Blenderと3DアニメーションソフトCascadeurを連携させる無料アドオン「Cascadeur Bridge」が、バージョン1.2.0にアップデートされました。
目次 GLB形式のサポート リモートアセットライブラリ Auto-Rig Pro対応(実験的機能) その他のアップデート Cascadeur Bridge について Cascadeur Bridgeは、キーフレームアニメーション制作ソフト「Cascadeur」とBlenderの間で、モデル・シーン・アニメーションを行き来させるためのBlender用アドオンです。
Blender上でウェイトペイントしたキャラクターをCascadeurへ送ってアニメーションを付け、そのアニメーションを元のリグへ戻す、という一連の作業を、ファイルの書き出し・読み込みを手動で行うことなくワンクリックで済ませられる点が特徴です。
今回のアップデートでは、GLB形式のサポートが追加されたほか、Auto-Rig Proとの連携(実験的機能)や、Cascadeurのサンプルシーンをブレンダー上から直接利用できるリモートアセットライブラリなど、大きな機能追加が行われています。
主な新機能 GLB形式のサポート 今回のアップデートで、これまでのFBXに加えてGLB形式でのやり取りに対応しました。エクスポート設定でFBXとGLBを切り替えることができ、どちらの形式でもモデル(Model)・シーン(Scene)・アニメーションといったプリセットを選んで書き出せます。
【Tips】FBXとGLB、どちらを使うべきか
開発者は動画の中で、両形式の使い分けについて次のように述べています。
FBXはBlenderとCascadeur双方でサポート期間が長く、マテリアルの互換性も比較的良好です。ただし、シーンスケールを変更しない限りクリーンなトランスフォームでモデルを転送できない点が難点としています。 GLBはトランスフォームチャンネルがクリーンに保たれやすいため、BlenderからCascadeurを経由してゲームエンジンに渡すような、クリーンな数値が重要なワークフローに向いているとのことです。一方で、テクスチャの再設定が必要になる場合があるとしています。 あくまで開発者個人の経験に基づく目安であり、明確な正解があるわけではない旨も併せて説明されています。
リモートアセットライブラリ Cascadeurが用意しているサンプルシーン(Mixamo、Roblox、Unreal Engine 5向けモデルなど)を、Blenderのアセットブラウザから直接呼び出せるリモートアセットライブラリが追加されました。アドオンの環境設定画面からライブラリを登録すると、アセットブラウザ上に一覧表示されます。
初回利用時のみアセットのダウンロードが必要です。シーンへドラッグ&ドロップした後、「インスタンスを無効化」のうえ、オブジェクト→関連付け→全てをローカル化、を行うとシーン内で編集できるようになるとのことです。
Blenderのバージョン要件に注意
リモートアセットライブラリ機能は、Blender 5.2以降でのみ利用できます。それより古いバージョンのBlenderでは、環境設定画面にこの項目自体が表示されません。
Auto-Rig Pro対応(実験的機能) Auto-Rig Proで作成したリグのエクスポートに対応しました。現時点では実験的機能という位置づけで、詳しい使い方は別動画で解説予定のようです。Auto-Rig Proが有効になっている環境では、アドオンのNパネルに専用の設定項目が追加されます。
その他のアップデート UIの刷新: エクスポート/インポート設定画面のインターフェースが更新されました。インストール手順の簡略化: アドオンのインストール時のわかりやすさが改善されました。エラーハンドリングの強化: 特にCascadeur側でエクスポートに失敗した場合のエラー処理が改善されました。リギングモードへの誘導: ジョイントを含むモデルをCascadeurにインポートした際、リギングモードへの切り替えを促すダイアログが表示されるようになりました。新機能の説明とワークフロー例
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イントロ
インストール
BlenderからCascadeurへ
FBXかGLBか
無料版の制限
CascadeurからBlenderへ
その他のNパネル機能
リモートアセットライブラリ
ワークフロー例1
ワークフロー例2
ワークフロー例3
ワークフロー例4
