2023年12月5日(現地時間) – Adobe は、After Effects 24.1(2023 年 12 月アップデート)をリリースしました。
新機能ハイライト
この最新リリースでは、3Dモデルの読み込み、3Dスナップ、画像ベースの照明、 GPUを使用した 3D レンダラーなど、3D関連の機能が追加されています。
3D モデルの読み込み
GLTFやGLB形式の3Dモデルファイルをインポートして、After Effectsのネイティブカメラ、ライト、その他の3Dレイヤーと同じ3D空間でレンダリングできるようになりました。3Dモデルファイルは、ローカルディスクや Creative Cloudライブラリからインポートできます。
また、最新のAfter Effectsベータ版では、OBJ 3Dモデルファイルをインポートすることができます。OBJ(Wavefront Object)は、よく使用さている3Dモデルファイル形式の1つで、コンポジションにインポートして、GLTFファイルやGLBファイルと同じアニメーションワークフローで扱うことができます。
画像ベースの照明
360度ハイダイナミックレンジ画像(HDRI)ファイルを光源として使用して、照明と影を補完しながら3Dモデルをシーンにリアルに配置できるようになりました。
画像ベースのライティング(IBL)は、画像ベースの環境マップでシーンを囲むことで、3Dレイヤー上にリアルな照明、反射、影を生成します。これにより、3Dオブジェクトが、アニメーションの求める環境に自然に溶け込んでいるように見せることができます。
360度のハイダイナミックレンジ画像(HDRI)ファイルを光源として使用し、補完的な照明とシャドウを使用して3Dモデルをシーンにリアルに配置します。画像ベースの照明では、画像を使用してシーンを画像ベースの環境マップで囲み、3D レイヤー上にリアルな照明、反射、シャドウを生成します。微妙な照明エフェクトでも強いシャドウでも、画像ベースの照明を使用すると、3D オブジェクトがアニメーションに必要な環境に自然に属しているかのように表示できます。
アドバンス3Dレンダラー
アドバンス3D(Advanced 3D ) は、高品質、GPU ベース、パフォーマンス重視の新しいコンポジションレンダラで、高品質なアンチエイリアスと透明度を持つ美しい3Dモーショングラフィックをレンダリングできます。
Advanced 3Dは、他のAdobeおよびSubstance製品と共有されるレンダリングエンジンをベースとしており、物理ベースのレンダリングのためにAdobe Standard Materialプロパティを使用します。
アドバンス3Dでは、以下のレンダリングが可能です。
- GLTF および GLB 形式で読み込まれた 3D モデル。
- HDRI ファイルを使用したリアルな画像ベースの照明とシャドウを実現する環境光。
- 押し出しテキストおよびシェイプレイヤー、カメラ、ライトなどの他の 3D レイヤー。
- 統一された空間における 3D モデルおよび他の 3D レイヤーの物理ベースのレンダリング。
- テキスト、シェイプ、ソリッドなどの 3D レイヤーのマテリアル。
2D/3D 相互運用性
3D モデルや押し出しテキストおよびシェイプなどの 3D アセットを、コンポジション内で 2D アセットと組み合わせることができるようになりました。After Effectsの柔軟性が向上したことで、2Dと3Dの要素を組み合わせて、より視覚的に魅力的なアニメーションを一つの空間で制作できます。
アニメーション化されたライトとカメラ
コンポジション内のGLBとGLTFモデルから、ライトとカメラを抽出できるようになりました。ライトとカメラのデータを含む3Dシーンを読み込むと、After Effectsが自動的に新しいライトとカメラのレイヤーを作成します。ライトまたはカメラがアニメーション化されている場合は、キーフレームも作成されます。
3D スナップ
3Dギズモの制限付きX、Y、Z位置ハンドルをドラッグしながら、3D空間でレイヤーをスナップできるようになりました。これには、3D位置ギズモのXY、XZ、YZコンボハンドルも含まれます。
3Dモデルレイヤーで作業しているときに、制約のあるスナップと制約のないスナップの両方を使用して、3Dレイヤーやオブジェクトを正確にピクセル単位で整列させ、配置することができます。
3D モデル駆動型エフェクト
3Dモデルレイヤーのレンダリングフレームをソースとして使用することで、2Dと3Dのワークフローを1つのコンポジションに統合できるようになりました。ディスプレイスメントマップ、ベクターブラー、計算など、他のレイヤーを参照できるエフェクトはすべて、3Dモデルレイヤーの「レンダリング時」フレームをソースとして使用できます。
このワークフローでは、3Dシーンの一部に2Dエフェクトを適用したり、ディスプレイスメントマップ(Displacement Map)、ベクトルブラー(Vector Blur)、計算(Calculations)など、別のレイヤーを参照するエフェクトを使って、高度にスタイライズされたレンダリングを作成できます。
こちらから3D モデル駆動型エフェクトの使用例を確認できます。
アニメーションプリセットの更新
プリセットが更新され、より現代的なデザイン要素を取り入れたアニメーションエフェクトが利用できるようになりました。設定プロセスの簡素化に重点を置いた刷新には、新しいプリセットの コレクションも含まれています。
After Effects で使用できるアニメーションプリセットのリストの確認はこちらから
その他すべてのアップデート内容の確認はこちらから
価格とシステム要件
After Effects 24.1は、Windows 10(64 ビット)日本語版 V20H2以降、macOS Monterey(バージョン 12)以降で利用できます。
より詳しいシステム要件はこちらから
After Effectsの単体プランは
- 年間プラン, (月々払い) — 2,728 円/月(税込)
- 年間プラン, (一括払い) — 28,776 円/年(税込)
- 月々プラン — 3,828 円/月(税込)
となります。
また、After Effectsは、6,248 円/月 (税込) のCreative Cloud コンプリートプランの一部としても利用できます。
詳しい価格はこちらから
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