2024年5月16日(現地時間)Sparseal は、アートに特化したiPad用3Dデータ編集アプリ『Uniform』をリリースしました。
Uniformとは
Uniformは、パフォーマンスとカスタマイズに重点を置いたiPad用汎用3Dエディターアプリです。
このアプリでは、ハイポリスカルプト、テクスチャ付きローポリモデル、法線マップ、PBRペイントとレイヤリング、2D画像、最終レンダリングの作成といった様々な3D編集作業を行うことができます。iPad
に最適化された高いパフォーマンスで3Dアセットを最初から最後まで作成したり、既存のパイプラインと組み合わせて使用することが可能です。
Uniform 1.0 is now available on the App Store for iPad. pic.twitter.com/4Pik9kCRuu
— Sparseal (@sparseal) May 15, 2024
主な機能
主な機能は以下の通りです。

テクスチャペイント
3Dモデルに直接、またはUVエディター上の2Dキャンバスに、高性能なブラシツールで手描きテクスチャを作成できます。フラットシェーディングやUnlitシェーディング、レイヤーブレンドモード、非破壊マスキングなど、多彩な表現が可能です。プロジェクションペインティングにも対応し、モデルの表面に画像を投影するようにペイントすることもできます。

ハイポリスカルプト
数百万ポリゴンにも及ぶ高精細なモデルを、GPUアクセラレーションをフル活用して快適にスカルプトできます。プロシージャルレイヤーやフィルター、サブディビジョンレベルといった強力な機能により、複雑なディテール管理もできます。また、VDM、テクスチャブラシ、スタンプなども活用できます。

ピクセルアート
ピクセルグリッドを完全にコントロールし、ドット単位での精密なペイントが可能なツール群により、ローポリモデルのピクセルアート制作ができます。3Dと2Dの両方で精密なペイントが可能で、手動でのUVピクセルスナップやグローバルカラーパレットも利用できます。

ノーマルマップオーサリング
ゲーム対応モデル上で直接スカルプトツールを使い、ノーマルマップを編集できます。ベイキングやハイポリメッシュを介さずに、リアルタイムプレビューを確認しながら作業を進められるため、ゲームアセット制作のワークフローを大幅に高速化します。ノーマルマップをジオメトリに変換したり、ベイキングエラーを修正したりすることも可能です。

リトポロジー
CozyBlanketのペンツールやポリビルドツール、円柱コンターツールなどを活用し、ハイポリモデル上に直接描画するようにローポリメッシュやパネルを作成できます。トポロジーを完全に制御し、OpenSubdivプレビューにも対応しています。

ポーズとシェイプキー
強力なマルチオブジェクトツールでシーン全体を変形できます。Uniformのパフォーマンスにより、ハイポリメッシュのポージングも迅速に行うことが可能です。自動ポーズツールやエラスティックデフォーマー、トポロジーリラックス機能などが利用可能です。

スタイライズされたヘアのデザイン
高性能なカーブツールを駆使して、スタイライズされた髪の毛を効率的に作成できます。スカルプトツールと組み合わせることで、髪全体の流れを直感的に調整可能です。カスタム編集可能なプロファイルや直感的なカーブギズモ、プロシージャルエフェクトも特徴です。

SDFボリュームモデリング
SDF(Signed Distance Fields)ソリッドボリュームを用いて、滑らかでクリーンなサーフェスを効率的に作成できます。ハードサーフェスモデルや3Dプリント用モデルの制作に最適です。最適化されたSDFレンダリング、ブーリアン演算、ブレンドモード、グループ化、SDFからメッシュへの変換機能などを備えています。

布のシミュレーション
インタラクティブな物理ソルバーにより、布やソフトボディの物理演算をシミュレートできます。ロープシミュレーションや圧力、せん断力なども扱え、高性能なクロスソルバーにより、ハイポリメッシュにさらなるディテールを生成できます。

ローポリメッシュモデリング
手動でのUVマッピングやシェーディング法線の制御が可能なローポリゴンモデリングに対応。ハイポリスカルプティングのベースメッシュや、テクスチャ付きのゲームアセット制作に適しています。プロシージャルメッシュプリミティブ、押し出し、ループ挿入、マージツール、手動シームマーキング、UVパッキングなどの機能があります。

照明とレンダリング
パストレースによるリアルタイムGI(グローバルイルミネーション)に対応し、PBRマテリアルやソフトシャドウを含むリアルなライティング設定が可能です。シーンライトミキサーやマルチビューポートにより、リアルタイムでの調整が行えます。

