Blender Conference 2026 の講演動画が公開!注目17本を要約つきで紹介

Blender Conference 2026(BCON26)で行われたプレゼンテーションが公開されましたので、その紹介です。

2026年9月23日から25日まで、オランダ・アムステルダムのFelix Meritisで「Blender Conference 2026(BCON26)」が開催されました。Blenderのアーティスト、開発者、コントリビューターの最大規模の集まりとなっています。

この記事執筆時点(2026年9月29日)で、YouTubeの公式再生リストには94本の講演が並んでいます。前半では、再生数の多いセッションなどから17本を選び、チャプターごとの要約つきで紹介します。後半の「セッション一覧」では、投稿時点で公開されているすべてのセッションを、日本語タイトルつきのカテゴリ別に掲載しています。

目次

人気・注目セッション

チャプターのボタンを押すと、動画がその位置に移動し、下にそのチャプターの要約が表示されます。動画の再生位置に合わせて、要約も切り替わります。

まず、17本の一覧です。各カードを押すと、この記事内の該当セッションに移動します。

※各セッションの要約は、YouTubeの自動字幕をもとに整理したもので、講演の全内容を網羅するものではありません。固有名詞などは、字幕の聞き取りによる場合があります。登壇者名は、公式スケジュールの表記に従っています。詳細は、各動画でご確認ください。

Imposter Syndrome:平面に描く擬似3Dオブジェクト

平面に描いた「インポスター」を、シェーダーで擬似的な3Dオブジェクトとして見せる手法の講演です。Blender内での使い方や従来手法との比較、UnityとGodotへの書き出しにも触れています。(登壇:Thomas R Murphy/再生時間:23:36)

イントロと自己紹介
インポスターカードとは・課題
UPBGEのゲーム開発と旧手法
シェーダーで作る疑似3D平面
3枚合成とアトラス
Blender内での利用と従来手法との比較
追加機能とアーキビズ対応
大量オブジェクトとレンダリング時間
UnityとGodotへの書き出し
AI生成コードの失敗談
質疑応答

Blendrooms:A24『Backrooms』のVFX

YouTube発の作品からA24の映画へと展開した『Backrooms』のVFXを、Blenderで制作した事例です。バックルームの構築、バーチャルカメラでの撮影、レンダーパイプラインまでが語られます。(登壇:Calvin Romeyn/再生時間:24:04)

イントロ
なぜBlenderなのか
バックルームVFXリール
制作データ
バックルームの構築
ヴァーティゴルームの設計
コールドオープンとカメラワーク
バーチャルカメラ撮影
レンダーパイプライン
ティーポットと締めくくり

The Art of Real-Time Viewport Cheats:ビューポートの小技

ビューポートシェーディングとリアルタイムコンポジターを使った表現と、ジオメトリノードやドライバーで「触れるビューポート」を作る事例を紹介しています。(登壇:Bao-Thinh Dinh/再生時間:22:04)

自己紹介とスタジオ紹介
ビューポートシェーディングとの出会い
3つの柱とシェーダー活用
楽しさの低下とリアルタイムコンポジター
コンポジターの作例
ジオメトリノードとドライバーで「触れる」ビューポート
ドライバーで音声を制御
まとめ

Vtubing Using EEVEE/Cycles DLSS:Blenderからのライブ配信

EEVEEやCyclesとDLSSを使い、Blenderの中でVTuberのライブ配信を行う仕組みの講演です。配信用アドオンや視聴者参加の機能、ライブ演奏のデモがあります。(登壇:Tse Cheng/再生時間:30:04)

イントロとスタジオ紹介
ゲームエンジンの課題
Blenderからのライブ配信
アドオンの紹介
モーションとシェーディングの技術
視聴者参加の機能
今後の目標と拡張
Blenderの中で完結させる理由
ライブ演奏デモ
質疑応答と締めくくり

2D Comic Style in 3D:3Dの中に作る2Dコミック調

グリースペンシルとメッシュを組み合わせ、3Dの中で2Dコミック風の線・トゥーンシェーディング・塗りを作るワークフローを解説しています。(登壇:Sacha Goedegebure/再生時間:47:25)

