スタンドアロンのリトポロジーとマップベイキングツール TopoGun 3 が正式リリース!

CGソフト

2023年10月3日(現地時間) – Pixelmachine は、TopoGun 3 の正式リリースを発表しました。

TopoGunとは

TopoGun は、スタンドアローンのリサーフェシングおよびマップベーキングアプリケーションです。

今日の3Dモデルの多くが、実世界でスキャンされたモデルから作成されているか、ブラシベースの3Dスカルプトアプリケーションを使用して作成されたデジタルスカルプトであるため、その性質上、高品質の3Dモデルは数百万ポリゴンを持っています。

TopoGun は、そういった高品質な3Dモデルをよりアニメーションに適したものにするため、ゲーム用やさらなるスカルプトやディテーリング用にローポリバージョンを作成するため、あるいは、より低いポリゴン数で高解像度の情報を扱うモデルの能力を向上させるために使用できます。

TopoGunのリサーフェシング機能は、デジタル3Dモデルのエッジフローを修正または再作成するのに役立ち、マップベイク機能は、高解像度の3Dモデルからさまざまな種類のテクスチャマップをベイクし、新しく作成した最適化メッシュに適用するのに役立ちます。

この度、長きに渡るベータ版やRC版を経て正式リリースとなりました。

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最新のTopoGun 3 の機能は以下の通りです。

主な機能

使いやすいインターフェース

インターフェイスはシンプルでわかりやすく、カスタマイズしやすくなっているので、ニーズに合わせて自由に変更することができます。また、広く普及している複数のビューポートナビゲーションモデルをサポートしており、すぐに使いこなすことが可能です。UIは、WindowsでもmacOSでも統一されており、同じように見えます。

リトポロジーツール

他の3Dパッケージとは異なり、TopoGunはリトポロジーに特化したスタンドアローンアプリケーションです。TopoGunの各ツールは、トポロジーの作成と編集のために設計されています。

新しく作成されたジオメトリはリアルタイムで高解像度モデルの周りを包み込み、リトポロジ化されたメッシュコンポーネントを動かすと、ハイレゾメッシュのサーフェスに張り付きます。

ガイドラインツール

リトポロジ化されたジオメトリを新規作成する前に、全体的なエッジフローを事前に計画することで、スカルプトやテクスチャリングなどのアーティスティックな作業に費やせる貴重な時間を節約できる場合があります。

ガイドラインツールを使用すると、リファレンスメッシュのサーフェスにストロークを描くことができます。ガイド線は、どのツールを使用していても、常にリファレンスメッシュの上に表示され、より正確で制御された計画的な方法でトポロジーの作成と編集をサポートします。

主なリトポロジーツール

TopoGunのツールセットは、バージョン3でより複雑に、より拡張されました。TopoGun 2で利用可能な従来のツールに加え、全く新しいツールも利用できるようになり、リトポロジープロセスが以前よりさらに簡単になりました。

正確な追加機能は共有されていませんが、スライスツール、カットツール、チューブツールが新しくなり、サークルツール、シェルツール、そしてパッチツールが新しく追加されています。

・Mask ( マスク ) ツールは、リファレンスメッシュの一部をマークするのに役立ちます。これにより、Extract(リファレンスメッシュを異なるピースに分割するために使用)やDecimateのフィーチャ密度コントロールなど、さまざまなフィーチャパラメータを制御できます。

シンプルで直接的、そして手間のかからないリトポロジーを求めるなら、Create、Edit、Bridge、Extrudeツールの組み合わせが最適です。

・Drawのようなブラシベースのツールを使えば、ジオメトリをスケッチしてTopoGunに作成させることができます。

タブレットセンシティブなブラシツールには、頂点の移動(move)、弛緩(relax)、選択(select)など 7 つの作業モードがあり、頂点が常に参照メッシュサーフェスにリアルタイムで密着します。

