面への接地を自然にしたり、複数のモーションを混ぜ合わせたりできます。
- パスプランニングとナビゲーション: キャラクターは周囲の環境を認識し、ナビゲーションメッシュを使うことで、指定された場所への経路を自動的に計画し、他のキャラクターや障害物を避けながら移動できます。
- 高度なビヘイビア: 服や髪の動き、物理演算によるリアルな表現、都市での交通シミュレーション、魚や鳥の群れの動きなど、豊富な種類の高度な行動が利用できます。チャンネルオペレーターを使って、独自の行動を視覚的に作成することもできます。
- キャラクタープレビズと反復ワークフロー: Mayaのビューポートでスキニングされたキャラクターの動きがすぐに確認でき、他の作業に影響を与えることなく、いつでも編集できます。
- レイアウトツール: Golaem シミュレーションの調整や、シンプルなシーンの作成時に、キャラクターを個別に簡単に操作・カスタマイズでき、ショット制作を効率化できます。変更は非破壊的なので、後から再調整も可能です。
- プロシージャルレンダリング: MayaのArnoldでレンダリングできるだけでなく、V-Ray、RenderMan、Redshift、Guerilla Renderといった他のレンダラーとも連携でき、プロキシを通じてシーンを軽量に保ちながら効率的なレンダリングが可能です。
- 完全なエコシステム: Mayaで作成したシミュレーションを、3ds Max、Houdini、Unreal、Katanaなどの他の主要な3Dソフトへプラグインを使ってシームレスに移行でき、USD、Alembic、FBXなどの業界標準ファイル形式もサポートしています。

Behavior and Trigger Editor

Layout Tool
デフォルトのサーフェスシェーダーがOpenPBRに
OpenPBR が Maya のデフォルトのサーフェスシェーダーになりました。
OpenPBRは、2023年アカデミーソフトウェア財団によって発表された新しいオープンソースのシェーディングモデルです。AutodeskとAdobeによって作成され、Autodesk Standard Surface と Adobe Standard Material の後継なるべく開発されていたものです。
OpenPBR サーフェスは、Autodesk Standard Surface と Adobe Standard Material に基づいた物理ベースのサーフェスモデルで、実績のある 2 つのモデルの進化形です。特に優れた光沢/ファズモデルや改善された金属反射率のパラメーター化など、多くの改善が導入されています。
Arnold for Maya 5.5.0
Maya 2026 には Arnold 7.4.0.0 Core が導入された MtoA 5.5.0 が付属しています。
Maya用プラグインには以下のような機能強化が行われています。
- 複数の選択されたメッシュから複数のメッシュライトを作成: メッシュライトの作成メニューコマンドで、選択された各メッシュに対してメッシュライトが作成されるようになりました。
- レンダーテクスチャへのログ追加:
arnoldRenderToTexture
コマンドと UI に、問題をデバッグするためのレンダーログを生成できる新しいオプション-log
が追加されました。 - AOV ノードへの layer_name パラメーター追加: AOV のレイヤー名を設定する機能が、AOV エディタと AOV ノードに追加されました。これにより、出力 EXR で別々の名前で表示される同じ AOV を複数回宣言できます。
- Alembic のモーションキーをシーンに一致:
aiStandin
ノードに、Alembic プロシージャルのモーションキーの数を現在のシーンと同じ数に設定する新しいabcUseSceneMotionKeys
パラメーターが追加されました。 - USD の機能拡張
- MayaUSD エクスポートでルートプリミティブをサポート: MayaUSD でエクスポートする際にルートプリミティブを設定すると、Arnold ノード (ライトなど) でそれが考慮されるようになります。
- USD へのエクスポート時に追加のプリムを登録: Maya USD を使用して USD にエクスポートする際に、Arnold によって追加された追加のプリムが確実にエクスポートされるようになりました 。
