VR3Dペイントアプリ Open Brush v2.0 がリリース、OpenXR搭載、レイヤー機能のサポートなど

CGソフト

2023年1月27日(現地時間)- バーチャルリアリティで3D空間に絵を描くことができる無料のオープンソースアプリの最新アップデート Open Brush v2.0 がリリースされました。

Open Brush については以下の記事をご覧ください。

https://cginterest.com/2022/02/26/tilt-brush-%e3%81%ae%e5%be%8c%e7%b6%99%e3%80%81%e3%82%aa%e3%83%bc%e3%83%97%e3%83%b3%e3%82%bd%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%81%aevr%e3%83%9a%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%83%88%e3%82%a2%e3%83%97%e3%83%aa-%e3%80%8copen-b/

新機能ハイライト

このリリースでは、Open BrushにOpenXRが搭載され、最新ヘッドセットへの対応やパフォーマンスが向上、レイヤー機能のサポートや新しい機能の追加などが行われています。

UnityとOpenXR

今回の開発期間の大半は、Tilt BrushのコードベースをUnityの最新バージョンにアップグレードし、新しいXRプラグインフレームワークを利用することに費やされました。これは、Open Brushをすべての最新ヘッドセットに対応させ、Khronos の OpenXR フレームワークを利用するために必要でした。

DesktopとQuestのビルドは、現在、完全にOpenXRを搭載しており、Open Brushを新しいプラットフォームへ簡単に導入することができます。現在進行中のPicoへの移植は、基本的なサポートを追加するのに、ほんの数行のコードで済んだようです。

このアップグレードにより、Tilt BrushとOpen Brush v1.0と比較して、パフォーマンスが大幅に向上しています。以前は5FPSで動作していた高度に複雑なスケッチが、今では50FPSに達しているとのことです。

Passthrough (Quest)

OpenXRバックエンドに切り替えたことで、OpenXRエクステンションをサポートすることができるようになりました。この最初の例としてQuestでの Mixed Reality Passthrough が挙げられます。

このモードは、フルカラーパススルーを備えたQuest Proで特にうまく機能します。将来的には、Rectus氏によるプラグインによって、デスクトップを含むすべてのプラットフォームでPassthroughのサポートが計画されています。

レイヤー

レイヤーがサポートされました。新しいパネルが追加され、現在、メインを含む8つのレイヤーを使用できます。レイヤーの追加(add)、削除(delete)、クリア(clear)、合成(squash)、そして選択したストロークを現在選択されているレイヤーにコピー(copy selected strokes to the currently selected layer)することが可能です。

これは、各コンポーネントをグループよりも大きなシステムに含めることができるため、大きなスケッチで役に立ちます。製図線や参考資料の表示・非表示も簡単に行えるので便利です。また、非表示にしたレイヤーは出力ファイルに含まれないので、エクスポートの際にも非常に有効です。

今後このレイヤー機能にさらに改良が加えられる予定のようです。

Snip/Join ストローク

高度なツール(advanced tools)パネルに、 Snip と Join という 2 つの新しいツールが追加されました。

Snipツールでは、コントロールポイントを使ってストロークをカットできストロークの形状を非常に細かく制御できます。同様に、Joinツールでは、 異なるストロークの始点と終点のコントロールポイントを結合し、1つのストロークにできます。これらのツールは、特にに hullブラシで効果的とされています。

SnipとJoinは、一連のコントロールポイント編集ツールの始まりとされており、プッシュやプルツールなどが開発中です。

新しいインポートオプション

PLY点群データやWebM動画など、いくつかの新しいファイル形式をサポートするようになりました。これらは、「その他のツール(More Tools)」パネルからアクセスできるメディアライブラリから追加することができます。また、Questのモデルパネルも使えるようになっています。

これは、インポートとエクスポートのパイプラインのアップグレードのほんの始まりに過ぎず、今後数ヶ月の間に、より多くのファイルのサポートとglTFのアップグレードが予定されています。

筆圧感知ストローク

筆圧感知ストロークのサポートが追加されました。これは多くのブラシでサポートされており、トリガーを引く量によって、2D描画ツールのようにペイントストロークの太さが増加します。

その他のアップデート

マージされた実験的なサポート

ビルドが多すぎるという声があり、実験的モードをメインリリース内に配布することになりました。実験的モードは、設定にある再起動を必要とするトグルの後ろにあります。このモードと実験的なブラシを使うユーザーには完全なサポートが提供されないので注意してください。

Vive XR EliteとPico

Unity XRフレームワークにより、新しいデバイスにOpen Brushを導入することができるようになりました。Vive XR EliteとPicoデバイスへの移植に取り組んでおり、今後数ヶ月のうちに詳細な情報が共有予定です。

高度なカメラツール

Tilt Brushコードの未使用の機能のいくつかを掘り下げたところ、便利なカメラコントロールパネルが見つかり、カメラボタンを長押しすることでアクセスできるようになりました。

現在のところ、FOVの変更、デスクトップでのビデオスムージング、ポストプロセス効果の追加(Questでは注意!)、Open Brushのウォーターマークの除去などのオプションがあります。

すべてのアップデート内容の確認はこちらから

ダウンロード

Open Brushは、現在PC/OculusQuest/Linuxで利用でき、すべてのプラットフォームで無料です。

ダウンロードは以下のリンクから

開発のサポート

こちらのページから

開発するIcosaのサポートが可能のようです。

受け取った資金は、Icosaプラットフォームのサイト、API、モデルストレージをホストするためのサーバー費用に充当される予定です。一般的な維持に必要な資金よりも多くの資金を受け取るようになった場合、Tilt Brushの派生製品を利用するコミュニティアートプロジェクト(EdTechやarts initiativesなど)に資金を提供できるようにしたいと考えられています。


Open Brush ウェブサイトへICOSA GALLERY ページへOpen Brush Github ページへ

コメント

Translate »
タイトルとURLをコピーしました