新しいSlice(スライス)ツールCut(カット)ツールにより、以前よりも高度で精密な方法でメッシュ形状をカットできるようになりました。

Draw ツールと書き換えられた Tubes ツールのおかげで、チューブのような円筒形状のパーツのリトポロジがかつてないほど簡単になりました。

新しい追加ツールであるCircleツールShellツールは、円形ジオメトリパーツの生成や、衣服のような薄い部分に厚みを持たせるために使用できます。

・新ツールである Patch は、動的な自動トポロジを備えたメッシュ パッチを作成するために使用される複雑なツールであり、手動リトポロジ化と自動リトポロジ化のハイブリッド的な機能です。これは、TopoGun 3で最もパワフルなツールとされています。 Patchを使用すると、ジオメトリ同士または既存のジオメトリに接続されたジオメトリのパッチを作成できます。各パッチの内部ジオメトリはTopoGunによって自動的に生成され、最適なエッジフローが保証されます。

ロフトモードを使用すると、2本の横線から長方形のパッチが自動的に作成されます。

自動リトポロジ

上記で紹介したリトポロジーツールに加え、自動リトポロジ機能が搭載されています。

TopoGunには、ハイレゾメッシュの自動トポロジーを作成する2つの方法があります。この2つの方法は、微調整が可能で、高速で、良い結果を得ることができます。

■Retopologize

ほとんどの場合、リトポロジは手作業で行われます。特に、正確な頂点配置とエッジフローが重要な、プロダクション準備の整ったアセットの場合です。
このようなアセットに自動リトポロジーを使用するのは推奨されません。重要な部分を修正することになり、手作業でリトポロジーを行った場合よりも多くの時間を費やすことになるからです。
ただし、特定のパーツ(耳など)やメッシュ全体(静的で変形不可能なオブジェクトなど)については、自動リトポロジは良い選択肢になります。リトポロジ機能は、それを実現するのに役立ちます。

Extract機能を使ってリファレンスメッシュの特定の部分を分離し、自動的にリトポロジ化して最終メッシュに再統合することができます。

■Remesh

Remeshは均一で曲率の揃ったメッシュを自動的に作成するための機能で、四角形ベース(quad based)、四角形ドミナント(quad dominant)、三角形(triangular)があります。

作成されたメッシュは、主要なリファレンスメッシュの特徴に沿って均一に配置された面を持つ必要のある静的アセットとして使用するのに最適です。

また、リトポロジ機能とメッシュ抽出機能を組み合わせることで、スカルプトの一部(耳など)のみをリトポロジ化するユニークな機能もあります。そこから、標準のツールを使ってリトポロジープロセスを続けることができます。

高いパフォーマンス

TopoGun は、そもそもリトポロジー、高解像度メッシュ処理、マップ ベイクを目的としており、パフォーマンスを念頭に置いてゼロから設計されています。

  • 高解像度リファレンスメッシュ:TopoGunは非常に高解像度の3Dデータを扱うことができます。ポリカウントの上限は、システムで使用可能なRAMによって設定されます。特別なレンダリング技術を使用して、比類のない高解像度メッシュのレンダリングフレームレートを実現します。
  • マルチスレッド化TopoGun のマップ ベイクおよびリトポロジ モジュールは完全にマルチスレッド化されており、最大 256 個の CPU コアがサポートされています。

マップベイキング

TopoGunには高度で高速なマップベイクモジュールが含まれており、ハイレゾのディテールをすべてローポリでリトポロジされたメッシュに転送するために使用できます。

■One Pass Maps Baking(ワンパスマップベイク

TopoGunの優れた機能の1つに、ワンパスマップベイクがあります。一般的なベイクエンジンのように一度に1つのマップをベイクするのではなく、選択した種類のマップをワンパスでベイクするため、貴重な時間を節約できます。法線、変位、アンビエントオクルージョン、カラー、曲率、透過、キャビティマップをサポ―トしています。

GIF

■ハードウェアアンビエントオクルージョン

TopoGunは、ハードウェアアンビエントオクルージョンマップのベイクにGPU(Graphics Processing Unit)を使用しています。GPUコンピューティングとマルチスレッドが提供するスピードは、現在の既存ソフトウェアが使用するアンビエントオクルージョンベイク方法よりもはるかに優れているとされています。

