ComfyUIに対話型AIエージェント「Comfy Agent」が登場!「Comfy API」「Comfy Router」で開発者向け基盤も強化

2026年10月1日(現地時間) – Comfy Orgは、ノードベースの画像・動画生成UI「ComfyUI」上で、自然言語の対話を通してワークフローの構築・実行・調整を支援するAIエージェント「Comfy Agent」を発表しました。現在はComfy Cloudにてベータ版として全ユーザー向けに提供されており、ローカル環境のComfyUIにも近日対応する予定です。

これに先駆け、前日の9月30日(現地時間)には構築したワークフローを環境ごと本番用APIとしてデプロイできる「Comfy API」が、9月23日(現地時間)には外部の最新生成モデルを単一のインターフェースから呼び出せる「Comfy Router」が相次いで公開されています。この記事では、制作現場からサービス運用までを一貫して強化するこれら3つの新機能をまとめて紹介します。

目次

制作と運用の両面を強化

ComfyUIは、ノードを接続することで画像や動画の生成パイプラインを極めて細かくコントロールできる反面、適切なモデル選定や複雑なノード配線、依存関係のエラー解消など、技術的なトラブルシュートに多大な時間が割かれがちでした。また、完成した高品質なワークフローをチーム内で共有したり自社サービスへ組み込んだりする際も、カスタムノードやモデルの配置、Pythonライブラリの依存関係など、ローカル環境の再現やサーバー構築に高いハードルが存在していました。

今回の一連の発表は、こうしたクリエイティブにおける「作る(構築)」と「届ける(運用・展開)」の双方の課題を解決するものとなっています。「Comfy API」と「Comfy Router」は開発者向けプラットフォーム「Comfy Developer Platform」に統合されており、共通のAPIキーや実行ログを通じてシームレスに連携できます。

  • Comfy Agent:ワークフローを構築するクリエイター向け。実現したいビジュアルや処理内容をチャットで伝えるだけで、エージェントがノードの配置、パラメータ調整、実行、エラー修正までをリアルタイムに伴走します。
  • Comfy API:完成したパイプラインを活用したいチーム・開発者向け。ノードやモデル、依存関係を丸ごとパッケージ化し、自動スケーリングに対応したサーバーレスAPIとして即座にデプロイできます。
  • Comfy Router:外部の最新基底モデルを組み込みたい開発者向け。Seedance、Kling、GPT Imageをはじめとする主要モデルを1つのSDK・APIから呼び出せ、実行先のクラウドプロバイダーも柔軟に切り替えられます。

Comfy Agent:ComfyUIの中で一緒に作業するAIエージェント

ComfyUIで制作を行うクリエイター(初学者からテクニカルアーティストまで)

Comfy Agentは、ComfyUIのキャンバス内部に統合された特化型AIエージェントです。制作の意図をチャットで指示すると、エージェントが最適なアプローチを導き出し、ノードグラフの構築、テスト生成、出力結果を踏まえた微調整までを行います。Comfy Orgはこのツールを「クラフト(ものづくり)のための初のエージェント」と位置づけています。

エージェントは最新のモデル特性やカスタムノード、コミュニティの代表的なワークフローに関する知識ベースを備えており、適切なモデルの推奨からノード接続エラーの診断、必要なアセットの提案までを担当します。バックエンドの推論エンジンにはAnthropicのフロンティアモデルが採用されており、今後は利用モデルの選択肢追加やローカルLLMへの接続にも対応する予定です。

主な機能

ワークフローの構築・編集・解説・デバッグ

モデルの選定やノード同士の配線規則を理解しており、白紙の状態からワークフローを立ち上げるだけでなく、既存の複雑なグラフを読み解いて構造を解説することも可能です。安全策として、初期設定では生成実行の直前にユーザーへ確認を求める仕組みになっています。また「オートモード」を有効にすると、目指す結果が得られるまでエージェントが自律的に実行とノードの調整を反復します。