自己紹介とProject Fuzzy
Project 2D3Dの目的
効率的なワークフローの4原則
スーパープリセットボタン
3つの柱と3Dシェイプ
グリースペンシルの線
メッシュ上への描画
変形するジオメトリへの追従
線の食い込み対策とその他の機能
トゥーンシェーディング
フィル(塗り)レイヤー
追加の実験とまとめ

Level Up Your Non-Photoreal Rendering with One Weird Trick

非フォトリアルレンダリングを上達させる「唯一のコツ」として、絵を描くことが語られます。後半には、ライブドローイングの体験パートがあります。(登壇:Dave Ferner/再生時間:49:19)

イントロとスタジオ紹介
配布ファイルとNPRの範囲
ジブリの雲問題
唯一のコツ:描く
描くことは見ることを学ぶこと
制作ツールとしての描画
NPR版ドーナツチュートリアル
ほかのアーティストの事例
まとめと「最初の1万枚」
ゲスト:ライフドローイングの紹介
ライブドローイング体験

Motion Sculpting:新しいアニメーションの考え方

従来のキーフレーム中心の作業から離れ、「密なアニメーション」をブラシやスプラインで彫刻するように編集する手法の講演です。Mixamoのリグを使ったデモがあります。(登壇:Nacho de Andrés/再生時間:54:48)

イントロと自己紹介
従来のアニメーションの摩擦
「密なアニメーション」という考え方
FKリグとアニメーションキャッシュ
ステートレスなリグとツール群
デモ:Mixamoのリグで試す
ワームホール表示
IKとロックを使った編集
スプラインとブラシによる調整
セットアップとピッカー
複数キャラクターの編集
制作用リグへの応用とキャッシュの仕組み
公開予定と質疑応答

Automotive Design in Blender:自動車デザインの現場

自動車デザインのエクステリアとインテリアで、Blenderがどのように使われているかを紹介する講演です。今後の要望にも触れています。(登壇:Kim Jern、Rodrigo Candell、Ardalan Farboud/再生時間:18:15)

自動車デザインにおけるBlender
エクステリアのワークフロー
インテリアのデザインプロセス
今後の要望とまとめ

Porting Blender to Android:Android版Blenderの移植

BlenderをAndroidに移植する作業を、クロスコンパイルやGradleの構成、タッチ・ペン操作のライブデモまで、技術面から解説しています。(登壇:Jonas Holzman/再生時間:57:42)

イントロと講演の構成
クロスコンパイルとツールチェーン
GradleとGradle Staging
依存ライブラリとAndroid固有の起動処理
ライブデモ:タッチとペンの操作
デモ:Gスプラットとジオメトリノードなど
GHOSTバックエンドとSDL
AndroidのGPUサポートとプロファイリング
タブレットUIの設計方針
利用シナリオと今後の計画

Grandma Z:Clay Pencil、公式のBlender Labプロジェクト

短編『Grandma Z』の上映のあと、Blender Labの公式プロジェクトである「Clay Pencil」の仕組みと現状の課題を紹介しています。(登壇:Daniel Martinez Lara/再生時間:22:52)

短編『Grandma Z』の上映
自己紹介とClay Pencilとは
開発の経緯
「長期的な関係」という課題
Blender Labへの参加
現在の仕組み
2つのワークフロー
現状の課題
入手方法
まとめ

Every Hair Deliberate:ヘアカーブで作るフォトリアルな猫

ヘアカーブで作られたフォトリアルな猫を題材に、領域の分け方、クランプ・カール・フリズ、毛の割れ、シェーディングなどの要点を解説しています。(登壇:Steve Chow、Alex Parker/再生時間:23:24)

イントロ:マスコットの猫Winston
なぜ猫なのか
1. 頭と体の2領域に分ける
2. クランプ・カール・フリズ
3. テクスチャで毛の割れを作る
4. シェーディング:影の透明度
ダブルコート(上毛の追加)
まとめ

Not Color:デジタルアーティストが知っておきたい色彩科学

CIE1931の色度図を軸に、錐体の反応から、sRGB、カメラの色空間、ACES AP0までを順に説明する、色彩科学の入門的な講演です。(登壇:Nathan Vegdahl/再生時間:48:39)