ベイキングとデータ処理
ジオメトリからテクスチャへ、テクスチャ間、テクスチャからジオメトリへと、様々な形式でのデータベイキングが可能です。アンビエントオクルージョンデータの生成や、カスタムエクスポーターによるゲームアセットのテクスチャとサイズの自動最適化も行えます。テクスチャUVリマッピングやノーマルマップベイキングもサポートします。
すぐに使える 200 以上のツールを搭載
すぐに使える 200 以上のツール、プリセット、構成オーバーライドが用意されており、すべて便利なタグが付けられ、ギャラリーから検索できます。
ゲームアセット作成のための完全なパイプライン
Uniformは、初期コンセプトからエンジン対応の実装まで、ゲームアセット作成のための完全なパイプラインを提供します。
ローポリモデリングとUVアンラッピング、リトポロジー、ハイポリからローポリへのベイキング、テクスチャ間ベイキング(ノーマルマップ、AO含む)、そしてテクスチャとノーマルマップを自動的に単一セットのマテリアルに結合するエクスポート最適化機能を備えています。
特にノーマルマップスカルプティングシステムは、ハイポリスカルプティングとベイキングプロセスを省略し、ワークフローを簡素化してくれます。
パフォーマンスを重視した設計
Uniformは最新のハードウェアとアーキテクチャを最大限に活用するためにゼロから設計されています。
CPUとGPU間の同時メモリアクセスをネイティブサポートするユニファイドメモリ、GPUアクセラレーションによるスカルプティング・ペイントブラシ・フィルター・デフォーマー・レイヤーコンポジター、毎秒数百回の更新を処理できる最小限の遅延を実現したブラシ、大規模シーンでの最適化されたローカル更新のための精密なシーングラフなどが特徴です。
これにより、アグレッシブスムーズ、リアルタイムのパレット編集、数千万アクティブポイントでのエラスティックデフォーマー、数十万ポイントでのインタラクティブシミュレーションといったリソース集約型の機能がリアルタイムで可能になります。
Uniform tool and layering system is now fully GPU accelerated.
— Sparseal (@sparseal) March 15, 2024
You can use large sculpting and painting brushes, surface filters, deformers and procedural layers on meshes with millions of polygons without any input lag or shuttering. pic.twitter.com/NqqMCVeNXL
高度なカスタマイズ機能
ツール設定、UI要素、入力方法はすべてワークフローに合わせて調整することができます。
ウィジェットのドラッグ&ドロップによるインターフェース再設計、パネルの再配置、カスタムツールバーの作成、ショートカットやツール設定の完全なカスタマイズが可能です。
UIレイアウト、ツールプリセット、アセットライブラリ、入力マップを含む設定全体を単一のプロファイルファイルにパッケージ化し、共有・切り替えができるポータブルな作業環境を実現しています。