キャンバス上でのリアルタイム共同作業

エージェントがグラフを編集している最中でも、ユーザーは同じキャンバス上で自由にノードの配置換えや設定変更を行えます。互いの操作を待つ必要はなく、ユーザーが加えた修正をエージェント側もリアルタイムに認識します。さらに、チャット上で別ワークフローの参照、アセットライブラリからの素材ドラッグ、特定ノードのピンポイント指定も行え、画像アセットの内容を視覚的に理解したうえで処理を進めてくれます。

スキル化と並列チャット

頻繁に使う一連の作業手順は「スキル」として保存・再利用でき、コミュニティ向けに公開されたプリセットスキルを活用することも可能です。また、エージェントとの対話セッションは最大5つまで並行して進めることができ、それぞれの試行錯誤の履歴も完全に保持されます。

公式ドキュメントでは、クリエイターからの具体的なプロンプト例として以下のような指示が紹介されています。

  • 「この生成結果をベースにして、異なる3つの動画生成モデルで品質を比較できるようにノードを組んでほしい」
  • 「このワークフローの処理の流れを説明し、ボトルネックになっている重い処理を特定してほしい」
  • 「用意した20枚のプロダクト画像に対して、商品撮影用のライティング・レタッチフローを一括適用してほしい」

ChatGPTのような汎用の対話型AIがテキストで設定手順をアドバイスするにとどまるのに対し、Comfy Agentはキャンバス上で実際にノードやサンプラー、シード値を正確に結線し、実行から出力の検証までを一貫して代行してくれます。その結果として、生成された画像・動画だけでなく、再現性と再利用性を備えた「ノードグラフそのもの」が手元に残る点が特徴です。

クリエイターによる制作事例

正式公開に先立ち、先行アクセスを得たクリエイターによる実制作事例も公開されています。日本からはイラストレーター/アーティストの852話氏(Andidea)が参加しており、Comfy Agentを使って制作した短編アニメーションを発表しています。

アニメーション制作:852話 氏 | Andidea

YUI — my first animated short made with Comfy Agent.

A girl, a timer, and a wall.
The world ends in three minutes. @ComfyUI

— 852話(hakoniwa) (@8co28) October 1, 2026
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オリジナルキャラクター「YUI」の世界観を描いた短編アニメーションです。単一の統合ワークフロー内でキャラクターデザインの一貫性とシーン構築を管理し、ルックデブの方向性検証やカットごとの比較検討をエージェントがアシストしました。ソロアーティスト1名の手によって、約100時間で完成したとのことです。

Comfy MCPとの違い

ComfyUIには、外部のAIエージェントと接続するためのプロトコル「Comfy MCP(Model Context Protocol)」も用意されています。公式では、両者の使い分けについて次のように整理しています。

比較項目Comfy AgentComfy MCP
概要ComfyUIのUI内部に完全に統合された標準エージェント外部で稼働する自作エージェントをComfyUIに接続する仕組み
適した用途初心者からプロまで、ノード構築の過程を画面上で確認しながら進めたい場合すでに別のエージェントを使って作業しており、その環境から操作したい場合
必要なセットアップ環境設定は不要(Comfy Creditsを消費)外部エージェント環境およびComfy Cloudまたはローカル環境の接続設定
実行環境現在はComfy Cloud上のGPU環境(ローカル版は近日対応)Comfy Cloud上のGPU、またはローカルGPU環境
カスタムノードCloud対応ノード群(ローカル対応後は自由なノードが利用可能)Cloud利用時は対応ノード、ローカル利用時は任意のカスタムノード

利用方法と料金

Comfy Agentは現在パブリックベータ版として、クラウド環境「Comfy Cloud」上で提供されています。

  1. cloud.comfy.org にログイン(未登録の場合は無料アカウントを作成)
  2. 画面内の「Agent」パネルを展開し、初回無料分のチャット枠を受け取る
  3. 作成したい内容をプロンプトに入力(例:「この商品画像をもとに、世界観を維持した広告用バリエーションを4つの異なるアスペクト比で各5枚作成して」など)