イントロ:この講演の位置づけ
色度図は「人間が見える全ての色」ではない
「色」は脳が作る
光のスペクトルと3種類の錐体
色覚の違いと「カラーオブザーバー」
Blenderで色度図を作る
馬蹄形の外側はどうなるか
RGB色空間の定義
sRGB:ディスプレイ色空間
白色点は2種類ある
Sony S-Gamut:カメラ色空間
ACES AP0:座標系としての色空間
補足と参考資料

The Future of Rendering:OTOYが語るレンダリングの未来

OTOYのJules Urbach氏が、リアルタイムのパストレーシング、ガウシアンスプラット、ワールドモデル、ニューラルコンポジットなどの動向を紹介しています。(登壇:Jules Urbach(OTOY)/再生時間:18:26)

イントロ:Otoyとレンダーネットワーク
Blenderとの連携とワークフロー
PBRのその先へ:レンダリングの進歩
Render Networkの更新
リアルタイムのニューラルレンダリング
ガウシアンスプラットとAIの活用
ワールドモデルとシミュレーション
インバースレンダリングのパイプライン
ニューラルコンポジット
Star Trekアーカイブ・プロジェクト

Suzanne Awards:授賞式

アニメーション賞、デザイン賞、短編賞の3部門の発表です。受賞作は、順に「BipBop-Puddles」「Oh,Daisy」「How Not to Die on an Alien Planet」でした。(発表:Natalie Rozvezeva、Laura Gingrich、Pratik P. Borhade(プレゼンター)/再生時間:7:33)

アニメーション賞
デザイン賞
短編賞と授賞式の締めくくり

The Nature Generator:実用的なジオメトリノードツールの作り方

ジオメトリノードのアドオン「The Nature Generator」が、試作から製品になるまでの技術的な工夫を、岩、地形、マテリアル、システム設計の順に紹介しています。(登壇:Andreas Dürr/再生時間:16:38)

イントロ:Nature Generatorとは
岩の生成ワークフロー
マテリアルと最適化
地形と山のデザイン
システム設計:統一された構造
仕上げと手続き型アセットの利点

Rigify – Future Proof Rigging Concepts:Rigifyの未来志向のリギング

Rigifyのサンプル情報を読み取り、シングルクリックの操作でボーンを配置するプロトタイプ「Rigify Smart UI」を紹介する講演です。(登壇:Ivan Cappiello/再生時間:37:15)

イントロ:登壇者とRigify
リギングはなぜ複雑か
既存のオートリガーの限界と目指すもの
プロトタイプ:Rigify Smart UI
リグフレームとボーンの配置
Rigifyのサンプルから情報を得る
腕の配置手順とライブデモ
脚・背骨・指
アセットシェルフとメタリグ
顔と目
スパイン・尾と馬のリグ
将来への備えとメタリグの往復
質疑応答

The Quest for the Ultimate Stylized Mouth Rig:究極のスタイライズ口リグを求めて

ジオメトリノードで作る、2Dのビーン形のような、漫画的な口のリグの講演です。Pixarの「Win or Lose」に影響を受けたとされ、仕組みの内容と残る課題が語られます。(登壇:Maor Fridman/再生時間:29:50)

イントロ:ゲームスタジオと情熱
完成イメージと機能デモ
目指した表現:2Dの「ビーン形」の口
過去の試行錯誤
実制作の機会
リサーチ:Pixar風の口の秘密
カーブが土台になる
口の穴:レイキャストと透明化
アニメーター向けのソリッドモード
口の内部とアウターリング
唇の実装:口角を固定する
口が閉じたときのチューブ切り替え
課題と今後

セッション一覧

投稿時点で公開されているすべてのセッションを掲載しています。上で紹介した17本に、この一覧の77本を合わせた94本が、公開済みの全セッションです。一覧では、17本以外の77本を、カテゴリ別にまとめました。カテゴリのボタンを押すと一覧が切り替わり、各項目を押すとYouTubeの動画が新しいタブで開きます。日本語タイトルは、記事作成のために訳したもので、元の英語タイトルを下に併記しています。

Blender Conference 2026 公式サイト

過去のBlender Conferenceのプレゼンテーションも、公式のアーカイブで確認できます。Blender Conference アーカイブ(公式)

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