■32ビット浮動小数点マップ出力

TopoGunのマップベイクモジュールは、32ビット浮動小数点.tiffマップをエクスポートできます。32ビット浮動小数点変位マップを使用する利点は、変位マップ内の変位値が実世界空間の変位値であるため、「変位量 (displacement amount)」や「オフセット (offset) 」などの変位マップパラメータを気にする必要がないことです。

変位マップをそのままレンダリングエンジンで使えば、変位パラメータをいじることなく、完璧な結果が得られます。32ビット浮動小数点マップのもう1つの利点は、ディザリングアーチファクトを心配することなく変更できることです(32ビット浮動小数点画像のダイナミックレンジは、通常の8ビット画像のダイナミックレンジに比べて非常に広いです)。

サブディビジョンサーフェスのサポート

TopoGunでは、サブディビジョン機能を使用することで、元のメッシュが持つすべてのディテールを復元することができます。

ローポリのリトポロジメッシュを作成した後、デジタルスカルプトのハイレッシュバージョンを作成するために使用します。任意の開始トポロジーを使って素早くモックアップスカルプトを作成し、全体的なフォルムに満足したら、それをTopoGunに持ち込んでローポリバージョンを作成し、サブディビジョンを使用することができます。

サブディビジョン機能が使えるもう一つの例は、3Dスキャンしたモデルからすべてのディテールが必要な場合です。

ローポリモデルを作成し、アニメーションやUVマッピングを行うのは便利ですが、デジタルスカルプトアプリケーションで、細部までそのままのハイポリ細分化バージョンが必要な場合もあります。

高解像度の細分化されたメッシュは、リトポロジ化されたモデルから作成され、すべての細かいディテールを復元するために、元のメッシュのサーフェスに「ラップ(wrap)」されます。

さらに、細分化されたメッシュは、後でZBrushやMudboxのようなアプリケーションで使用する際に、中間細分化レベルを完全に回復するために使用することができます。

モーファー(Morpher)機能

モーファー(Morpher)は、修正した参照メッシュをシーンジオメトリに戻すのに役立つ拡張機能です。ローポリリトポロジ化されたバージョンを作成した後、ハイポリスカルプトプロセスを見直すことができます。
これは、ローポリのリトポロジーを作成済みで、アーティストがハイレゾスカルプトのフィードバックを受けた場合に非常に便利です。スカルプトに施された修正を、リトポロジ化されたローポリメッシュに後で戻すことができるため、リトポロジのプロセスは一本道にならなくなります。
もう一つの使用例は、既存のスカルプト(例えば頭部)からデジタルスカルプトを作成する場合です。
ローポリバージョンがすでにあり、それ用にアニメーションリグが作成されていたとしても、モーファー機能を使えば、元のスカルプトの変更を反映させるために頂点位置を適合させることが可能になります。
モーファーは、デジタルでスカルプトされたブレンドシェイプのローポリバージョンを作成したり、ローポリジオメトリを対応するハイポリリファレンスのようにポーズをとるためにも使用できます。

ポータビリティ

TopoGunは、WindowsおよびmacOSオペレーティングシステムで利用可能なスタンドアロンアプリケーションです。TopoGunのライセンスはクロスプラットフォームであり、購入後はどのOSにもインストールできます。

その他すべての機能の確認はドキュメントページへ

価格とシステム要件

TopoGun は、Windows 7、macOS 10.13 High Sierra 以降のオペレーティングシステムで利用できます。より詳しいシステム要件の確認はこちらから

価格は永久ライセンスで以下のとおりです。

  • Standalone License – 149.99ドル
    (TopoGun 2 SINGLE からのアップグレードは29.99ドル)
  • Floating License – 349.99ドル
    (TopoGun 2 FLOATING からのアップグレードは1 シートあたり74 .99ドル)

TopoGun ウェブサイトへ

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