- MayaUSD プロキシシェイプで Hydra パラメーターを公開:
usdProxyShape
オブジェクトの属性エディタに Arnold セクションが追加され、いくつかのパラメーターが含まれています。新しいHydra
属性を使用すると、Hydra フレームワークを通じてレンダリングしたり、Hydra 生成プロシージャルを使用したりできます。 - USD ノードの Arnold パラメーターがアンドゥ可能に: MayaUSD スキーマにおける可視性、両面性、細分割反復などの Arnold バイト型属性の変更がアンドゥ可能になりました。
Arnoldコアのアップデート内容は以下の記事をご覧ください。v7.3.5-v7.4.0が今回の新機能となるかと思います。
Bifrost 2.13.0.0
Bifrost 2.13.0.0 には、グラフ内で液体を直接シミュレートする機能と、その他多くの新機能が含まれています。
2025.3アップデートでは、Bifrost 2.11が含まれていたと思うので、ここでは、それ以降の新機能を紹介したいと思います。
グラフ内での流体シミュレーション
FLIP (Fluid Implicit Particle) ソルバーを使用して、液体を Bifrost グラフ内で直接シミュレートできるようになりました。
新しいソルバーは、従来の Bifrost Fluids プラグインで利用可能だった機能の多くに対応しており、いくつかの新機能も利用可能となっています。
煙、火、雪、およびその他のグラフ内のシミュレーションと同じプロシージャルフレームワークを共有しており、従来のメニュー駆動型のインターフェースよりも優れたカスタマイズ性と柔軟性を提供します。Bifrost ブラウザからサンプル液体シーンが利用可能なのですぐに試してみることができます。
主な機能は以下の通りです。
- 適応解像度により、必要な場所にのみディテールを追加できるため、計算時間とメモリ要件が軽減されます。
- 高速移動する液体に、粒子ベースの泡を追加できます。
- カラーセットなどのソースプロパティに基づいて色付きの液体を放出したり、時間が経つにつれて色が混ざり合うようにしたりできます。
- 回転コライダーの速度推定が改善されました。
- 結果は .bob ファイルを使用してキャッシュできます。
現在、このソルバーは大規模な非粘性流体に最適です。
従来の Bifrost Fluids プラグインは、古いシーン用にまだ含まれています。例えば、Bifrostで海洋シミュレーションシステムであるBOSS (Bifrost Ocean Simulation System) によって作られた海面をガイドとして、液体シミュレーションを作成したい場合には、新しいグラフベースの液体ソルバーだけでなく、従来のプラグインも必要となります。
Bifrost リギングマニピュレーターを設定するには、Maya のトランスフォームオブジェクトに、入力から出力へと接続された「manipulator」メッセージ属性が必要です。Bifrost ブラウザにある limb_module
グラフが更新されており、動作する例を確認することができます。
Flow Wedging
Flow Wedgingは、Maya 2025.3 アップデートでテクノロジープレビューとして導入された Bifrost グラフの出力をウェッジングするのに役立つプラグインです。
Flow Wedging を使用すると、Bifrost グラフの準備後、パラメータのバリエーション(「ウェッジ」)を持つシミュレーションをクラウドに送信することで、コンピュータのリソースを解放して、結果を待つ間に他の作業を行うことができます。ジョブが完了したら、ダウンロードしたキャッシュファイルを比較し、必要に応じて反復処理を行うことができます。
Bifrost 2.12.1.0では、Flow Wedging がテクノロジープレビューから完全な機能に移行しました。
いくつかの新機能の更新が行われており、トークンベースのクラウド機能として使用できるようになったため、Maya 2025 以降のバージョンの Bifrost 2.12.1.0 でアクセスできるようになりました。以前のバージョンはサポートされなくなったことに注意してください。Mac OS では、ARM64 CPU のみがサポートされています。