タブレットUI

クラシックUI – 説明を詳しく見る
高度なリアルタイムレンダリング
Uniformのリアルタイムビューポートは、カスタマイズ可能なサーフェス表示と最終フレームレンダリングの両方をサポートします。
ボリューム、色、光の寄与を重点的に分析するためのビューポート設定間をシームレスに移行できるダイナミックサーフェスビューや、NPRコンポジションを直接作成できる機能があります。また、リアルタイムパストレーシングによるグローバルイルミネーション、PBRマテリアル、ソフトシャドウ、サブサーフェススキャタリング、最適化されたSDF評価など、物理ベースレンダリングにも対応しています。
マルチコンテキストワークスペース
Uniformワークスペースファイルには、複数のシーン、オブジェクト、ビューポート、レイアウトが含まれます。
オブジェクトはリアルタイム更新により異なるシーン間でインスタンス化でき、シーンの複製も簡単です。ビューポートごとに固有のエクスポート設定やレンダー設定を構成し、複数の出力構成を単一ワークスペースで維持したり、複数のエクスポート構成を同時に処理するバッチエクスポートも可能です。
さらに、異なるビューポート間でカメラの動きをリンクしたり、ビューポートを重ねて参照画像としたり、別ウィンドウに分割して同時編集したりするマルチカメラ制御もサポートします。
アップデート情報
リリースノートの追加機能のみ抜粋
バージョン 1.4.x
詳しい情報は以下の記事をご参考に
バージョン 1.4.3 (2025年5月8日)
- GLTF exporterにマテリアルデータの重複排除機能が追加
- ツールのためのより高速な深度計算
バージョン 1.4.2 (2025年5月4日)
- procedural objectsへのcamera focusをサポート追加
- symmetry passesが無効な場合にSymmetrize toolに情報メッセージが追加
- Swap Color commandが追加
バージョン 1.4.1 (2025年4月28日)
- WireGraph SDFに内部ブレンディングが追加
バージョン 1.4.0 (2025年4月25日)
- 新しいSolidVolume objectを使用したSDF modeling機能が追加
- UV editingおよびUV mapping toolsが追加
- Object Data management機能が追加
- Apple Pencil Pro gesturesをサポートする、完全にカスタマイズ可能な新しい入力システムがVirtual Input Managerが追加
- 新しいUI rendering code追加。UIがより滑らかになり、アーティファクトが減り、更新が速くなり、ダーク/ライトテーマをサポート
- Brush stroke GPU batchingが追加 :半径が小さく複数のsymmetry passesを持つストロークが大幅に高速化
- 3D printing機能を追加 :world scale, viewport overlays, measure tools, STLおよび3MF exporters
- Brush overlays機能を追加:ブラシ用の動的エフェクトをより簡単に作成
- iCloud supportを追加:エクスポーターを設定してデータを直接iCloudに書き込む
- 新しいoverlay management機能を追加:モジュールを使用してviewport overlaysを手動で制御
バージョン 1.3.x
バージョン 1.3.9 (2025年1月8日)
- surface captureに、より説明的なエラーが追加
バージョン 1.3.3 (2024年12月31日)
- gallery intro launcher barsからのリソースのドラッグ&ドロップ機能が追加
- repository editingとsaving機能が追加
- read-only repositories機能が追加
バージョン 1.3.2 (2024年12月30日)
- combined mesh scene presetが追加
- 破壊的PBRペインティング用のpaint material override presetが追加
- launcher inspectorからリソースヘッダーを編集するオプションが追加
- galleryを開くときにauto grab focusする機能が追加
バージョン 1.3.0 (2024年12月23日)
- 新しいpanel management UIが追加
- path traced GIを備えた新しいdeferred viewport rendererが追加
- 新しいカスタマイズ可能なUI layout systemが追加
- procedural objects作成用のobject modules evaluatorが追加
- curve, wiregraph, primitives object gizmosが追加
- trim layout用のManifold solverが追加
- ambient occlusion surface processが追加
- projection paintingが追加
- 新しいoutliner inspectorが追加
- tap to select機能が追加
- 新しいmodule galleryが追加
- splash screenにrecent workspacesが追加
- viewportごとのScene Output settingsが追加
- Symmetrize node toolが追加
- symmetry overlaysが追加
- layer visibility機能が追加
- touch virtual keypadが追加
- transform gizmoにtrackball rotationが追加
- tree editor widgetが追加
- viewport modulesが追加
- Undo用の新しいsurface storage compressorが追加
- Transform Sequence Providerに筆圧サポートが追加
バージョン 1.2.x
バージョン 1.2.1 (2024年9月1日)
- Anchor Deformerを追加
- Color Filter tool presetを追加
- camera projectionsとworkspace shared camerasを追加
- 新しいinput settings categoryを追加
- trackpad scrollを追加
- Object Panel用の新しいUIを追加
- symmetry axisとradial symmetry用の新しいUI widgetsを追加
バージョン 1.2.0 (2024年8月20日)
- simulation componentsを追加
- simulation deformation overlayを追加
- simulation overlaysを追加
- 新しいsurface curvature moduleを追加
- Surface Transfer toolを追加
- アーティファクトなしで結合ノーマルマップエクスポートを生成する新しいPolyMesh combinerを追加
- PolyMesh Texture Proxy Editorとpanelを追加
- build mesh toolsを追加
- wind simulation deformation kernelを追加
- combined exporterにdilated pixelsを追加
- region boundary edge marking moduleを追加
- point fieldsにsize propertyを追加
- surface process kernelsを追加
- Value Map controlsを追加
- clusterizer modulesを追加、image clusterizerを最適化
- average blend brushにhardnessとwet mixパラメータを追加
- trim layout kernelにfill holesオプションを追加
- reverse layout toolを追加
- PolyKnifeにsymmetry supportを追加
- fill layersにalpha clippingを追加
- PolyMeshのベースレイヤーデータをクリアするコマンドを追加
- texture polymesh proxyにsurfaceおよびlayer stack componentsを追加
