アドビ、生成AIの新しいモデル 「Adobe Firefly Image 3 Foundation」モデルを発表 !

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2024年4月23日(現地時間) – アドビは、Adobe MAX London にあわせて Adobe Firefly Image 3 Foundation モデルを含む同社の Creative Cloud 製品の最新情報を発表しました。

MAX London での発表内容

Adobe MAX Londonで発表された内容は以下の通りです。

  • Photoshop:新しくなったPhotoshopは、生成塗りつぶし、生成拡張に 参照画像が追加され、クリエイターにさらなるコントロールを、すべてのユーザー提供します。画像全体の生成のような新機能は、白紙のページから素晴らしい結果までの距離を縮め、あらゆるスキルレベルの人々が創造性を飛躍させるためのツールとなります。
  • Firefly:Firefly Image 3 Foundation Modelは、FireflyのFoundation Image Modelに品質とコントロールにおいて大きく進歩しています。これには、より高品質な画像生成、プロンプトのより良い理解、新しいレベルのディテールと多様性、迅速なクリエイティブ表現とアイデア出しを可能にする大幅な改良が含まれます。詳細は後述。
  • Express:新しいAdobe Expressモバイルアプリが、ウェブとモバイルの全ユーザーに提供され、Adobe FireflyジェネレーティブAIを活用した機能が、何百万人ものコンテンツクリエイターの手に直接届くようになりました。テキストから画像、テキストエフェクト、ジェネレーティブフィル、テキストからテンプレートなどの機能により、クリエイターは魅力的な画像やデザインを即座に生成したり、人物やオブジェクトを挿入、削除、置換したり、シンプルなテキストプロンプトから注目を集める見出しを作成したりすることができます。
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2024年4月18日(現地時間)- Adobe は、生成AI「Firefly」を搭載した新しいAdobe Expressモバイルアプリの一般提供開始を発表しまし...
  • InDesign:Adobeは、クリエイターが毎日使用するワークフローにFireflyを直接導入し続けています。そして本日、Firefly Image 3 Foundation ModelがInDesignにも搭載され、テキストからの画像生成が可能となりました。これは、日常的な印刷物やデジタルパブリッシングのワークフローをスピードアップし、InDesignユーザーが素晴らしいコンテンツを瞬時に作成できるように、アイデア出しと作成を加速させます。
  • 企業向けの新しいクリエイティブ機能Adobeは最近、Adobe Firefly ServicesとCustom Modelsを発表し、ブランドがパーソナライズされたコンテンツを大規模に作成・制作する方法を根本的に変えました。さらに、企業はAdobe Creative Cloud for Enterpriseの最新版でFirefly Image Model 3のパワーを活用できるようになりました。新機能には、クリエイティブチームが製品やオブジェクトをシームレスにブレンドし、数秒で高品質な 生成シーンを作成できるようにする[Object Composites]や、Fireflyプロンプト、リファレンスアセット、共通ライブラリなどのテンプレートを作成し、企業全体で一貫性のある生成AIコンテンツを拡張できるようにする[Style Kits]などがあります。

以上が、Adobe MAX Londonでの発表内容となります。Adobe MAX Londonはこちらから

ここでは、Firefly Image 3 Foundation Modelについてもう少し詳しく紹介したいと思います。

 Adobe Firefly Image 3 Foundation モデル(ベータ版)

Adobe Firefly Image 3 Foundation モデルは、Adobeのクリエイティブ生成AIモデルファミリーの次期メジャーリリースとなる新しいモデルです。

Adobe Firefly Image 3 Foundation モデル(ベータ版)は、性能とコントロールを大幅に改良したものとなっており、品質な画像生成、プロンプトのより深い理解、より高いレベルのディテールとバリエーション、そして迅速なクリエイティブ表現とアイデア出しが可能です。また、最新バージョンの画像モデルでは、ライティング、ポジショニング、ディテール、テキスト表示などが強化され、これまで以上にフォトリアリスティックな画像品質を実現しています。

このモデルで可能となったことは以下の通りです。

●自動スタイライズ機能による新次元のクリエイティブな表現

新しいスタイルエンジンを搭載した Adobe Firefly Image 3 Foundation モデル(ベータ版)の自動スタイライズ機能では、より高品質でバラエティに富んだ出力が可能となり、生成する画像のスタイルをより自由にコントロールできます。画像出力には、さまざまなスタイル、色、背景、被写体のポーズなどが含まれ、クリエイティブなアイデアを生み出すための幅広いオプションが用意されています。