Flow Wedging の最新の機能更新には、次のものが含まれます。
- ジョブを送信するときに、テクスチャ、USD ジオメトリ、Alembic ジオメトリなどのファイルの依存関係を含めることができるように。
- プレビューレンダリングの既定の代わりに、シーンのレンダー設定のイメージ解像度とファイル形式を使用できるように。
- Maya のフローグラフエンジンメニューの名前が単に Flow に変更されました。
- Flow Wedging を使用してさまざまなオプションを検討した後、好みの設定に簡単にロックできるようになりました。編集 > ウェッジを適用(Edit > Apply Wedge) を選択すると影響を受けるノードのリストが表示され、続行する前に確認または除外できます。
Flow Wedging はクラウドサービスであり、Autodesk アカウントに Flex トークンが必要です。消費されるトークンの量は、計算時間に基づきます。キャッシュ結果は30日間ダウンロード可能です。
Flow Wedging を試したい方向けに、新しい動画プレイリストが用意されており、使用方法を学ぶことができます。
その他のアップデート
■リギングの更新
グラフでのリギング機能は引き続き開発が進んでいます。今回のアプデ―トでは、Bifrost リギングマニピュレーターが追加され、Maya のビューポートで Bifrost リグをより自然に操作できるようになりました。
Maya でトランスフォームコントローラーを選択し、移動などのマニピュレーションツールをアクティブにすると、入力コントローラー(オペレーターマトリックスを駆動)が選択されて変更されますが、マニピュレーターではワールド出力位置に描画されます。この仕組みにより、Maya の依存関係グラフにおけるサイクルが回避されます。

■テクスチャのベイク処理
新しいテクスチャベイク処理コンパウンドが導入されて、3D 空間からサンプリングしたデータを2Dイメージに書き込むプロセスが簡略化されました。
新しいプロセスを見る
- 新しい
create_texture_samples
ノードを使用して、ジオメトリの UV 座標ごとに 1 つまたは複数のサンプルを生成します。UDIM およびその他のテクスチャ タイル形式がサポートされています。 - 必要な RGB または RGBA データを収集します。たとえば、プロパティの場所でそのプロパティを直接サンプリングしたり、そこからレイキャストしたりできます。テクスチャ コンパウンドでは解釈済みの自動ポートが使用されるため、入力として複数のデータ タイプ(フィールドなど)を使用できます。
- 必要に応じて、新しい
accumulate_color_texture_samples
ノードを使用して、時間の経過とともに値を追加またはブレンドすることができます。このノードを使用すると、液体がサーフェスに接触した場所を追跡するウェットマップなどを作成できます。 - グラフ内にテクスチャ オブジェクトを作成するには、新しい
bake_texture_samples
ノードを使用します。 write_texture
を使用してテクスチャをファイルに保存するか、新しいtexture_sample_scope
を使用してビューポート内でテクスチャを視覚化し、診断することができます。
■機械学習ノード
機械学習ノードは、シミュレーション、変形、モーション制御、および Bifrost グラフのその他のエフェクト用にカスタマイズされた AI ベースのソリューションを作成するのに役立ちます。
たとえば、既知だが時間のかかる計算をより高速な推定に置き換えたり、サンプリングされたデータに基づいて未知の関数の結果を予測することができます。

■フラクタルな乱れ
エアロシミュレーションに乱流のディテールを追加するのに役立つ新しい fractal_disturbance_field
に基づく新しい fractal_disturbance_influence
が追加されました。
これは、特に voxel_fog_density
や voxel_velocity
などのプロパティを使用して影響を調整して、乱れの影響が最も強い場所を定義することができ、特に煙の塊の大きくて滑らかな部分を細かく分解するのに役立ちます。

■さらに….