新規ユーザー向けに試用用の無料トークンが付与されます。以降の利用はLLMのトークン消費量に応じて「Comfy Credits」を消費する従量制となっており、既存の保有クレジットをそのまま充当できます。詳しい価格設定は公式料金ページにて案内されています。

【今後の展望】ローカル版ComfyUIへの対応展開

ローカル環境のComfyUIにおいても、ユーザー自身が所有するGPU、ローカルモデル、カスタムノード群を活用してエージェントを稼働させるアップデートが予定されています。ローカル環境のセットアップ支援、所有ハードウェアに最適化されたモデルの選定アドバイスに加え、エージェント自身が新しいカスタムノードのコードを生成する機能なども計画されています。公式ブログではComfy Desktopへの統合時期を「数週間以内」とのことです。。最新の提供通知は専用登録フォームより受け取ることができます。

現在はベータ提供中のため、機能改善のフィードバックは専用フォームや公式Discordの#comfy-agentチャンネルにて随時受け付けられています。

Comfy API:ワークフローを本番用APIとして公開

完成したパイプラインをチーム制作やプロダクション環境に導入したいエンジニア・制作スタジオ(有料プラン向け)

Comfy APIは、ComfyUIで組み上げたノードパイプラインを、使用されているカスタムノード、LoRA、モデルウェイト、さらにはPythonの依存ライブラリに至るまで丸ごとパッケージ化し、自動スケールする本番仕様のAPIエンドポイントとしてデプロイできるサービスです。社内ツールやWebアプリケーション、自動化バッチ処理からWebリクエスト経由でワークフローを呼び出すことができます。

ワークフローの構造自体を変更する必要はなく、コアとなる実行エンジンはオープンソースのComfyUIのまま維持されます。パッケージ化されたビルドは、Comfyのクラウドに限らず、自前のハードウェアへ持ち出して動かすこともできるとしています。管理運用はWebブラウザ、CLI、またはコーディングエージェントから行え、ビルド状況、利用トラフィック、GPUコスト、APIキーの発行などはDeveloper Platformのダッシュボード(platform.comfy.org)に集約されています。

仕組み:ビルド → リリース → デプロイ

1. ビルド(Build)

ワークフローのJSONデータ、あるいはComfy Desktopからエクスポートしたスナップショットを読み込ませると、「Builder」が必要なモデルやカスタムノードを自動検出し、Pythonライブラリ間のバージョン競合の解消を支援します。自動検出されたバージョンは手動でピン留めして上書きすることも可能です。作成されたビルドには、ComfyUI本体のバージョン、拡張ノード、モデルファイル、依存関係がすべて記録されます。

2. リリース(Release)

作成されたビルドから、内容が変更されない「イミュータブル(不変)なリリース」を切り出します。開発環境で検証をパスした構成がそのまま本番環境に適用されるため、更新が必要な場合は新しいリリースを作成して安全に切り替えることができ、既存の安定稼働バージョンを壊す心配がありません。

3. デプロイ(Deploy)

確定したリリースを、専用URLを備えたフルマネージドなAPIエンドポイントとして本番公開します。

CLIを活用する場合、comfy-cliとComfy Skillsを組み合わせることで、ターミナル上のわずか数コマンドでローカルのComfyUI環境をパッケージ化し、クラウドへデプロイできます。

ターミナル
$ comfy build init
✓ Scanned this ComfyUI install - custom nodes, models, pinned deps
$ comfy build push --release