●「構成参照」と「スタイル参照」によるクリエイティブコントロールの強化

Adobe Firefly Image 3 Foundation モデル(ベータ版)の「構成参照」と「スタイル参照」機能により、卓越したユーザーコントロールと最先端のビジュアル品質が実現します。構成参照により、参照用画像の構成にマッチした新しい画像をすばやく生成できるため、完璧なプロンプトの作成のための試行錯誤が不要になります。また、スタイル参照では、より高品質な出力が実行されるため、ユーザーは生成されるスタイルをより自由にコントロールし、パーソナライズすることができます。これらの機能を組み合わせることで、ユーザーは画像の構成とスタイルの両方を参照し、素早くアイデアを形にすることができます。

●高品質な画像

Adobe Firefly Image 3 Foundation モデル(ベータ版)は、より高性能な照明、ポジショニング、バラエティによって、高品質な画像を提供します。人物のレンダリング(細かな特徴、さまざまなムードや表情)、複雑な構造、集合体も大きく改善しています。

豊富なディテールとプロンプトの精度

Adobe Firefly Image 3 Foundation モデル(ベータ版)は、テキストプロンプトとシーンをより深く理解しているため、長くて複雑なプロンプトを正確に反映し、より多くのディテールを含んだ画像生成が可能です。テキストレンダリングも改善され、明確なテキストディスプレイの画像生成が可能になりました。これにより、ポスターのようなアセットのアイデア出しがより効率的になります。

イラストとアイコンの幅広いスタイル

Adobe Firefly Image 3 Foundation モデル(ベータ版)は、出力におけるイラストを大きく改善し、アイコンやロゴ、ラスター画像、線画をすばやく作成できます。

利用について

Adobe Firefly Image 3 Foundation モデル(ベータ版)は、現在Adobe Photoshop(ベータ版)とAdobe Firefly web版で利用可能で、今年後半に一般公開される予定です。

Adobe Firefly web版で本日から利用できる Adobe Firefly Image 3 Foundation モデル(ベータ版)は、「テキストから画像生成」モジュールの「スタイル参照」や「構成参照」、「生成塗りつぶし」モジュールの新機能である画像拡大や縦横比の変更が可能な「生成拡大」などで利用できます。

アドビは、Adobe Fireflyを搭載した生成AI機能をアドビのアプリケーションで使うのに必要な生成クレジットの割り当てを含む、無料プランと有料プランを提供しています。

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責任あるイノベーションへの取り組み

Adobe Fireflyは、Adobe Stockなどのライセンスコンテンツを使って学習をしており、著作権や商標、ロゴなどの知的財産権(IP)を侵害しない商用利用のコンテンツを生成するよう設計されています。アドビは、多層的かつ継続的なレビューとモデレーションを行い、アドビのポリシーに反するコンテンツをブロック・削除し、Adobe Fireflyが生成したコンテンツに対するIP補償をユーザーへ提供します。

アドビは、説明責任、透明性に関する同社のAI倫理原則に従い、AIを開発することを約束しています。アドビの最近の調査では、米国の消費者の76%が、オンラインコンテンツがAIによって生成されたものかを知ることが重要と考えていることが分かりました。調査の詳細は以下をご覧ください。

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AI利用の透明性を確保するため、Adobe Fireflyで生成された画像すべてに、コンテンツ認証情報が自動的に付与されます。デジタルコンテンツの成分表示ラベルのように、コンテンツクレデンシャルは改ざん検知可能なメタデータで、作成または編集プロセスでAIが使用されたかどうかなど、デジタルコンテンツに関する詳細な情報を提供できます。

コンテンツクレデンシャルは、C2PAオープンスタンダードに基づいて構築され、アドビが主導するContent Authenticity Initiative(コンテンツ認証イニシアチブ、CAI)によってサポートされており、デジタルエコシステムの信頼性を高めるために、2019年に設立されました。現在、CAIはテック、政策、メディア企業、クリエイティブプロフェッショナル、研究者など、2,500人以上のメンバーを擁するグローバル連合に成長し、デジタルコンテンツに透明性をもたせるために協力しています。


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