最後に
❯ このチュートリアルでは、Cascadeur Bridge for Blenderアドオンの新バージョンについて紹介します。今回のアップデートでは、GLB形式への対応、Cascadeurのスターターシーンをそのまま使えるリモートアセットライブラリ機能、全体的な使い勝手の改善に加えて、Auto-Rig Proとの実験的な連携機能が追加されています。
導入方法
GitHubのリリースページから最新版のzipファイルをダウンロードし、Blenderへドラッグ&ドロップして「OK」を押すと、Nパネルにアドオンが追加されます。ドラッグ&ドロップがうまくいかない場合は、編集→プリファレンス→拡張機能から「ディスクからインストール」を選び、zipファイルを指定します。
Blender側のセットアップ後、Cascadeur側の設定も必要です。アドオンのパネルからプリファレンスを開き、次の2点を行います。
Cascadeurの実行ファイルの場所を指定します(デフォルトパスにインストールしている場合は自動認識されます)。 Cascadeur側にスクリプトをインストールします(自動インストールに対応していますが、Windows環境では権限エラーが出ることがあります)。
【Tips】Windowsで権限エラーが出た場合
Blenderを管理者として再起動して再試行する方法のほか、動画内では手動インストールの手順も紹介されています。アドオンのインストールフォルダを開き、中にある「Blender Bridge」フォルダを、Cascadeurのインストールフォルダ内の「resources / scripts / python / scripts」へコピーしてください。Blenderを管理者権限で再起動するより速い方法です。
BlenderからCascadeurへの転送
Nパネルの「Export」ボタンから、BlenderのシーンをFBXまたはGLB形式でCascadeurへ転送します。転送するアーマチュアは、コントロールボーンなどを含まないデフォームボーンのみのシンプルな構成にしておく必要があることに注意してください。
キャラクターをウェイトペイントした状態でエクスポートすると、Cascadeur側にモデルとリグがまとめて読み込まれ、そのままアニメーション作業に入れます。
FBXとGLB、どちらを使うべきか
どちらの形式にも一長一短があります。
FBX :他のソフトとの互換性が高く、素材のやり取りがしやすい形式です。ただし、Cascadeurとの間でスケールの扱いに差があり、変換時に数値がずれる場合があります。GLB :トランスフォーム(位置・回転・スケール)がクリーンに保たれやすい形式です。一方で、テクスチャの参照が正しく引き継がれず、Cascadeur側で手動設定が必要になる場合があります。用途やプロジェクトの状況に応じて、扱いやすい方を選んでください。
無料版でできる範囲
Cascadeurの無料版でも、モデルの読み込みやアニメーションの作成自体は行えます。ただし、作成したアニメーションをBlenderに書き戻すには、有料プラン(IndieまたはPro)が必要になります。動画内では、有料プランの割引クーポンについても案内されています。
Cascadeurから Blenderへの転送
Nパネルの「Import」ボタンから、Cascadeurで作成したアニメーションをBlenderへ戻します。インポートには複数のモードが用意されています。
Model :モデルのみを取り込みます。Scene :アニメーションを含むシーン全体を取り込みます。Import Action :選択中のアーマチュアへ、アニメーションだけを適用します。Batch Import :開いている全シーン・全アクションを一括で取り込みます。インポート先のアーマチュア名・ボーン名は、Blender側と一致させておいてください。名前が一致しない場合は正しく反映されません。また、インポート後に生じる不要なデータ(空のアクションなど)は、都度整理してください。
その他のNパネル機能
ここまでで紹介した機能のほかにも、Nパネルには次のような機能が用意されています。
Cascadeurとの通信に使うポート番号を指定できる詳細設定 アドオンの参考リンクをまとめた情報パネル Auto-Rig Proとの連携用パネル(実験的機能。詳しい使い方は別動画で解説予定です) リモートアセットライブラリ