Comfy APIの公式ページには、コーディングエージェント向けのプロンプトテンプレートも用意されており、指示文を貼り付けるだけでパッケージ化からデプロイまでのスクリプト作成を委ねることができます。提供されるComfy SDKはComfy APIとComfy Cloud APIの双方を透過的に扱えるほか、プロキシ機能を利用することで独自にセルフホストしたComfyUIに対しても共通のSDKコードでリクエストを送ることが可能です。

想定される活用ユースケース

  • 社内向け制作支援ツールのバックエンド:独自開発のカスタムノードや社内専用のLoRAを組み込んだ画像生成ワークフローに対し、簡易的なWeb UIを被せることで、ComfyUIの操作知識を持たないデザイナーやディレクターでも簡単に扱える制作ツールを構築する。
  • 自社プロダクト・サービスの基盤機能:Webアプリケーションに写真の自動スタイライズ機能やアセット生成機能を実装する際、バックエンドエンジンとしてワークフローを直接呼び出し、トラフィックの増減に応じて自動でワーカー数をスケールさせる。
  • アセットパイプラインの夜間バッチ処理:ECサイトや3D制作パイプラインに追加された大量の入力素材に対し、夜間スクリプトからAPIを連続呼び出しして自動でアップスケールや背景処理を実行する。

API経由で利用する場合、エンドユーザー側からは複雑なノードグラフの内部構造が隠蔽されるため、独自のノウハウが詰まったパイプラインを保護したまま機能提供できる点も大きなメリットです。導入企業のひとつであるSilverside AIのAllie Wrubel氏は、社内で開発した高度な制作フローをComfy API経由でクライアントに展開することで、少数精鋭の制作体制のまま大規模なプロジェクトを完遂できていると評価しています。

チーム運用とスケーラビリティを支える機能

  • 制作環境の一括共有:TeamおよびEnterpriseプランでは、ComfyUIの本体バージョン、使用モデル、カスタムノード、各種ライブラリの依存関係を完全に固定した共通ビルドをスタジオメンバー全員で共有できます。
  • ゼロスケール対応のオートスケーリング:最小ワーカー数を0に設定しておくことで、待機中のGPU課金を完全に停止できます。一方、即時レスポンスが求められる本番運用では、コールドスタートを防ぐためにあらかじめスタンバイワーカーを確保しておく設定も可能です。
  • 詳細なモニタリングとログ解析:ジョブの処理履歴、GPUの稼働時間、発生コストをダッシュボード上で視覚的に把握でき、エラー発生時の詳細ログも即座に追跡できます。
  • 広範なエコシステム対応:オープンソースのカスタムノードはもちろん、プライベートな独自ノード、カスタムチェックポイント、各種LoRA、公式パートナーモデルなど、既存のComfyUIリソースを制限なくビルドに組み込めます。
  • エンタープライズ向けガバナンス:Enterpriseプランでは「Managed Builds」機能が提供され、組織全体で社内承認済みのComfyUIバージョンや特定ノードのみを利用するよう統制をかけることができます。

RunPodやModalといった汎用のサーバーレスGPUサービスとの違いについて、Comfy Orgはインフラの用意にとどまらず、カスタムノードの依存関係やバージョンのずれといったComfyUI特有の環境管理まで引き受ける点を違いとして挙げています。

ただし、すでに自社で汎用GPU基盤を問題なく運用できている場合や、ComfyUI以外の推論ワークロードも同一基盤で集約して運用したい場合は、汎用GPUサービスを選択する方が適している場合もあると、公式自ら補足しています。

料金体系とプランごとの制限

Comfy APIはStandardプラン以上の有料Comfy会員を対象として提供されており、APIの利用料は月額のプラン費用とは別枠の従量課金となります。GPUインスタンスの稼働時間は秒単位、ネットワークストレージは時間単位の日割りで課金されます(料金表記は2026年10月2日時点の公表値です)。