バージョン 1.1.x
バージョン 1.1.0 (2024年7月23日)
- GeoCurveおよびCurve object typesが追加
- surface transparencyが追加
- BuildCurve toolとmodulesが追加
- module stacksが追加
- 新しいoutlinerが追加
- profile editor object drawingが追加
- メインcolor pickersとtool gridを備えた新しいquick shortcuts panelが追加
- camera touch navigationでのview snappingが追加
- object data編集用のproxy editor panelsが追加
- Object inspectorが追加
- やり直し、元に戻す、tool galleryのクイックショートカットが追加
- 状態通知を処理する新しいpanelが追加
- base smooth strengthが追加
- physical rope solverが追加
- workspace background modulesが追加
- Rope Stabilizer override presetが追加
- element set generator stackが追加
- 新しいsplash screenが追加
- brush kernelとinput filter stacksが追加
- overrides用のpush merge modeが追加
- target nodesのUndoが追加
- graph based object type converterが追加
- 新しいresizing controlが追加、任意のコーナーからサイズ変更可能に
- surface view brightness controlが追加
- global pressure sensitivity settingsが追加
- object component inspectorsが追加
- 修飾キー付きのinput eventsをサポート
- 新しく高速なevalgraph component evaluatorが追加
- curve tilt control toolingを追加
バージョン 1.0.x
バージョン 1.0.5 (2024年6月16日)
- real time UI scaleが追加を追加
- デフォルトでモジュールの説明を非表示にするInterface Settingが追加
- Edge Marking toolsにすべてマーク/すべてクリアするジェスチャーを追加
- 保存データにWorkspace Origin positionが追加
- object data compressionが追加
- data management editorにオブジェクト統計が追加
- 複数パストランスフォームでのScene Instances creationをサポート
- グリッドにTransfer Node toolが追加
- 入力メッシュ法線からディスプレイスメントを生成するlayer generatorが追加
- Combined Exportersが追加
- ツールがアクティブなときにトランスフォームを表示するか何も表示しないかのオプションをgizmo providerに追加
- PolyMesh cube presetにデフォルト領域が追加
- Rope Volume Sketch tool presetが追加
- Replace Nodeに検索タグが追加
- object dbで詳細統計を表示するトグルが追加
- viewportでマスクをプレビューするためのLayer Mask domain renderingが追加
- ツールがアクティブなときにマスクプレビューを表示する設定をが追加
- タッチショートカットの代替としてshortcuts viewが追加
- ツールアイコンを編集するオプションが追加
- ToolGrid groupsのアイコンと名前を編集するオプションが追加
- トランスフォームツールからシーンピボットを移動するためのmodifier overridesが追加
- scene pivot toolに「On Surface」と「On Volume」のoverridesが追加
- .obj法線からのcustom normal importが追加
- PolyMesh to Image converterが追加
- boundary graph layout element providerにプレビューが追加
- graph layout toolsにsurface target moduleが追加
- Grid Fill graph layout kernelが追加
- spatial split clusterizerに部分的な可視性サポートが追加
- pose deformerに複数の変形コンポーネントを処理するサポートが追加
- マルチメッシュ、マルチオブジェクトをサポートする新しいPose Brush deformerが追加
- オブジェクト変換操作をカスタマイズするためのObject Converter Provider modulesが追加
- triplanar layerにカラーテクスチャが追加
- layer properties inspectorにスクロールが追加
- LastSelectedObjectProviderが追加
- Gizmo Duplicate toolとIndex Entryが追加
- シンプルショートカットビューのMod labelsにマージンが追加
- TMNodeCreator moduleにUse Reference Symmetryが追加
バージョン 1.0.3 (2024年5月27日)
- hole fill graph layout kernelを追加
- bridge fill tool presetを追加
- ディスク作成のメインプロパティとして頂点数を追加
- symmetrize evaluatorを追加
- PolyMeshにmesh evaluatorを適用するサポートを追加
- 非表示のためのOutliner Iconを追加
- Reverse Layout kernelを追加
- curve spline viewport shapeを追加
- selection generator toolsとmodulesを追加
- Region Surface Selection Generator presetを追加
- Color Surface Selection Generator presetを追加
- layer generatorsを追加
- 既存のテクスチャをペイントしたり、ノーマルマップをスカルプトしたりするためのtexture importer layer generatorsを追加
- 新しいAutosave Managerを追加 (workspace managerの新しいタブから管理可能)
- 新しいgrid management systemを追加 (grid editorから複数のグリッド定義をロードおよび保存可能)
- ツール用の一時的なquick access temporary shortcutsを設定する新しいウィジェットを追加
- 常にカーソルプレビューを描画するためのDrawModeオプションをScene Cursor modelsに追加
- evaluatorsに可視性アイコンを追加
- SceneFlipDeformation toolを追加
バージョン 1.0.2 (2024年5月20日)
- 異なるドメインをエクスポートするSettingsが追加
バージョン 1.0.1 (2024年5月19日)
- trackballとturntable用のcamera controllersが追加
- layers viewにlayer typeが追加
- touch shortcutsにToggle interaction optionが追加
価格とシステム要件
Uniformは iPadOS 18.0以降で利用できます。
※Uniformは最新のiPadデバイスに最適化されています。一部の最適化は、2018年以前のiPadモデルでは利用できない場合があります。
※Uniformは、Apple Pencilで最適に動作します。タッチ入力のみの場合、一部の機能にアクセスできない場合があります。
価格は8000円(49.99ドル)です。


























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