今回のアップデートで追加された新機能で、Cascadeurに用意されているスターターシーン(サンプルのリグやモーション)を、Blenderの画面上から直接閲覧・ダウンロードできるようになりました。(Blender 5.2以降で利用可能としています)。
アドオンの設定からリモートアセットライブラリを有効にします。 Blenderのアセットブラウザ上で、Cascadeur側のスターターシーン一覧を閲覧します。 使いたいアセットを選び、ローカルにダウンロード(ローカライズ)してからシーンに読み込みます。 基本的な使い方とワークフロー例
アドオンのNパネルから、Blender→Cascadeurへは「Export」、Cascadeur→Blenderへは「Import」の各ボタンで転送します。インポート時は、モデルのみを取り込む「Model」、アニメーション込みのシーン全体を取り込む「Scene」に加え、選択中のアーマチュアへアニメーションだけを適用する「Import Action」、開いている全シーン・全アクションを一括で取り込む「Batch Import」が用意されています。
動画では、代表的な4つのワークフローが紹介されています。
ワークフロー例1:基本の往復(Blender → Cascadeur → Blender)
Blenderで作成・ウェイトペイントしたキャラクターをCascadeurへ送り、クイックリギングでアニメーションを付けてから、同じフォーマットで元のリグへインポートし直す、もっとも基本的な流れです。複数のアクションを作成した場合は、一括インポートでまとめて取り込めます。
ワークフロー例2:ウェイトペイント修正後のモデル更新
アニメーション作成後にウェイトペイントの誤りに気づいた場合、Blender側でメッシュを削除してから「Update Model」設定を有効にして再エクスポートすると、Cascadeur側のモデルを新しいレイヤーとして更新できます。すでに作成済みのアニメーションを保持したまま、モデルだけを差し替えられる点がポイントです。
ワークフロー例3:複数キャラクターの取り扱い
同名のアーマチュアを持つ複数キャラクターを扱う場合は、Blender側とCascadeur側の双方でアーマチュア名・ボーン名の名前空間を揃えたうえで、複数選択して一括インポートすることで、それぞれのアニメーションを正しく取り込めます。
ワークフロー例4:モーションキャプチャデータのリターゲット
Tポーズのアクションを別途作成してCascadeurへ先に送ってリグを作成し、そのリグにモーションキャプチャアニメーションをインポートしてからリターゲットする流れです。この用途ではスケールや回転が多少ずれていても実用上問題ないため、フォーマットはFBX・GLBのどちらでも構いません。
最後に、今後の予定として、RigifyやAuto-Rig Pro向けワークフローを扱う追加チュートリアルの予告と、不具合報告の案内があります。なお、Mac環境での動作検証は限定的である点に注意してください。
無料版の制限について Cascadeur Bridge自体は無料のアドオンですが、Cascadeurで作成したアニメーションをBlenderへ取り込む(Cascadeur→Blenderのインポート)には、CascadeurのIndieまたはProのサブスクライバー権限が必要となります。無料トライアル中でも利用できるようです。
有効なライセンスがない状態でインポートを試みると、ライセンスが必要である旨のポップアップが表示されます。
なお、Blender→Cascadeurへモデルやシーンを送る操作自体は、Cascadeurの無料版でも行うことができます。
ダウンロード Cascadeur Bridgeアドオン自体は無料で、GitHub上で配布されています。ソースコードが公開されているオープンソースのアドオンで、ライセンスにはGPL-3.0 が採用されています。
Cascadeur Bridge価格 無料 必要なCascadeurバージョン 2026.2以降 必要なBlenderバージョン 4.4以降 リモートアセットライブラリの利用条件 Blender 5.2以降が必要 Cascadeur→Blenderインポートの利用条件 CascadeurのIndieまたはProサブスクリプション(無料トライアルでも利用可能な見込み)
これより古いバージョンを使用している場合は、GitHubのREADMEに掲載されている互換性表を確認するよう案内されています。また、開発者はMac版の動作検証ができていないとしており、Mac環境での動作については保証されていない点も付け加えられています。