- テクスチャの改善: テクスチャオブジェクトが改良され、画像とサンプリング情報を持つようになりました。これにより、スキャッタリングや変形といったエフェクトを、より簡単にグラフ内で制御できます。UDIM形式などもサポートされ、グラフ内のテクスチャデータをファイルに保存する新しいノードや、画像の読み込みを速くする仕組みも追加されました。
- タイムライン情報:新しい
timeline_info
ノードは、シーンのタイムスライダの開始値と終了値、およびアニメーション範囲を提供します。 - データブラウザでのソートが大幅に高速化されました。
- ノードの名前変更:ノード名の自動変更が改善されました。たとえば、scalar_to_vector3 ノードをコピーして貼り付けると、結果の名前は scalar_to_vector4 ではなく scalar_to_vector3_1 になります。これにより、グラフの読みやすさが向上します。
- 多数の新しいノードの追加。
- 多数の新しいサンプルグラフとサンプルグラフの更新。
USD for Maya の改良
USD for Maya 0.31 で、ライトリンキングがサポートされるようになりました。
その他のアップデートをみる
- ライト視点でのライティング: 選択したライトの位置と方向を基準に、ライティングを調整できるようになりました。
- 軸と単位の自動変換: USD ステージ読み込み時に、軸と単位を Maya のシステムと自動的に合わせることができます。
- アウトライナでのプリミティブ検索: アウトライナで特定のプリミティブを検索できるようになりました。
- アウトライナでのクラスプリミティブ表示: アウトライナでクラスプリミティブを表示するオプションが追加されました。
- アトリビュートエディタでのスキーマ追加・削除: プリミティブに対してスキーマを追加したり削除したりできるようになりました。
- アトリビュートエディタでの Arnold プロパティ追加: プリミティブに Arnold 固有のプロパティを追加できるようになりました。
- シーケンスレンダーでの USD カメラサポート: レンダーシーケンサーで USD カメラが使えるようになり、USD ベースのワークフローとの連携が向上しました。
LookdevX for Maya の改良
LookdevX 1.7.0 for Maya では、公開ワークフローの改善、相対パスのサポート、新しい生成テクスチャ API が導入されています。
■新しい生成テクスチャAPI
C++ または Python プラグインを作成することで、選択したジェネレーティブ AI サービスを LookdevX に簡単に統合できる新しい API が追加されました。
■その他の改良
- パブリッシュワークフローの改善: パブリッシュ方法を制御する設定パネル、ディスク上のコンパウンドをロードするためのグローバルパス(複数設定可能)、グラフ内のコンパウンドインスタンスを編集可能にする機能が追加されました。
- MaterialX 書き出し時の相対パスのサポート: MaterialX ドキュメントを書き出す際に、相対パスを使用できるようになりました。
- OpenPBR が既定のマテリアルに: Maya 2026 の新しい既定マテリアルとして OpenPBR が採用されました。MaterialX や OpenUSD との互換性があります。
- USD が v24.08 に更新: LookdevX で使用される USD のバージョンが v24.08 にアップデートされました。
Flow Retopology for Maya 1.3
Flow Retopology は、2025.1アップデートで追加された機能で、リモートクラウドコンピューティングを利用してリトポロジー処理をすることができるツールです。
以前は、スタンドアロンコンポーネントとしてダウンロードする必要がありましたが、Maya 2026 にはFlow Retopology が含まれるようになり、月あたり50のジョブをこなすことができます。
その他の新機能
このリリースの Maya には、以下の変更と改善も含まれています。
- Substance 3.0.4:Maya 向けの Substance 統合機能がバージョン 3.0.4 に更新されました。詳細は更新されればこちらから確認することができるようになるはずです。
- カラーマネジメント:OpenColorIO が OCIO v2.4.1 にアップデートされました。 さらに、従来の SynColor カラーマネジメントシステムはサポートされなくなりました。
- WebM のサポート:プレイブラストを .webm ファイルとしてエクスポートできるようになりました。さらに、イメージプレーンとカメラシーケンサーがこの形式をサポートするようになりました。
- 単位なしの計算ノード:単位なしの計算(math)ノードが追加され、DoubleLinear (距離) 属性のノードは非推奨に(既存シーンとの互換性は維持)。また、一部の計算ノードタイプがリネームされました。
価格とシステム要件
Maya 2026 は、Windows 11, 10(1809以降)、Linux® Red Hat® Enterprise 8.6 WS、Rocky Linux 8.6とmacOS 13.x,12.x, 11.xで利用することができます。
より詳しいシステム要件はこちらから
価格はサブスクリプション形式で、36,300円/月、286,000円/年、858,000円/3年です。42,900円/100トークン~の従量課金制のFlexオプションも利用可能です(24 時間ごとに 6 トークン消費)。
最新価格の確認はこちらから
また、Mayaは、AutodeskのMedia & Entertainment Collectionの一部としても利用可能です。
さらに、条件にあてはまる方はIndieライセンスを購入することが可能で価格は47,300円/年です。
Indieライセンスの購入はこちらから
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