Autodesk Arnold 7.3 がリリース!ノイズ除去の更新、MaterialXとOCIOサポートの改善など

プラグイン

2024年3月27日(現地時間)- Autodesk は、同社のグローバル イルミネーション レンダリング ソフトウェアの最新アップデート Arnold 7.3 をリリースしました。

 新機能ハイライト

Arnold 7.3.0 -7.3.1 は、ノイズ除去の更新、MaterialXとOCIOサポートの改善、USD 23.11との互換性、プロシージャル曲線のビューポート表示のAPIサポートおよび複数の最適化とバグ修正などが行われた機能リリースとなっています。

Arnold 7.3.0.0以降では、以前のバージョンのArnoldとのバイナリ互換性はありません。Arnoldの7.2.5.3およびそれ以前のバージョンに対してコンパイルされたシェーダー、プロシージャル、その他のプラグインはこのバージョンのArnoldと互換性がないため、更新して再コンパイルする必要があります。

プログレッシブディザサンプリング

Arnold がプログレッシブ レンダリングとアダプティブ レンダリングでディザ サンプリングをサポートするようになりました。ディザリングは、低い AA サンプル数でよりきれいなノイズ分布をもたらします。

Intel Open Image Denoise (OIDN)アップデート

Intel Open Image Denoise (OIDN) がバージョン 2.2.2 にアップデートされたことにより、CPU のパフォーマンスが 10% 向上し、いくつかの重要なバグが修正され、高周波数のディテールの処理が改善されました。

また、OIDN Denoiser イメージャで Auto/CPU/GPU を切り替えられるようになりました。さらに、Arnoldはログでデノイザーの正確なタイミング情報を提供するようになりました。

OptiX デノイザーは Progressive Negative AA パスで動作するように

OptiXノイズ除去イメージャが、低解像度のプログレッシブパス(AA < 0のレンダリング)をノイズ除去するようになりました。これにより、IPR のフィードバックがより高品質になることが期待できます。

MaterialX サポートの改善

Arnoldは、ArnoldノードとMaterialX標準ライブラリノードを混合したMaterialXノードグラフをレンダリングできるようになりました。ArnoldもMaterialX 1.38.8を使用するようになり、このアップデートによりMaterialX標準ライブラリの新しいノードが追加されました。

さらに、ArnoldシェーダのMaterialXノード定義が、スタンダードなサーフェスシェーダとボリュームシェーダタイプを使用するようになり、DCCでの使用やスタンダードライブラリシェーダとの混合が容易になりました。Arnold MaterialXシェーダのUIも、パラメータグループとノードカテゴリが追加されて改善されました。

発光とライトグループごとのAOV

ライトグループごとの間接AOVはエミッションを含まなくなりました。エミッションサーフェスは、「デフォルト」のライトグループ出力にのみ表示されるようになりました。シェーダでエミッションを使用する場合、ライト グループの AOV の合計がビューティ パスに加算されるようになりました。

USDの強化

このリリースでは、以下のようなUSDの強化が行われています。

  • USD 23.11への更新:USD ArnoldプロシージャルにはUSD 23.11のstaticバージョンが組み込まれています。USDの新バージョンに関連するすべての変更についてはUSD 23.11 Changelogを参照してください。
  • ライトインスタンス:Point Instancer でライトをインスタンス化できるようになりました。
  • Hydra のインスタンス上の可視性とマット:Hydra Render Delegate で、Arnold の可視性とマットのアトリビュートがインスタンス上で機能するようになりました。
  • カスタムプロシージャのライトリンク:YetiなどのカスタムプロシージャのRender Delegateでライトリンクが使えるようになりました。
  • ツールチップの改善: USD の Arnold ノードの DCC のツールチップが大幅に改善されました。
  • イメージャー(Imager)ノードのサポート: 新しい Arnold AI_NODE_IMAGER ノードタイプを USD でサポート。
  • ArnoldOptionsをUsdRenderSettingsとしてエクスポート:Arnold USDエクスポータが、ArnoldオプションノードをUsdRenderSettings、UsdRenderProduct、UsdRenderVarノードに変更。
  • 点のモーションブラー:velocities属性を持つ点がモーションブラーでレンダリングされるように。
  • 透過光線の深さのデフォルトを改善 :デフォルトの透過光線の深さを8に設定することで、デフォルトの設定がガラスでより良く機能するようになりました。またHtoAやMtoAなどの他のArnoldプラグインのデフォルトと一致するようになりました。

その他

  • OCIO環境変数の優先順位:OCIO環境変数は、ビルトインOCIO設定ファイルと同様に、Arnold OCIOカラーマネージャーで設定された設定ファイルよりも優先されるようになりました。
  • プロシージャルビューポート API のカーブ:AI_PROC_POLYGONSビューポートモードで、プロシージャがカーブノードを返すようになりました。
  • GPU 上の SSS でオートバンプを評価するように:sss_use_autobump オプションが有効な場合、オートバ ンプが GPU レンダラーの SSS 計算で評価されるようになり ました。
  • OpenColorIO 2.3.2 へのアップグレード
  • Alembicが1.8.5に更新
  • Autodesk Analytics プログラム: 新しいバージョンの Autodesk Analytics Program (ADP) が Arnold に統合され、安定性が向上しました。

その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから

価格とシステム要件

Arnold は、Windows 10以降、macOS 10.13 以降、Linuxで利用できます。一般に、Arnold は、Houdini、Maya、Cinema 4D、3ds Max、Katana が動作するほぼすべての64 ビットシステムで動作します。

より詳しいシステム要件の確認はこちらから

Arnold の購入価格は、1 ヵ月サブスクリプションが 7,700円、1 年サブスクリプションが 60,500円、3 年サブスクリプションが 181,500円です。


Arnold ウェブサイトへ

コメント

Translate »
タイトルとURLをコピーしました