GPUスペック搭載VRAM時間あたり料金Comfy Credits換算
RTX PRO 600096GB$4.54 / 時957.94 / 時
H100 SXM80GB$6.23 / 時1,314.53 / 時
H200 SXM141GB$7.71 / 時1,626.81 / 時
B200180GB$11.23 / 時2,369.53 / 時
共有ネットワークストレージ–$0.20 / GB / 月42.20 / GB / 月

重量級のモデルデータは、各デプロイワーカー間で共有される高速ネットワークストレージ上にキャッシュされます。例えば20GBのチェックポイントモデルを保持する場合のストレージ費用は月額$4.00となり、これに実際の推論で消費されたGPU時間分の料金が加算される仕組みです。

契約しているプランのグレードに応じて、作成可能なリリースの本数、エンドポイントのデプロイ数、デプロイごとの最大同時ワーカー数に上限が設けられています。

プラン区分最大リリース数最大デプロイ数最大同時ワーカー数
(1デプロイあたり)
Standard522
Creator522
Pro10510
Team402020

大規模な運用を想定したEnterpriseプランについては、プロジェクトの要件に応じたカスタムクォータが設定されます。

Comfy Router:最新の画像・動画モデルを1つのAPIで

外部の基底AIモデルを活用してツールやパイプラインを開発したいエンジニア(月額プラン不要・従量課金)

Comfy Routerは、急速に進化を続ける画像・動画・3D・音声の主要AIモデルを、単一のエンドポイントと共通のデータフォーマットから呼び出せるルーティングAPIサービスです。モデルごとに個別のSDKを導入したり、別々のAPIキーやリクエスト仕様を管理したりする手間を省き、一度コードを組み込んでしまえば、モデル名を変更するだけで最新アーキテクチャの検証や切り替えを行えます。

提供開始時点でSeedance 2.5、MiniMax H3、Nano Banana Pro、GPT Image 2、Kling、Black Forest Labsのモデル群などがサポートされており、今後も業界のトレンドに合わせて順次ラインナップが拡充される予定です。Comfy Orgは、世界300万人以上のComfyUIコミュニティがすでに利用しているモデル群を、1つのAPIから呼び出せるようにまとめたものであると説明しています。

モデルとバックエンドプロバイダーをパラメータ1つで切り替え

実装コードの例は以下の通りです。モデル識別子を書き換えるだけで別モデルへ切り替えられるほか、provider パラメータを指定することで背後で実行を担当する推論プロバイダーも即座に変更できます。

Python
from comfy_sdk import Comfy

client = Comfy(api_key="comfyui-...")

result = client.models.run(
    "openai/gpt-image-2",
    arguments={"prompt": "aerial view of a neon coral reef at dusk"},
    provider="fal",
)

同一のモデルが複数の推論インフラで提供されている場合でも、混雑状況、価格設定、サーバーの設置地域によるレイテンシは異なります。Comfy Routerでは、fal、Runware、WaveSpeed、Higgsfieldといった各社の中から、そのモデルに対応しているプロバイダーを1行のパラメータ指定で柔軟に選択できます。

  • 意図しない自動フォールバックを排除:指定したプロバイダーがダウンしている場合、ユーザーの意図に反して別のプロバイダーへ勝手にルーティングされることはなく、明示的にエラーを返します。また、すべての実行履歴には実際に処理を担当したプロバイダー情報が正確に記録されます。
  • マルチプロバイダー対応状況:複数のプロバイダーに対応しているモデルと、単一プロバイダー限定のモデルが存在します。ただし、いずれのケースでも共通のSDKと単一のAPIキーでシームレスに呼び出せる利点に変わりはありません。

レート制限時の自動キューイングと再試行

アクセス集中によるHTTP 429(Rate Limit)などの一時的なエラーが発生した場合でも、Router内部のキューイングシステムが自動で再試行処理を行います。非同期処理を行う場合は submit メソッドでリクエストを投げることで即座にリクエストIDを受け取り、後から生成結果をポーリング取得できます。

完了まで待って結果を受け取りたい場合は、subscribe メソッドを使うと、ジョブの送信から完了の確認までをまとめて行えます。このキュー管理機能は、サポートされているすべてのモデルで標準利用できます。

想定される活用ユースケース

  • 可用性を重視した商用アプリケーション:アクセスが急増して特定プロバイダーの上限に達した場合でも、同じモデルを提供する別プロバイダーへコード修正を最小限に抑えて素早くフェイルオーバーさせる。
  • 独自ワークフローと最新生成モデルの連動:自社専用にチューニングしたLoRAパイプラインは「Comfy API」で動かし、最先端の商用動画生成は「Comfy Router」で呼び出すといった構成を、同一のコードベース・単一のAPIキーで統合管理する。
  • 大規模なバッチ生成処理:何百件もの画像・動画生成ジョブを submit で一括投入してジョブIDをストックし、バックグラウンドで完了したものから順次アセットパイプラインへ取り込む。

一方でComfy Orgは、運用で利用するモデルとプロバイダーが完全に1つに決まっている場合は、該当プロバイダーのAPIを直接利用する方が適しており、Routerを挟むことが余分なオーバーヘッドになり得るとも述べています。複数のモデルを組み合わせて比較検証したり、プロバイダー間の切り替えを前提としたりするパイプラインにおいても役立つサービスで鵜s。。

料金体系とデータプライバシー

利用料金の決済は、パートナーノードやComfy Cloudと共通の「Comfy Credits」を用いて行われます。Comfy APIとは異なり、月額のサブスクリプション契約は一切不要で、使った分だけ支払う従量課金制です。各モデルごとの実行コストは、あらかじめ公式モデルカタログ上で確認できます。

データ保持に関するポリシーとして、API経由で送信された入力データはアップロードから24時間後、生成された出力アセットも生成から24時間後にサーバー上から自動削除される仕様となっています。

【ロードマップ】今後の拡張予定

対応モデルや接続プロバイダーの順次追加に加え、以下のロードマップが公開されています。

・ComfyUIワークフローの直接実行:単体モデルと同様に、ComfyUIで組まれたノードグラフを同一SDKから手軽にトリガー可能にする統合機能
・ポリシーベースのインテリジェントルーティング:「可用性最優先(reliable)」や「コスト最優先(lowest_cost)」といったルーティング方針を指定し、その時点で最も条件の良いプロバイダーをComfy側が自動選択するモード(任意設定、デフォルトは手動指定)
・タスクベースの抽象化リクエスト:「アップスケール」「背景除去」「アニメーション化」といった目的(Intent)を指定するだけで、最適なモデルとワークフローをComfyが動的に割り当てて処理する機能

まとめ

今回の3つのアップデートは、「Comfy Agent」によってワークフローをゼロから組み立てる際の試行錯誤やデバッグの手間を解消し、「Comfy API」によって完成したワークフローを社内ツールや本番環境へ配備する運用のハードルを取り払うのに役立ちます。

さらに「Comfy Router」が加わることで、自前ではホストしきれない最新の基底モデル群も同じ基盤上で自在に組み合わせて活用できるようになりました。いずれの機能も、ComfyUIの「編集可能で透明性の高いノードグラフ」を排除するのではなく、その強みを最大限に活かしたまま制作の前後プロセスを補完することができます。

現段階における留意点として、Comfy AgentはCloud環境での先行ベータ提供である点、Comfy APIはStandard以上の有料プラン契約と追加のGPUインフラ費用が必要となる点があります。Comfy Routerはプラン契約不要で即座に試用できますが、マルチプロバイダー切り替えの恩恵を受けられるモデルは一部に限定されています。

今後予定されているローカル版ComfyUIへのAgent機能の統合が行われれば、クリエイターが所有するローカルGPUや豊富なカスタムノードを直接AIに操作させる、より柔軟なハイブリッド制作環境の実現が期待されます。


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